天頂の囲碁6との九路盤対局、今度はついに互先(コミ6
天頂の囲碁6との九路盤対局、今度はついに互先(コミ6
天頂の囲碁6との九路盤定先での対局をもう一度同じ手順で打っていたら、左下隅の受けで白が変化しました。しかし、前のは劫になりましたが、今度の受けでは(24)と継いだためそのまま死の形になりました。(一見セキみたいに見えますが、白から内ダメを詰めると、5目中手になり白死。黒からは外ダメをすべて詰めてから、板六の形に6目にして取らせて、急所に置けば白死です。)後は包囲している黒が生きればいいだけで、生きた所で30目以上の勝ちになりました。しかし、その後Zenのバグだと思いますが、ヨセが乱れて間違えまくり、結局49目勝ちという記録的な勝ちになりました。
本日のNHK杯戦の囲碁は、謝依旻女流棋聖が黒番、小林覚9段が白番の対局です。白は上辺に展開していましたが弱く、ここを黒がどういじめるかが本線と解説の趙治勲名誉名人は言っていましたが、謝女流棋聖は右辺の白への打ち込みを選択しました。その結果、黒は白の三子を取り込んで右下隅からの地が大きく、大きな戦果を上げました。しかし白も先手で黒1目を抱えたのが厚く、上辺の白も心配がなくなりまたし先手で左下隅に打てたので、全体ではここで白がリードしました。黒は左辺で非勢を意識して目一杯の手を打ちましたが、途中で軌道修正したりしてちょっとちぐはぐでした。また、下辺の折衝で戦いになり、部分的には振り替わりで互角に分かれましたが、白は取られていた3子を生還させることが出来、ここでも白がポイントを上げました。そのまま白がリードを保ってヨセに入りましたが、ここで事件が起きて黒が左上隅に置いていったのに白が受けを間違え、白の2子が取り込まれて、出入り10目近く黒が得をしました。普通の碁ならここで逆転ですが、この碁ではそれまでの白のリードが大きく、終わってみれば、白の1目半勝ちでした。謝女流棋聖も非常に強いですが、このNHK杯戦で羽根直樹9段に連敗しているなど、男性トップ棋士にはもう一歩届かない感じです。
天頂の囲碁6との九路盤定先での対局。初手天元の布石を
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が趙善津9段、白番が藤沢里菜女流本因坊・名人の対局です。趙9段は本因坊獲得経験、棋聖挑戦経験のある強豪です。対する藤沢女流2冠は、謝依旻女流棋聖の女流名人10連覇を阻止するなど絶好調です。対局は左辺で差し手争いになりましたが、黒がかけたのが強手で、封鎖された白は何とか左下隅に連絡出来ましたが、後手になり、この辺り黒のペースでした。その後白が中央の黒を攻めようと下辺に一間に飛んだのに黒が両ノゾキを打って白を分断に行きました。しかしその後の下辺の折衝で黒はアマチュアでも比較的容易に読める筋をうっかりし、要石の2子が取られてしまいました。(画面で左下方面で黒2子がアタリになっていますが、そこを継いでも黒が結局取られてしまうことを確認してみてください。)ここで白が優勢になりました。黒は中央の白の攻めに最後の望みを託し、右辺と中央の分断に行きました。ここで白は中央を守る手を打っておけば固かったのですが、右辺の地を頑張り過ぎました。黒は目一杯の手で白を分断し、眼も取りました。白は左辺の黒と攻め合うしかなくなりましたが、この黒は左上隅の白に差し込んで両当たりにする手があり、かなり手が長く攻め合いははっきり白が負けでした。この結果中央に30目を超える黒地が出来、白の投了となりました。
本日のNHK杯戦の囲碁は黒番が向井千瑛5段、白番が山城宏9段の対局です。向井5段は司会の長島梢恵2段の妹です。女流のタイトル獲得歴もある強豪です。対する山城9段はかつて全盛期の趙治勲名誉名人や小林光一名誉三冠ともタイトル争いをした強豪で、58歳の今でも第1線で活躍しています。対局は白が左上隅の黒を上辺に挟んでいって仕掛けました。白が上辺の黒に付けた時にはねれば普通でしたが、伸び込んでいったのが意表を突きました。白は上から押さえると利かされになるので、黒を分断する手を打ちました。この一連の折衝はほぼ互角に分かれましたが、上辺の白に厳しい寄り付きはなく、折衝の間に左辺を大きく囲った白が優位に立ちました。白が右辺に連絡しようとしたのを黒がうまく立ち回り、右下隅は大きく黒地となりそうでした。白はそこで中央の黒を分断に行きました。その後黒は中央に一手備えておけば安全でしたが、それでは勝てないと見て、右下隅に白から侵入する手を防ぎました。そのため中央の黒は白から打たれ一眼もなくなりました。(写真の場面)この黒が活きるか死ぬかがそのまま勝ち負けとなる展開になりましたが、結局一眼しか出来ず、それではと左辺の白の眼を取りに行きましたが、最善で攻め合いですが、攻め合いは大差で白が良く、ここで黒の投了となりました。
「天頂の囲碁6」との九路盤定先での対局、黒5と付けて、白6と跳ねた時、通常は9に引くのですが、黒7と突っ張るのが私の工夫で、白は当然8と当ててきますが、黒は継いで、この結果黒は愚形になりましたが、白には断点が2つ残ります。白がここを継げば黒は先手で他に回れますし、白が継がなければ、後で切りをにらみながら打つことができます。この打ち方は「天頂の囲碁6」に対してかなり勝率がいいです。この時は黒3目勝ちでしたが、多くの場合、黒1目勝ちになります。
「天頂の囲碁6」との九路盤定先での対局です。黒4目勝ちになりました。
定先で先番の利があるとはいえ、単純な地の囲い合いではまず勝てず、この対局のように戦う必要があります。
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が呉柏毅 (う・ぼい)3段、白番が鶴山淳志7段の対局です。呉3段は初出場です。台湾出身で張栩9段の活躍に刺激されて日本にやって来ますが、日本棋院では年齢制限までに初段になれず、関西棋院でやり直してようやくプロになりましたが、なってからがすごくなんと19連勝という記録を作ります。一方の鶴山7段は趙治勲名誉名人門下の35歳。NHK杯戦は5回目の出場ですが、これまで勝ち星がなく、初勝利を狙います。
対局は両者の棋風通りに、激しい戦いの連続になり、あちこちで切りが発生し、目まぐるしい碁になりました。そんな中、呉3段が何度も解説の村川大輔8段の予想にない妙手を放ち、局面をリードします。中央の戦いは黒がうまく白を攻め、その余得で左下隅から下辺を50目近いレベルにまとめ、なおかつ下辺の白を取ってしまいました。白はその後右下隅を大きく抉るなど挽回を図りかなり追い上げはしました。しかし最後上辺の白の連絡に不備があり、黒に切断されて投了となりました。呉3段は今大会のダークホースとして活躍が期待されます。
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒が蘇耀国9段、白が趙治勲名誉名人の好カード。この対局のポイントは左辺の攻防で、白が黒の4子を取り、更に残りの左辺の黒も取り切り、代償として黒が中央に鉄壁の厚みを築いて、白が下辺と右辺にかけてどの位黒地を減らせるのかのしのぎ勝負かと思われていました。しかし黒の蘇9段は左辺に手をつけていき、ここは白が正しく受ければ取られていた黒の半分を連れ戻すヨセの手が残った程度でした。しかし白の趙名誉名人は受けを間違え、結果としては黒の先手ゼキになり、黒は先手で取られていた石を全部生還させるという大きな戦果を挙げ、ここで勝負は決まってしまいました。その後白は右下隅に手をつけていき、黒の対応がまずかったせいもあって一定の戦果を挙げましたが、それまでの損を挽回することはできず、終わってみれば黒の4目半勝ちでした。