トワイライト・ゾーンの”In His Image”

トワイライト・ゾーンの”In His Image”を観ました。このエピソードから第4シーズンになりますが、何と30分延びて60分(実質50分)になりました。しかしそれで何だかアウター・リミッツぽくなって、トワイライト・ゾーンらしい軽さが無くなったような気もします。お話は、人間そっくりに作られたロボットで自分は人間だと思っている者が、何かの衝動に煽られ宗教を勧誘する老婆を地下鉄のホームで線路に突き落として殺し、その後恋人を連れて自分の故郷を久しぶりに訪れたら、全てが記憶とは違っていて、自分の家にさえ他人が住んでいました。ロボットはドライブ中に急に襲って来た衝動で恋人を殺しそうになります。記憶の中にあったウォルターという名前を電話帳で探し、ロボットはその家を訪れます。そこにはロボットと同じ顔をした人間がいて、彼がそのロボットを作ったと言います。その目的はより完璧な自分を作りたかったと言います。とはいえロボットは老婆を殺したようにどこかがおかしくなっていましたが、そのロボットの成功はある意味偶然の部分が多く、ウォルターは修理出来ないと言います。しかしロボットは女性が待っているので、もう一人の完璧なロボットを作るようにウォルターに言います。最後のシーンで女性の家にその完璧なロボットが向かいますが、ウォルターの家ではウォルターとロボットの両方が倒れていました…
という話ですが、やっぱり私は30分枠の方が好きですね。今回のは60分枠に変えて話が複雑に成りすぎているように思います。

「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」

「帰ってきたウルトラマン」の「悪魔と天使の間に…」を観ました。二代目マンで初めて地球侵略を企む宇宙人が登場。しかもかなりの知能犯で、郷秀樹とウルトラマンを苦しめます。ゼラン星人が聾唖の障害がある子供に化け、あろうことか伊吹隊長の娘と仲良くなり、MATにやって来ます。そして郷隊員にテレパシーで話しかけ、怪獣プルーマを連れてきたが、その怪獣をウルトラマンが倒した時がウルトラマンの最期だと言います。郷隊員はその宇宙人を捕まえようとしますが、障害のある子供に暴行するMAT隊員ということで、頭がおかしくなったとされます。その子供は怪獣プルーマが暴れた時に、アドバルーンに捕まって怪獣の近くに登場したので、MATは怪獣を攻撃出来なくなります。入院した子供を見舞った郷隊員に、今度は明日病院の側にプルーマを出現させると予告します。郷隊員は子供を殺そうとして、病院関係者に取り押さえられます。伊吹隊長は郷を強くしかりますが、郷は明日病院の側に怪獣が現れると予告し、もしウルトラマンが苦戦したら子供を捕まえてくれ、と言い残して出撃します。
さて、ウルトラマンはプルーマをブレスレットで倒しますが、その直後何とブレスレットが何者かに操られウルトラマン自身を襲います。伊吹は郷の言葉を思い出し少年を探し、病院の霊安室でブレスレットをリモコン操作していた少年を撃ちます…
という訳でこれまでの能天気路線からいきなりシリアスになりました。脚本は市川森一です。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Symbiosis”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Symbiosis”を観ました。エンタープライズ号はあるフレアが非常に強くなった太陽系の観測に来ています。そこにある輸送宇宙船からのSOSが入ります。エンタープライズ号は太陽からの干渉でトラクタービームを使うことが出来ず、結局乗組員を転送しようとします。しかし彼らがまず転送して来たのは乗員ではなく、貨物でした。結局6人の内4人だけを救助します。その4人の内2人がオルナラン人で、残り2人がブレッカ人でした。4人は貨物の所有権について言い争いをしていました。それによるとその貨物は薬品で、オルナラン人はある慢性の病気にかかっていてその薬品を定期的に打たないと死んでしまうということでした。そしてブレッカ人はその薬品だけを作ってオルナラン人に提供し、その代償に全ての生活物資を得ていました。クラッシャーは実際にはオルナラン人は病気ではなく、その苦しみの症状は麻薬の禁断症状であることを見抜きます。クラッシャーは中毒性の無い麻薬の代替物を作ることをピカードに提案しますが、ピカードはそれは連邦の最優先指令(他の文明に干渉してはいけない)に違反するとして了承しません。しかしピカードは、その麻薬の輸送に必要な宇宙船が故障した原因であるコイルの供給も断ります。そうなると結局オルナラン人は麻薬を輸送出来ず、その禁断症状から何とかして抜け出すしかない、ということになります。タイトルは「共生」ですが、クラッシャーは2つの星の関係は一方の星が他方を搾取しているだけだと言います。まあ設定は面白いですが、もう少し捻りが欲しいと思いました。

「帰ってきたウルトラマン」の「呪いの骨神オクスター」

「帰ってきたウルトラマン」の「呪いの骨神オクスター」を観ました。この怪獣オクスターですが、デザインの元は、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる「牛鬼」じゃないの?確かゲゲゲの鬼太郎では、牛鬼を倒した者は今度は自分が牛鬼になる、ということでしたが、ウルトラマンがオクスターを倒した後、オクスターになってしまう、という話なら面白いのですが、そうはなりません。今回のブレスレットは何と湖の水を全部空中に吸い上げる強力ポンプになります。まったくドラえもんのポケットみたいで、ちょっと万能過ぎて白けます。物語中に怪しげな民俗学者が二人登場しますが、宮本常一辺りのイメージでしょうか。ところで、坂田兄弟の兄の方は足が悪くて杖を使っているのに、登山していますが、それは無謀というものでしょう。

トワイライト・ゾーンの”The Changing of the Guard”

トワイライト・ゾーンの”The Changing of the Guard”を観ました。シーズン3の最後のエピソードで、久しぶりに泣かされる、そして私にとっては身につまされる話でもありました。
エリス・ファウラー教授は、あるプレップスクール(私立高校)の英文学の先生で、もう50年も教壇に立っていました。あるクリスマスの休暇の前に、学校の支配人に呼ばれたファウラーは、引退を言い渡されます。ファウラー自身は自分が100歳になるまで教え続ける気でいましたが、学校側は若返りを望んでいました。家に戻ったファウラーは、自分の教えて来たことは何だったのだろう、どの生徒にとっても退屈で、自分が感動した引用句は生徒には響かず、単に彼らにとって時間つぶしに過ぎなかったと思い、ピストルを取り出して、彼がいつも教えていたある詩人の像の前で自殺しようとします。その瞬間に奇妙なことに学校の授業開始のベルが鳴り始めます。訝って教室に入ってみると、そこに7人の生徒が現れました。その生徒は全てかつてファウラーの教え子であり、そして事故や戦争で皆死んだ筈の人でした。彼らは順番にファウラーに習った詩句を引用し、一人はその詩句のおかげで勇気を得ることが出来、硫黄島の戦いで戦死したけど死後勲章をもらうことが出来たと言い、また別の一人は真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナに乗艦しており、ボイラー室に残された仲間を助けようとして死亡していましたが、人を助けることの大切さをファウラーが教えてくれた詩句で学んだ、と言います。他の生徒も皆口々にファウラーの教えが有益であったことを証言します。授業の終わりの鐘が鳴ると、7人は消えてしまいました。しかしファウラーは自分の人生が無駄では無かったことを悟り、自殺を止めて生きていくことを決意しました…
トワイライト・ゾーンはまだシーズン4があるのですが、このエピソードは場合によっては打ち切られることも想定して作られたのではないかと想像します。

「帰ってきたウルトラマン」の「次郎くん怪獣に乗る」

「帰ってきたウルトラマン」の「次郎くん怪獣に乗る」を観ました。何と言うか今回の郷隊員はたるんでいて、次郎くんが友達のよし子ちゃんの家から勝手に持ち出した箱根細工の箱を持っていってしまい、あろうことかそれをスペースアローの中に持ち込み、勤務中に開けようとします。しかもそれを点検した無人宇宙ステーションの中に置き忘れる、というひどさの二乗くらいの体たらくです。そんないい加減な勤務態度のバチが当たったのか、宇宙ステーションからはデータが送信されなくなり、行方不明になります。それは何故か地表に降りてきていて、次郎がその中に閉じ込められます。そしてそこにヤドカリンというヤドカリそのままの怪獣が現れ…という話です。どうも郷隊員が最初の頃に比べると三枚目的になってきています。ヤドカリンとウルトラマンの戦いは、最後はブレスレットを槍(ウルトラランスとか言った筈)に変えザリガニンを刺して動けなくし、久し振りにスペシウム光線で仕留めます。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Arsenal of Freedom”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Arsenal of Freedom”を観ました。エンタープライズ号はある惑星に、行方不明のUSSドレークの捜索に行きます。その星はかつて「死の商人」の惑星として、戦争をしている双方に武器を売りつけていた星でした。今はその星の住民は滅びていましたが、コンピューター類はそのまま残っていて、エンタープライズ号が接近すると武器を売る宣伝の動画が入りました。ドレーク号の探索でライカー、データ、ヤールが地表に降り立ちますが、そこで彼らはライカーの親友の振りをしたホログラムにエンタープライズ号の武器について根掘り葉掘り聞かれ、また空中を浮遊する物体に襲われます。彼らの救援にピカードとクラッシャーがやって来ますが、二人も襲われ深い穴に落ち、クラッシャーが手足に深刻な怪我をしてしまいます。ピカードとライカーが不在でエンタープライズ号はラフォージュが指揮を執っていましたが、エンタープライズ号も謎の物体から攻撃を受けピンチに陥ります。ラフォージュは戦いには不慣れながらも、円盤部を切り離してスターベースの基地に送り、残った戦闘部を惑星に引き返させて上陸部隊を救援しようとします。ピカードは地下でコンソールを発見し、皆を襲っていたのが武器のデモであったことを発見し、その武器を買う、と言ってやっと攻撃を停止させます。一方ラフォージュはエンタープライズ号を惑星の大気圏に突っ込ませてそこで攻撃して来る物体をなんとか撃退します。という訳で久しぶりにエンタープライズ号の戦闘シーンがあり、またそれなりに危機もあってまあまあの話でした。

「帰ってきたウルトラマン」の「ウルトラ特攻大作戦」

「帰ってきたウルトラマン」の「ウルトラ特攻大作戦」を観ました。台風怪獣「バリケーン」が登場し、自由自在に台風を発生したり止めたりします。台風のエネルギーは核兵器何百発分だとか聞いたことがありますが、それを自由に操るのですから、最強の怪獣かも。それに対してベムラーと同じくスペシウム光線を簡単に吸収されたりして苦戦したウルトラマンは、怪獣が起す台風とは逆に回って風を相殺し、バリケーンを宇宙空間に飛ばしてやっつけます。なお、郷隊員がやたらと「自然の神秘」を口にしたり、伊吹隊長からウルトラマンに変身していた間どこに行っていたと聞かれて「神頼みしていました」と何か変なのですが、それもその筈、脚本が実相寺昭雄でした。怪獣が台風を起している間、東京のスモッグが無くなって空がきれいになったという逆説も実相寺昭雄氏らしいです。

「帰ってきたウルトラマン」の「この一発で地獄へ行け!」

「帰ってきたウルトラマン」の「この一発で地獄へ行け!」を観ました。何とキックボクサーの沢村忠が出てきて、しかも郷秀樹と対戦します。(いくらMATの隊員とはいえ、プロとアマチュアが対戦するなんてあり得ないですが。)ウルトラマンの能力を持つ郷隊員が本来負ける筈は無いのですが、ゲスト出演の沢村を立てるためか、郷隊員は真空飛び膝蹴りでノックアウトされます。それで最後の試合に勝とうとする中年キックボクサーが出てきて、勝ったらある女性にプロポーズしようとしています。その女性が何と郷隊員の彼女であるアキ。そのキックボクサーは郷からウルトラキックを教わりますが、結局アキの恋人が郷隊員であることを知り、意地でウルトラキックを使わず敗北します。それはいいんですが、この回ウルトラマンは怪獣グロンケンと何故かキックボクシングで戦い、最後既にブレスレットでグロンケンの首をはね、勝負はついているのにウルトラキックでダメ押しをします。変な話でした。なお、「帰ってきたウルトラマン」が始る前に同じTBSで沢村忠をモデルにした「キックの星」のアニメが放映されていました。今では沢村の試合はすべてプロレスと同じ八百長(あらかじめ勝敗が決まっているショー)だったことが分っています。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Heart of Glory”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Heart of Glory”を観ました。前にアンドロイドのデータが何故エンタープライズ号にいるか、という話がありましたが、今回はそのウォーフ版で、クリンゴン人であるウォーフが何故エンタープライズ号にいるかの謎が説明される回です。この物語の現在では連邦とクリンゴンは相互に協定を結び、お互いに平和裏に暮しています。しかし、クリンゴン人の本能には戦いがあり、平和に暮すことに耐えられない3人のクリンゴン人がタラリアン人の輸送船を奪い、新たな星の開拓を目指して逃走しようとし、その過程で追ってきたクリンゴンの宇宙船を撃墜します。エンタープライズ号はそういう経緯は知らず3人をエンタープライズ号に迎えます。しかし1人は傷ついていて亡くなります。ウォーフは同胞として残る2人の世話を買って出ます。2人はウォーフが何故エンタープライズ号で働いているのかを問い詰めますが、それは過去に戦いの中でウォーフが孤児になり、地球人に拾われて育てられスターフリート・アカデミーに入ってオフィサーとなったということでした。2人はウォーフにクリンゴン人の戦いの本能について説明し、仲間になるよう説得します。ウォーフは応じませんでしたが、結局2人は逃げ出し1人は撃たれて死にますが、もう一人は反物質エンジン室に入り、エンジンを破壊すると脅しながら脱出を図ります。ウォーフが説得に行き、結局その1人をフェイザーで撃ち殺すことになります。
まあ、ウォーフの葛藤は面白かったですが、もう少し深みが欲しいと思いました。ちょっとストーリーが単純過ぎるように思いました。