アウター・リミッツの”The Premonition”

アウター・リミッツの”The Premonition”(予感)を観ました。X-15というアメリカの超音速実験機(実在)の試験飛行で、パイロットのジム・ダーシーはマッハ6の速度を達成した後、降下中にエンジンが不調になり砂漠の中に不時着します。彼がそこで見たのは時が止まった世界で、彼以外は動いていませんでした。しかし彼はそこに妻のリンダが車の事故で気絶しているのを発見します。リンダは彼の着陸を見に来ていました。リンダは彼と同じでこの世界で動いていました。ジムは自分の飛行機がまだ空中にあるのを発見しましたし、リンダも自分と自分の車が止まっているのを発見します。基地に戻って計器を調べた結果、彼らは10秒だけ未来に来てしまったことが分ります。そこに彼らの子供であるジェーンが三輪車に乗っているのを見つけますが、ジェーンも動いていませんでした。しかし結局時が止まっているのではなく、1秒が30分ぐらいのスピードで動いていることが分ります。恐るべきことにジェーンの三輪車の横からサイドブレーキをかけ忘れたトラックが動き出しており、このまま行くとジェーンは轢かれてしまいます。そんな中彼らは奇妙な動く人間を見つけ、火を恐れるその人間を糾弾しますが、それは以前彼らと同じように時の狭間に落ち込んだ人で、彼らが元に戻るチャンスを奪って自分が助かろうとしていました。二人は火を使ってその人間を基地から出られなくし、そしてリンダの車からシートベルトを切り出して来て、トラックの後輪とサイドブレーキを結び付け、タイヤの回転に伴いサイドブレーキが引かれるようにします。二人はそれぞれ飛行機と車の中に戻り、時間が再びシンクロし、二人は元の時間の流れに戻れました。ジェーンもジムの仕掛けが成功して無事でした。しかし二人はその記憶を無くしており、ただ「予感」がしたからここに急いで来た、と話します。
何故パイロットだけでなく、その奥さんも時間の狭間に落ちるのかがちょっとこじつけでしたが、ジェーンの命を救うというのを絡めた結果、それなりに面白い話になったと思います。なお、X-15の動画は実際のものでしょうね。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ゼネレーションの”Lonely Among Us”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ゼネレーションの”Lonely Among Us”を観ました。最初はある二つの敵対するエイリアン同士が、連邦への所属と仲裁を求めて来たため、エンタープライズ号が双方の代表団を「議会」と呼ばれる星へ送り届けるという話でした。しかし途中からメインは、あるエネルギー体みたいなものの側をエンタープライズ号が通った時に、そのエネルギー体の一部がウォーフに乗り移り、次に女医のクラッシャーに移り、一人のエンジニアを殺した後、最後にピカード船長に乗り移ります。そして乗り移られたピカードが何故かそのエネルギー体のあった場所へエンタープライズ号を戻らせることを命じ、そこに着くとピカードに乗り移った何かはピカード毎転送でそのエネルギー体に戻ります。残ったクルーが必死にピカードを元に戻そうとして成功する、という話です。二つのエイリアンはそういった事件の犯人として疑われるだけで、データがシャーロック・ホームズの真似をするのがちょっと面白いだけという、非常に出来の良くないエピソードでした。

「帰ってきたウルトラマン」の「タッコング大逆襲」

「帰ってきたウルトラマン」の「タッコング大逆襲」を観ました。ウルトラQのスダールよりはマシですが、このタッコングも「タコ+キングコング」で安直なネーミングです。そもそもタコの怪獣を考えるのは世界でも日本人くらいかと。ちなみにタコは隕石に卵が付着して宇宙より地球にやって来たという説がマジでオーストラリアの研究グループによって唱えられています。
ウルトラマンでのオイル怪獣はペスターでしたが、「帰ってきた」ではこのタッコングです。でもスペシウム光線であっさりとやっつけられます。
ちなみに本編のドラマでは、ウルトラマンの身体能力を身に付けた郷秀樹が、剣道や柔道でMATの隊員である有段者に楽勝し、それによって自惚れた郷が命令違反をしてそのために南隊員が負傷するという話です。このようにハヤタ隊員やモロボシダンは人間的にも立派で非の打ち所がないという設定でしたが、「帰ってきた」では未熟な主人公が成長していく、という点でスポ根ドラマの影響が見られます。

トワイライト・ゾーンの”Kick The Can”

トワイライト・ゾーンの”Kick The Can”を観ました。舞台はサニーヴェール老人の家で、そこの住人であったチャールズ・ウィットレーは、「今日息子が連れ帰りに来てくれるんだ」と喜び勇んでホームを出て行きましたが、息子はただ来るといっただけだ、と連れ帰ることを拒みます。仕方なくホームに戻ったチャールズでしたが、子供達が缶蹴りをして遊んでいるのを見て、実は若さを保つ魔法は、子供達と同じことをすることではないかという考えを思いつきます。そして他の老人達を夜中に起して、皆で缶蹴りをします。彼の小さい頃からの友人のベンはチャールズの言うことを信用せず缶蹴りに加わりませんでしたが、しかし外に出てみてそこで缶蹴りをやっていたのは老人達ではなく子供達でした。その中の鬼をやっていた子は、まさしくチャールズの子供の時の姿でした。ベンはすごすごとホームに引き返すという話です。
まあ自分も60歳を過ぎたので多少身につまされる話でした。確かに子供に戻ることは出来なくても、何でもやってみるというのは若さを保つ秘訣であるのはそうだと思います。しかし、缶蹴りというのは日本でもアメリカでもやり方は同じのようでした。

トワイライト・ゾーンの”Showdown with Rance McGrew”

トワイライト・ゾーンの”Showdown with Rance McGrew”を観ました。ランス・マッグルーはエミー賞を2回取った人気の俳優で、今日も同名の保安官のTVドラマの撮影をしています。しかし彼は非常に不器用で、銃をクルクルと回そうとして飛ばしてしまって2度もセットのガラスを割ってしまいます。またアクションシーンは全てスタントマンが替わりに演じています。それでいながら、脚本にはケチを付け彼の思うとおりに直させてしまいます。今日の撮影は、彼がジェシー・ジェームズという実在したアウトローを撃ち殺すシーンですが、その撮影中に彼は突然実際の西部にタイムスリップします。そこには本物のジェシー・ジェームズがいて、彼に色々絡み始め、彼が何も出来ないことを暴露します。そして撃ち合いを挑みますが、当然ランスは銃など撃ったこともなく、ジェシーに命乞いをします。彼が何でもする、と言った瞬間彼はまた元の撮影現場に戻ります。しかしそこにはハリウッドのエージェントいうことで、先ほどのジェシー・ジェームズがやって来て、脚本をランスがジェシーに殴られて窓から外へ放り出されるように直すように言い、その通りになります。結局それからのストーリーは他にもビリー・ザ・キッドなどの悪党どもの好き放題ということになりました、という話です。
うーん、ジェシー・ジェームズを知らないのでイマイチ面白さを感じることが出来ませんでした。

「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣総進撃」

団時朗さん追悼の意味も込めて、「帰ってきたウルトラマン」のBlu-rayを購入。海外盤だと全話入ってわずか4,000円です。ちなみに日本語盤はその10倍の値段。英語字幕消せばまったく問題ありません。
第1話の「怪獣総進撃」を観ました。初代ウルトラマンやウルトラセブンに比べると、「帰ってきたウルトラマン」は全体に暗いです。特に途中で坂田兄妹がナックル星人に殺されてしまうというトラウマになりそうな回もあります。この第1話も郷秀樹が完全に死んでしまうという描写があります。
ちなみに、今ではこのウルトラマンはウルトラマンジャックという名前で初代とは別者になっていますが、当初の設定は文字通り「帰ってきた」でした。そのためか、テーマ音楽も初代の「むねーに」の出だしと新マンの「きみーにも」の出だしのメロディーはほぼ一緒です。なお第1話の監督は初代ゴジラの本多猪四郎です。また「帰ってきたウルトラマン」という題名は円谷英二によるものですが、その本人は放映開始前に亡くなられています。

アウター・リミッツの”The Brain of Colonel Barham”

アウター・リミッツの”The Brain of Colonel Barham”を観ました。初の火星探査飛行の一番乗りを目指して各国が競争していました。まだ有人飛行は危険なため、コンピューターによる自動操縦を計画していましたが、一つの問題はコンピューターはあらかじめプログラムされたことにしか対応出来ず、突発的な事件には無力だということでした。その問題を解決させるために考案されたのが、コンピューターに人間の脳を足すということです。軍はかつて優秀な宇宙飛行士だったけど現在は不治の病に冒されて後数ヶ月の命である、アレックス・バーラムの脳を取り出して、コンピューターにつなぐことを計画します。バーラムはその計画を了承し、手術が行われ無事にバーラムの脳は取り出され、ガラス容器に入れられてコンピューターに接続されました。当初は幻覚的な痛みを訴えていましたが、次第に脳はこの環境に慣れ、優秀な力を発揮し出します。しかし脳は次第に自分が全知全能であり、劣った人間を支配できるという考えを持つようになり、電磁場によって人間を思い通りに操る能力を発揮し出します。そしてそのことに気が付いた心理学者を殺そうとしますが、すんでの所で窓から銃で装置を破壊されて脳は死にます。
まあ「生きている脳」という意味では、キャプテン・フューチャーのサイモン・ライトがあり、そちらの方が先ですので、アイデアとしては新しくありません。しかしそれにしてもアウター・リミッツは科学がこういう終末的な危機をもたらす、という話が本当に多くて暗いです。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Where No One Has Gone Before”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Where No One Has Gone Before”を観ました。タイトルは、オープニングシークェンスの最後のセリフですが、ファーストシリーズでは”Where No Man Has Gone Before”でした。またファーストの第2話がこのタイトルでした。
エンタープライズ号に、スターフリートの宇宙船のエンジン効率を劇的に改善するという触れ込みでコジンスキーというエンジニアとそのアシスタントがやって来ます。しかし実験中にエンタープライズ号はワープ1.5のスピードからワープ10をはるかに超えるスピードに暴走し、一気に二つの銀河系を超え、200万光年以上先のまったく未知の銀河系に来てしまいます。しかも時間的には300年先でした。エンタープライズ号はさっきとは逆のプロセスで元の宇宙に戻ろうとしますが失敗し、まったく未知の不思議な空間に入ってしまいます。そこでは思考と現実の区別が曖昧になり、考えたことが実体化して、エンタープライズ号のクルーは混乱に陥ります。実はコジンスキーのアシスタントが未来から来た時間旅行者で、好奇心から実験をしていてミスしたものでした。彼は少年のウェズリーについてピカード船長にたいし、「(おそらく物理学の分野で)モーツァルトのような天才だから、それにふさわしく育てるべきだ」とアドバイスします。その未来人によると、思考こそがエンタープライズ号をここまで運んだものだと言います。ピカードは全クルーに各人の任務に意識を100%集中させるように命じます。その甲斐もあってエンタープライズ号は無事に元の宇宙空間に戻れましたが、未来人はその途中で消滅しました。ピカードはウェズリーに特別な位を与え、ライカーに対し徹底して教育するよう命じます。
とまあ、ファーストのほぼ同名のエピソードとはまったく違い、文字通り「誰も来たことがない場所」という話でした。まあまあ楽しめました。

トワイライト・ゾーンの”The Hunt”

トワイライト・ゾーンの”The Hunt”を観ました。ハイダー・シンプソンは妻と猟犬のリップと山小屋で暮しています。シンプソンは一度リップに命を助けられたので大事にしています。ある夜、妻が不吉な前兆を見たから、と言うのにも関わらず、アライグマ狩りにリップと出かけます。リップは首尾良くアライグマを見つけ追いかけますが、その途中で池にはまってしまい、浮かび上がって来ません。シンプソンもリップを助けようとして池に入りますが、彼も浮かび上がって来ませんでした。シンプソンが目を覚ますと朝になっていて、彼とリップは家に戻ろうとしますが、途中2人の人が犬用の墓穴を掘っていました。家に戻るとシンプソンの奥さんは喪服を着て泣いており、それを教会の神父が慰めていました。そして二人ともシンプソンとリップが見えません。そうです、一人と一匹は死んでいました。仕方なく外に出て歩いていると門があり、そこの門番はシンプソン達を認めて声をかけます。そしてその門番はここは天国への門だと説明します。しかしシンプソンはリップが何かをかぎつけて訝しんでいるのと、門番が犬を連れては行けないと言ったため、門番と離れて道を歩き続けます。そこに天使が迎えに来て、先ほどの門が地獄の門だったと説明します。リップはその門から硫黄の臭いがするのに気付いていました。天使は、悪魔も犬を騙すことは出来ない、と笑います。
という話です。しかしキリスト教の考え方での天国・地獄ってそういうもんじゃないでしょう、という疑問が残りました。愛犬家が書いた脚本のように思います。

トワイライト・ゾーンの”Dead Man’s Shoes”

トワイライト・ゾーンの”Dead Man’s Shoes”を観ました。ある男の死体がストリート脇のドブの中に投げ捨てられます。たまたまその近くにいたホームレスのネイトがその死体を漁り、死体が履いていた高級な靴を盗んで自分で履きます。すると彼は何故かある方向で歩き出し、ある女の家に行きます。それは殺された男の恋人の家でした。女性はネイトが殺されたデーンとは違う顔なのに、デーンと同じテキーラと角砂糖という変わった酒を飲み、またデーンと同じことを言うので戸惑います。ネイトはデーンの服に着替えると、あるバーに行きます。そこにはデーンを殺したギャング達がいました。ネイトはそのギャングの親玉に、伝言があると言い、そのギャングの仕事部屋に行って、そこで隠していた銃でその親玉を殺そうとします。しかし隠れていた子分の一人に撃たれて、ネイトは死にます。しかし死に際にギャングの親玉に向かい、「俺はお前を殺すまで何度もやって来る」と言い残します。ネイトの死体は先ほどのデーンの死体と同じ場所に捨てられましたが、今度は別のホームレスがその靴を盗んで…という話です。またちょっとしたアイデア作ですね。もう一ひねり欲しいと思いました。