トワイライト・ゾーンの”A World of Difference”を観ました。アーサー・カーティスは36歳の成功したビジネスマンで、美人の奥さんと娘さんがいます。今朝も秘書と会話した後、自分のオフィスから電話しようとしたら、その電話が機能していないことに気がつきます。その瞬間彼は「カット!」の声を聴きます。彼が振り返ると、そこには映画の撮影スタッフがまさに映画の撮影中でした。監督は彼がジェラルド・レーガンだと言います。しかし彼は自分がアーサー・カーティスであり、そこのスタッフ全員を知らないと言います。監督はアーサー・カーティスは彼が演じている役名に過ぎないと言います。彼は自宅に電話しようとしますが、オペレーターはそんな番号は無いといいます。スタジオを飛び出した彼は車に危うく轢かれそうになりますが、その車を運転していたのはジェラルド・レーガンの奥さんで、それによるとレーガンはアル中で俳優としての人気も下降しており、奥さんとも離婚の争いの最中ということでした。レーガンはその車で自宅に行こうとします。しかしその住所に行ってもそれらしい家はありません。そしてそこにいた女の子をカーティスの娘と思い抱きしめますが、それは別の女の子でした。混乱したレーガンは元のスタジオに戻りますが、彼がおかしくなったということで映画は中止になり、セットは壊されようとしていました。かろうじてセットの自分の椅子に座った時に、また彼は元のアーサー・カーティスに戻り、その奥さんのマリアンが訪ねて来ます。マリアンはカーティスに電話で連絡を取ろうとしたけど何時間も出来なかったと言います。彼はそれに答えずに、週末に予定されていたロサンゼルスへのバカンスへすぐに行こうと言って、オフィスを離れます。
といった虚構の世界と実世界が混じり合って、実世界で上手く行かなくなった男が虚構の世界で幸せに生きようとする話でした。このパターンは「16mmの神殿」でも、歳を取った往年の美人女優が自分の若い時の映画ばかり観て、結局その世界に入り込むという同じようなのがありました。
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ジョー90の”Colonel McClaine”
ジョー90の”Colonel McClaine”を見ました。ある二つの国の間のトンネル工事が行われていますが、爆薬が足らずに開通に至っていませんでした。ジェットヘリで強力な爆薬が輸送されますが、いつも途中で爆発してしまいます。そこでジョー90の登場で、今回は新しいパターンで、爆薬の専門家と、軍用の特殊輸送トラックの運転手の両方の脳波パターンをジョー90が取り込みます。飛行機で駄目だったので、新たにトラックで輸送されることになりました。しかし両国の関係が良くなるのを問題視している者達、実は輸送の邪魔をしていたのもこの者達ですが、トラックの爆薬にも高度が5,000フィート(約1,500m)以上になると爆発する仕組みを入れます。ジョー90を含む3名が運転する輸送トラックが爆薬を運びますが、途中がけ崩れがあり、それを回避するために急斜面をウィンチを使って登りましたが、途中でロープを固定していた樹木が折れ、3台の内の2台は爆発し、一人が犠牲になります。残ったジョー90ともう一人の兵士が最後のトラックの輸送を続けますが、高度が1,500mを超してしまい、爆薬が煙を出し始めます。WINがしかし一味を逮捕し、その1,500mで爆発するというのをジョー90に伝え、ジョー90はかなり危険な運転で崖を滑り落ちるようにして高度を下げ、何とか爆発を回避します。
うーん、2人分の知識を仕入れるというはいいですが、それがあんまり目立ったストーリーではなかったです。見所は2人の兵士が最初ジョー90を見て子供なので服従しなかったのを、ジョー90が中佐として権威的に命令して結局その命令に従う、という所です。
トワイライト・ゾーンの”The Last Rites of Jeff Myrtlebank”
トワイライト・ゾーンの”The Last Rites of Jeff Myrtlebank”を観ました。これはまだシーズン1を観終わっていないのに、間違えてシーズン3のエピソードを観たものです。テーマ音楽とオープニングがシーズン1とは変わっていました。そのテーマ音楽は聴いたことあるもので https://www.youtube.com/watch?v=-b5aW08ivHU あ、これはトワイライト・ゾーンだったのか、という感じです。良く日本のテレビのホラー系の番組で使われていたと思います。
お話は、中西部の最南部(要するにアメリカのど田舎)で、1920年代半ばです。マートルバンクという若い男のお葬式がおこなれています。その男は悪性のインフルエンザで2日前に亡くなっていました。ところが葬式の最中に棺桶の蓋が動き、中からマートルバンクが生きて出てきました。人々は恐れおののいて逃げ回ります。しかしマートルバンクが色々話してようやく彼の家族も恋人も彼が生き返ったことを喜んでくれました。しかし、実家に戻ったマートルバンクについて、両親は以前の彼と違うと感じていました。マートルバンクの恋人もそうでした。その恋人の兄がマートルバンクにもう来るな、と言って喧嘩になりますが、前は弱くてその兄には腕力で敵わなかった筈が、ボクサーのようなパンチでその兄の顎を骨折させてしまいます。家に戻ったマートルバンクを恋人が追って来ます。そこでマートルバンクは彼女にプロポースします。しかし返事を聞く前に彼を悪霊に取り憑かれた死体だと考える人達がやって来て、その村から出て行くようにいいます。しかし、彼は恋人と結婚しここに住む、と宣言し、人々も納得して引き返します。二人きりになった時、マートルバンクはマッチを擦らないで発火させることをして、恋人を驚かせます。そこから何か捻りがあるのかと思ったらこれでお終いで、ただ二人の子供が後に有能な政治家になった、というのだけが付け加えられます。うーん、もう少し話にまとまりが欲しいです。
ジョー90の”The Fortress”
ジョー90の”The Fortress”を観ました。これは正統的(?)スパイものという感じで、おそらくキューバ辺りがモデルの敵国の要塞に、WINのエージェントが捕まってしまって、WINのネットワークの情報が入ったマイクロフィルムの隠し場所を拷問でしゃべらさせられそうになって、ジョー90がそのエージェントのペアだった男の脳波パターンを得て救出に向かうものです。まあストーリーとしてはありきたりで、見せ場はジョーとエージェントが乗ったホバークラフトがモーターボートの追跡をかわすために、川に横倒しになっていた木の幹をうまく飛び越えて、モーターボートがそれに突っ込んで大破、という所です。しかしこの時代の敵役というと、原子力潜水艦シービュー号でもそうでしたが、ソ連と中国とキューバですね。
トワイライト・ゾーンの”The Monsters Are Due on Maple Street”
トワイライト・ゾーンの”The Monsters Are Due on Maple Street”を観ました。アメリカのある町のメイプル・ストリートの何てことはない夏の夕方、突然空からの光に包まれます。人々はそれが何か分りませんでしたが、おそらく隕石だろうということで家に戻ります。しかしそのすぐ後、全ての家で停電になり、電話も通じなくなります。また隣町まで車で行って様子を確かめようとしましたが、車のエンジンはかかりません。人々が通りに出てあれこれ話している時に、ある子供はこれは宇宙人がやって来て、我々の中に人間の格好をして潜り込んでいると言い出します。その内、ある男が車のエンジンをかけようとしてやはりかからなかったのが、何故か男が車を降りてしばらくしてから自動的にエンジンがかかります。人々はその男が宇宙人なんではないかと問い詰め始めます。男は夢遊病の発作で明け方外に出て空を眺めていることがありましたが、その行動が疑われます。次第に人々はお互いを疑い始め、最初に宇宙人の話をした少年を疑ったり、ついには歩いてきた知り合いを宇宙人と思って撃ち殺してしまいます。そして今度はその撃ち殺した男の家の電気が急に点き、人々はお前が宇宙人でさっき人を殺したのは自分の正体をばらされたくなかったからだろう、と問い詰めます。こんな感じでついに暴動が起き、人々はお互いに殺し合います。これを近くで観察していたのが、先ほどの光の正体であったUFOに乗っていたエイリアンで、「地球人を滅ぼすのに武器は必要無い」と言って円盤に乗って去って行きます…
なんか人々の一人一人を世界の国の一つ一つにすると、現実の世界を反映しているような話でした。やはりトワイライト・ゾーンの脚本はいいですね。
ジョー90の”Arctic Adventure”
ジョー90の”Arctic Adventure”を観ました。世界連邦の爆撃機が北極上空でエンジンが故障し、パイロット2名は脱出しましたが、機体は氷山にぶつかって炎上します。そのすぐ近くにはある国(おそらくソ連のイメージ)の潜水艦基地がありました。問題は積んでいた4発の核爆弾が3発は回収されたものの、1発が海に沈んで流されて行方不明になります。それが潜水艦基地側に見つかると外交問題になるため、ジョー90に回収命令が出されます。現在70歳の老海洋学者の脳波パターンをビッグラットで記録してジョー90に移して作戦開始です。ジョーは何とか4発目核爆弾を海底で発見しましたが、その時は相手の潜水艦基地に近付き過ぎて、敵の潜水艦がジョーの乗るミニ潜水艦を撃破にやって来ます。ジョーは爆弾回収に手間取りながらもギリギリでミニ潜水艦を発進させ、途中海底の洞窟に隠れて敵の潜水艦をやり過ごし、何とか無事に帰還します。まあジョー90での典型的なパターンのお話で、意外性は無かったです。
トワイライト・ゾーンの”Mirror Image”
トワイライト・ゾーンの”Mirror Image”を観ました。ミリセント・バーンズという25歳の女性がバスを待合室で待っています。バスがなかなか来ないので係員にいつ来るか聞いたら「そう何回も聞きに来るな」と言われます。しかし彼女が聞いたのはそれが初めてでした。しかもチェックインされている荷物が彼女のバックと瓜二つでした。それを係員に言ったら「それはさっきあんたが預けたものだろう」と言われました。そんな筈は無いと自分の荷物を確かめたらそれは消えていました。怖くなったミリセントはトイレに行きますが、そこに居た女性に数分前に来たばかりなのにどうしたのか聞かれます。慌ててドアを開けたからトイレの鏡にはさっき自分が座っていたベンチに、もう一人の彼女が座っていました。ベンチに戻った彼女の横に、もう一人男性客がやって来ます。彼女の様子がおかしいので問い質し、事情を聞いてそれは幻覚でしょう、と説明します。しかしバスが来て乗り込もうとした彼女は既にバスの中に自分が居るのを発見して逃げ出します。結局男は友人に車で来てもらうと言い、実際は警察に電話します。ミリセントはパトカーで連れていかれます。しかし残った男がちょっと目を離した隙に自分の鞄が無くなります。それはある男が持って逃げていましたが、その男は男にそっくりで…という話です。いわゆるドッペルゲンガーものかと思いましたが、女性はこれはパラレルワールドにもう一人の私が来て、入れ替わろうとしていると説明しています。ちょっともう一ひねりが欲しかったです。
ジョー90の”Most Special Astronaut”
ジョー90の”Most Special Astronaut”を観ました。ある宇宙ステーションへ物資を補給に行くためのロケットが打ち上げに失敗して途中でコースを逸れて地上に向かい、爆破されます。パイロットは奇跡的に助かりましたが、意識不明の重体です。再度物資を届けるロケットが必要ですが、それを動かせるベテランの宇宙飛行士がいませんでした。そこでWINは瀕死の宇宙飛行士の脳波パターンをビッグラットに記録し、それをジョーに移します。ジョーは新たに用意したロケットに乗り込み、宇宙ステーションに向かいます。打ち上げは成功し無事に宇宙ステーションに接近出来ましたが、中の2人は酸素不足で倒れてしまっており、ドッキングに必要な内部からの誘導が出来ません。地球側では諦めて戻るように言いますが、ジョーはなんとか宇宙船を操って必要物資の入ったコンテナを宇宙ステーションにドッキングさせることに成功します。しかしドッキングの際に、大気圏再突入に必要なコースを決める誘導装置を壊してしまいます。最後の手段はジョー90自身がマニュアル操作で再突入の操作をするしかありません。最初は間違った角度で突入しようとしますが、再突入寸前で角度を修正し、無事に地表に戻ります。
このドラマが英国で放送されたのは1968年の10月で翌年の7月にはアポロ11号の月面着陸ですから、ロケットの打ち上げシーンとかはかなりリアルでした。また当時の少年にとっては宇宙飛行士というのは夢の職業で、そういう期待に応えるような内容でした。
トワイライト・ゾーンの”Elegy”
トワイライト・ゾーンの”Elegy”を観ました。西暦2185年、3人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船が隕石の衝突によって場所を見失って宇宙を彷徨い、燃料が無くなったためある小惑星に着陸します。その星の大気は酸素20%で地球と同じで、重力も地球とまったく同じでした。それどころかその風景はまったく地球と一緒で、しかも19世紀の終わり頃のアメリカそのままでした。そこには人もいましたが、奇妙なことに全員固まってしまっていてまったく身動きしませんでした。彼らは3人で手分けしてあたりを探索しますが、どこに行っても凍り付いた人がいただけでした。彼らはこれは時間がゆっくり進んでいるのではとも思いましたが、時計を見たらそこには針がありませんでした。その内ようやく一人の動く老人が登場し、ウィックワイアと名乗ります。3人は奇妙な老人にここはどこかと問い質すと、墓場の中だと答えます。その説明によると金持ちだけの専用の墓場で、そこでは生前の夢が叶えられその幸福な瞬間のまま永遠に過ごすことが出来るというものでした。本物の死体は一つだけで後はセットでした。3人は何故そんなものが地球から6億マイルも離れた小惑星にあるのか問い質しましたが、老人は地球上には永遠に平和な場所は無い、と答えます。実際に1985年に核戦争が起きてその後約200年間は科学が停滞しています。(墓場が作られたのが1973年。)老人は3人に彼らのもっとも行きたい場所はと聞き、3人とも地球に戻る途上の宇宙船の中と答えます。それから老人は3人にワインを勧め「永遠の幸福に」と乾杯します。そのワインには「永遠化薬」が入っており、3人は倒れます。老人は3人をロケットの中に設置し、まさしく3人は地球に戻ろうとする宇宙船の中で永遠にそのままで過ごすことになります。老人はそこの管理用に作られたロボットで、今回の役目を終えた後、また眠りに就き、次に誰かがやって来るのを待ちます。
という内容でなかなかアイロニカルで楽しめる内容でした。なお、宇宙船の中は「禁断の惑星」で使われたものの流用のようです。
ジョー90の”Double Agent”
ジョー90の”Double Agent”を観ました。WINのエージェントが3人連続して殺され、アタッシェケース(暗号コード入り)を盗まれるという事件が発生します。アタッシェケースは正規の鍵で開けないと爆発するようになっているので、WINの秘密は漏れませんでしたが、WINのシェーン・ウェストンはWINの中にダブルエージェントがいることを疑います。WINには18年も勤務したハリー・スローンがいましたが、状況的に彼がスパイの疑いがあります。WINが中東の支部に重要な使命を入れたコードを伝えるのに、ハリー・スローン自身が行くことを志願しますが、しかしシェーンはハリーの脳波を記録してそれをジョー90に移し、ジョーを使者として行かせます。しかしハリーの脳波を移されたジョー90は奇妙な行動を開始し、中東ではなくパリに行き、そこからまたコペンハーゲンに向かいます。そこで敵のエージェントと落ち合い、スーツケースをエアカーでやって来たハリー・スローンに海上で渡すことになります。それが判明して、WINはジョー90殺害の命令を出します。スーツケースをハリーに渡した後、敵のエージェントとジョーでどちらが先にエアカーに乗り込むかの争いになり、ジョーは眼鏡を落としてしまいます。しかしそれでハリーの脳波の支配が解け、ジョーは敵のエージェントと撃ち合いになります。(眼鏡が無いジョー90は単なる9歳の子供で、射撃の腕は無いと思いますが…)結局サムやマクリーン教授が駆けつけジョーは無事救助されますが、暗号コード入りのアタッシェケースは奪われたままです。しかしシェーンはリモートの爆破装置を作動させアタッシェケースを爆発させます。(であるなら別にジョー90射殺命令は不要だったはずですが。)
ということでかなり本格的なスパイものですが、そういう危険な任務に子供を使うという一種の児童虐待ドラマになってしまっています。