スター・トレックの第3シーズンの”For the World Is Hollow and I Have Touched the Sky”を観ました。長いタイトルですが「世界は空洞で私はその空に触れた」という意味です。珍しくドクター・マッコイのラブストーリーです。カークは、マッコイからゼノポリシセミア(xenopolycythemia)という病気(架空の病名)にマッコイ自身がなっており、治療法は無く後1年の命だと告げられます。そこにエンタープライズ号は突然5発ぐらいのミサイルの攻撃を受けますが、それは原始的なもので、フェイザーで何無く爆破出来ました。そのミサイルの発射元を探ると、小惑星でしたが、奇妙なことにどの惑星の軌道にも従っておらず自立して動いていました。しかしこのままだと13ヵ月後にDaran Vという20億人が住む星と衝突します。カーク、スポック、マッコイは転送でその小惑星上に降り立ちますが、人工の筒のような建造物を発見します。生命反応は無いと思いきや、突然数人のヒューマノイドが現われ、3人を捕まえます。そのヒューマノイドのトップは女性でナティラと言いました。3人は神殿のような所に連れていかれ電撃を受けて気絶します。気絶から醒めると、3人は客人として歓迎され、何故かナティラがマッコイを気に入ります。3人だけになった時に老人が現われ、この世界の「山」に登ってこの世界が空洞で空も何かのシールドで触ることが出来たと告白しますが、こめかみに埋め込まれた何かの装置で衝撃を受けてそのまま息絶えます。スポックがそのこの世界の文字を解読し、この小惑星型の宇宙船は10,000年前に太陽が超新星と化して滅んだファブリーニのもので、おそらくそこの科学者がこの宇宙船を作って一部の人を載せ、他の星を目指して送り出したことを理解します。しかしナティラ達はこの世界をヨナダと呼び、それが宇宙船であることに気がつかず、神の役割を演じているコンピューターに盲従していました。ナティラはマッコイにパートナーになって欲しいと頼み、後1年の命のマッコイは承諾します。そしてカークとスポックは一旦エンタープライズ号に戻ります。マッコイはヨナダの住民になる条件としてこめかみに制裁装置を埋め込まれます。しかしマッコイは神殿を調査し、そこに聖書のようなこの世界の解説書を発見します。しかりそれを解読しようとしたマッコイは制御装置により罰を受け倒れます。マッコイに呼ばれたカークとスポックがその本を読み、この宇宙船のコントロール室に入り、コースを元々のものに戻します。その時にファブリーニの医療用情報ファイルが見つかり、そこにゼノポリシセミアの治療法も載っていて、マッコイは命が助かるという話です。ちなみに日本で放映された時のタイトルは「宇宙に漂う惑星型宇宙船」で思い切り中身をばらしてしまっています。
「Movie/ TV」カテゴリーアーカイブ
キャプテン・スカーレットの”Manhunt”
キャプテン・スカーレットの”Manhunt”を観ました。今回はキャプテン・スカーレットの「あわや」は無く、危険な目に遭ったのは、パイロットのシンフォニーです。ミステロンズのロボットである、キャプテン・ブラックは原子力発電所に忍び込んだ時に警備の人間に見つかってしまい、隠しカメラで撮影され、スペクトラムに正体がばれます。おまけに原発の中を逃げる時に、被爆して放射線を浴びたため、彼自身が放射線を発する物体になり、48時間は超高感度ガイガーカウンターで追跡されることになります。ブラックは、彼を捕まえにやってきたスペクトラム・エンジェルスのパイロットのシンフォニーを逆に捕らえ、原発の中にまた戻ります。そこでブラックはシンフォニーに放射線を浴びせ、そしてシンフォニーを載せたSPVを原発から外に走らせます。そのSPVにブラックが載っていると思い込んだスペクトラムがまんまとひっかかるという話です。
はっきりいって駄作でした。スペクトラムが得た教訓というのが「ミステロンズもミスをすることが分かった。」でした。ミスをしたのはミステロンズというよりブラック本人だと思いますが。
スター・トレックの第3シーズンの”Day of the Dove”
スター・トレックの第3シーズンの”Day of the Dove”を観ました。この回は連邦の宿敵であるクリンゴン人が登場しますが、しかしその戦いは宇宙船同士のそれではなく、原始的な剣を持った肉体による戦いでした。エンタープライズ号がある植民星からSOSを受けて現地に急行しますが、そこには何もありませんでした。そしてクリンゴンの宇宙船が現われ、その星に転送してきてカーク達を捕らえます。クリンゴンの船長のカンは、カーク達と一緒にエンタープライズ号に乗り込もうとしますが、スコッティが2つのグループをタイミングをずらして転送したため、形勢逆転でクリンゴン人達は捕まります。しかしカンは連邦が先に自分達の宇宙船を破壊し、そのSOSを受けたので来たと言います。カークはクリンゴンの宇宙船をフェイザーで破壊させます。そしてカークがクリンゴン達を詰問している最中に、急に辺りの備品が剣に変わり、またカーク達のフェイザーも剣に変わります。そしてエンタープライズ号はコントロール不能になり、銀河の端までワープ9の速度で疾走し始めます。人数的には連邦対クリンゴンで連邦側が多かったのが、エンタープライズ号の一部がロックされ、連邦とクリンゴンのどちらもが38人で人数も武器も対等の戦いになります。実は体がエネルギーだけで出来ている別のエイリアンが、双方の憎しみを煽って戦わせていました。カークは自分達がまるでチェスのポーンのように外部から操られて戦わせられていることに気がつきます。カークはカンの妻を捕虜にし、船内転送でカンが制御しているエンジン室に行き、カンを説得しようとします。説得は中々上手く行かず連邦とクリンゴンの全面的な戦いになりかけましたが、カンの妻がカンを説得し、ようやく戦いが終ります。このエネルギー体のエイリアンは憎しみの感情をエネルギーとして生きていました。双方が戦いを止めたため弱ったエイリアンは、カークの出て行けという命令に従って逃げていきました。うーん、もう一ひねりして永井豪の「真夜中の戦士」みたいに、それぞれの武器に差があってチェスや将棋により近い形で戦うという方が面白かったかと思います。
キャプテン・スカーレットの”Point 783″
キャプテン・スカーレットの”Point 783″を観ました。今回ミステロンズが予告するのは軍の最高司令官の殺害です。しかし何でわざわざ相手に警戒する余地を与える予告を毎回行うのかが不思議です。キャプテン・ブルーとキャプテン・スカーレットがその司令官を護衛しますが、会議場でスカーレットがミステロンズの存在を第6感で検知し、非常ボタンを押してかろうじてミステロンズの人間爆弾攻撃を免れます。そして今度は司令官が、AI制御の新しい戦車のテストに立ち会いますが、今度はその戦車が途中から、司令官のいる前線基地を攻撃し始めます。スペクトラムはSPVをスカーレットに運転させて司令官を基地から脱出させますが、戦車はそちらを追いかけて来ます。そして途中で同乗していた副官がスカーレットに銃を向け撃ちます。しかし当然スカーレットは死にませんので、司令官とスカーレットが席をイジェクトさせて脱出し、残ったSPVと戦車が崖から落ちて爆発します。という訳で今回は3発銃で撃たれただけで、比較的ましな方でした。
スター・トレックの第3シーズンの”Spectre of the Gun”
スター・トレックの第3シーズンの”Spectre of the Gun”を観ました。何というかアメリカ人が安直に考えそうな話でした。カーク達エンタープライズ号がある浮動ブイ衛星の警告を無視して、メルコーシャンの星に侵入します。その警告無視に対して、メルコーシャン達はカーク達に罰を与えると言い、カーク達はどこかに転送されます。そこは1881年10月26日のアメリカのアリゾナのツームストーンでした。それはアメリカ人なら誰でも知っている、ワイアット・アープとドク・ホリディ対クラントン一家のOK牧場の決闘が起きた日でした。そしてカーク達は何故か殺されるクラントン一家側となっており、フェイザーはその当時の銃に変わっていました。カーク達は何とか決闘を回避しようとして、マッコイがあり合わせの薬品を混ぜてトランキライザーを作ります。しかしそれはスコッティでテストしたらまったく効果がありませんでした。チェコフはある女性から結婚を申し込まれますが、そのためワイアット・アープに撃ち殺されます。しかしスポックは史実ではチェコフがそれに相当していた人は死んでいないことに気がつき、必ずしも史実通りではないことに気がつきます。そして皆でスポックの精神を移して、拳銃が本物ではないと思い込むことでその効果を無くします。ワイアット・アープとドク・ホリディは17時になってOK牧場でカーク達を撃ちますが、それはまったく効果がありません。カークはアープを殴り倒しますが、銃を使って殺すことはしませんでした。その結果カーク達はエンタープライズ号に戻り、メルコーシャンはカーク達が平和的に交渉しようとしていることを理解し、初めて彼らを歓迎します。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「DUNE/デューン 砂の惑星」
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「DUNE/デューン 砂の惑星」を土曜日に観てきました。映画は「ミッドウェー」と「博士と狂人」以来でほぼ1年ぶり。うーん、絵としてはとても良かった(IMAXレーザーで観ました)ですが、ストーリーのまとめ方は弱いと思いました。後おそらく2回は必要でしょうが、今回の興行成績で次作以降の資金が集まるのかなと思いました。(と思ったら既にPart 2の制作が決まったようです。)こういう大河作品は時間の限定のある劇場版映画ではなく、Netflixあたりで、じっくり回数を使って映像化した方がいいのではないかと思いました。そうでないと、原作を読まないで観た人にはワケワカでしょう。大体その原作にしてからが、本編が終わった後に作者自身による用語辞典があって、それを読んでやっと背景が理解出来るという反則作品ですから。それからポール役の俳優はなんか中二病の若者という感じで私にはイマイチでした。最近のスターウォーズのハン・ソロの息子(カイロ・レン)の俳優とちょっと雰囲気が似ています。まあこのポール・アトレイデスという役を演じるのは大変だとは思いますが。また植物学者(リエト・カインズ)がアフリカ系女性というのもいかにもPCですよというわざとらしさを感じました。この映画は原作読んでいない方は今すぐ観るのはお勧めではなく、残りが全部出そろってから、ブルーレイなどでまとめて観た方がいいんじゃないかと思います。最後にポールがフレメンを使ってハルコネンと皇帝軍を倒すというストーリーはベドウィンを利用してオスマントルコと戦うゲリラ部隊に仕立てた「アラビアのロレンス」をいやでも思い起こさせます。実際にフレメンの言葉はかなりアラビア語に近いイメージだそうです。
キャプテン・スカーレットの”Big Ben Strikes Again”
キャプテン・スカーレットの”Big Ben Strikes Again”を観ました。今回のキャプテン・スカーレットは何と核爆発に巻き込まれて、例によってひどく傷つきますが死にません。
ミステロンズが今回はロンドンを破壊すると予告。そのため、地球側が開発した核兵器、何故か時限装置付きを輸送中のトレーラーのコントロールを奪って自らのものとします。そしてそのトレーラーをある地下の駐車場に置き去りにし、時限装置を起動させます。時間は3時間くらいしかありません。スペクトラム側としては一刻も早くそのトレーラーを見つけ、地下の待避壕に持っていかないといけません。そのトレーラーの運転手が、その駐車場でビッグベンの鐘が12時なのに13回鳴ったと証言し、それが手がかりになります。種は、運転手はカーラジオを付けていて、そこからも鐘が聞こえていたということで、ラジオの電波の速度の方が音速よりもはるかに速いので、ある距離にいると、実際の鐘の音はラジオよりも一回分ずれて遅く聞こえます。このことから可能な場所を絞り、トレーラーを発見します。しかし20分しか残っておらず、スペクトラムの司令官はキャプテン・スカーレットがトレーラーを運転するように言います。核爆弾は無事地下深い場所に待避出来ましたが、キャプテン・スカーレットがエレベーターで逃げる途中で爆発し、スカーレットは傷つきます。そして仲間から”Are you all right?”と聞かれ、”I WILL be all right.”と答えるというオチです。しかし本当に可哀想なだけで格好よさが無い主人公です。
スター・トレックの第3シーズンの”Is There in Truth No Beauty?”
スター・トレックの第3シーズンの”Is There in Truth No Beauty?”を観ました。中々面白いエピソードでした。エンタープライズ号はメデューサ人の大使コロスと、連邦側の大使のミランダを迎えます。メデューサ人を連邦の人間が直接見ると、発狂してしまうということで、見る時には特殊なバイザーが必要になります。大使のミランダはバルカンへ行って感情のコントロールをすることを学び、メデューサ人とまともに付き合えるようになったと言います。また彼女は生まれつきのテレパスで人の考えていることが分かり、その能力を利用してメデューサ人とコミュニケートしています。エンタープライズ号の中には彼女を愛しているマーヴェリックが乗船しており、ミランダに対し大使を止めて彼の元に戻るように言いますが、ミランダは断ります。そこでマーヴェリックは大使のコロスを殺そうとします。しかし直接メデューサ人を見た彼は発狂し、エンジンルームに押し入ってエンタープライズ号をワープ9.5の速度で突っ走らせます。マーヴェリックはカーク達と争っている内に意識を失い死んでしまいます。しかしエンタープライズ号は暴走の結果時空の境界に入り込んで、通常の測定では位置を確かめることが出来ない領域に突入してしまっていました。この危機を救えるのは、惑星間航行の技術で連邦よりはるかに進んでいたメデューサ人だけで、スポックはコロスと精神を一つにしようとします。ミランダはそれは自分がやる、と言い張りますが、マッコイが彼女は盲目であるため、パイロットの仕事は不可能であると告げます。彼女はその通り全盲で特殊なセンサーが付いた服を着て補っていました。結局スポックとコロスの合体は成功し、合体したスポックとコロスは元のいた場所に戻るための座標をセットすることに成功します。しかし、二人が再び別れる際に、ミランダがスポックにバイザーを渡さなかったため、スポックは直接メデューサ人を見てしまい発狂してしまいます。カーク達はミランダにスポックの精神を正常にすることをさせますが、ミランダはコロスと合体したスポックに嫉妬し、スポックをそのままにしていました。しかしカークの説得によってようやくスポックは元に戻ります。ちなみにミランダ役の女優は、シーズン2の”Return to Tomorrow”に出ていた人の再登場です。
キャプテン・スカーレットの”Winged Assassin”
キャプテン・スカーレット・アンド・ザ・ミステロンズの第二話の”Winged Assassin”を観ました。2回目にして、このドラマの骨格が分かって来ました。一言で言えば、「SM特撮!(またはSM-SF!)」(笑)キャプテン・スカーレットはミステロンズに改造されて不死身の体(といっても傷ついても死なずに再生するというだけで、普通の人だったら死ぬような苦しみを免れている訳ではない)になっていて、その不死身の体が毎回どのような惨たらしい「殺され方(正確には死の寸前までのいじめられ方)」をされるかが見所になります。エンディングのアニメがまさにそういう感じで、キャプテン・スカーレットが石をくくりつけられて海に沈められた所に鮫が来たりとか、毒蛇に襲われたりとか、倉庫の中で上から重たい箱が多数落ちて来たりとか、部屋の中で両側の壁から針が出てこちらへ迫ってくるとか、まあそういう乗りです。
今回の話は「アジア合衆国!」の総裁を無事に祖国に送り届けるのに、ミステロンズが殺害を予告して来て、という内容です。今回の殺され方は、ミステロンズがすり替えた偽のジェット機を止めるために、スペクトラムの装甲車で滑走中の飛行機のタイヤに体当たりするというものです。スペクトラムはこういうスカーレットを「資産」(asset)だと言って酷使しています。いわば虐待、パワハラです。
スター・トレックの第3シーズンの”And the Children Shall Lead”
スター・トレックの第3シーズンの”And the Children Shall Lead”を観ました。エンタープライズ号は惑星連邦から調査団が派遣されている惑星トライアカスから救助信号を受け、カークとスポックとマッコイがその星に降り立ちます。奇妙なことに調査団の大人は全員倒れて死んでいるのに対し、調査に同行していた子供達は自分の両親の死を悲しみもせず、遊び回っていました。一行は子供達6人くらいをエンタープライズ号に連れて行きます。子供達は不思議な歌である種の悪霊のようなものを呼び出し、それによってコントロールされていました。その悪霊はエンタープライズ号をマーカス4という惑星に向けさせるように子供達に命令します。そこで子供達のような仲間を増やすのが目的でした。子供達はエンタープライズ号のクルー達を一人また一人とマインドコントロールし、エンタープライズ号は子供達の制御下に入ってしまいます。ついにはスポックとカークまでマインドコントロールされ、カークは自分がエンタープライズ号の指揮権を失ったと悲しみ絶望しますが、子供達から距離を取ることでなんとか自分の心のコントロールを取り戻します。スポックもまたバルカンの論理の力で正常に戻ります。二人はなんとかエンタープライズ号をスターベース4へのコースに戻そうとしますが、子供達に操られたクルー達に邪魔されます。カークはブリッジに子供達を集め、録音した子供達の歌を流して、悪霊のようなものを呼び出させます。カークはその悪霊みたいなものが自分自身では何の力も無く、媒体が必要なことを見抜きます。そして子供達に、亡くなった一人の博士が持っていたトライコーダーに入っていた、子供達とその両親が遊んでいる動画を見せて、子供達に本当の感情を取り戻させます。子供達は優しかった自分の両親のことを思い出して涙を流し、その過程で悪霊は消え去って行きました。
という内容ですが、このエピソードはトレッキーの間ではあまり人気が無いようで、スポックを演じていたレオナード・ニモイによるとワースト1だそうです。私は特にそんなにひどい話とは思いませんでした。