フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」をこの歳になって初めて読みました。フレドリック・ブラウンは学生時代に短編集を読みましたが、長編を読むのは今回が初めてです。読み終えての感想は、これってSFである必要あるのかな?ということでした。「火星人」として描写されているものが、たとえば「悪魔」でも何の問題もなくこの小説は成立してしまうように思います。訳者の稲葉さんも指摘していますが、この小説はSFというより哲学小説(唯我論をテーマにした実験小説)と思うからです。
この作品はSFの中でのベスト作品の一つとして扱われていますが、今の時代の眼で見て、SFって何なんだろう、と改めて考えてしまいます。
フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」
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