止血ペンシル

アメリカより直送の、Styptic pencil (止血ペンシル)が到着。(日本では何故かこういう製品は売っていないです。英語のクラシカルシェービングの本にあれば良いものとして出ていました。)私はメンソレータムのリップクリームのような油分による止血剤みたいなものを想像していたんですが、全然違いました。中味は硫酸アルミニウムで、白い固い棒で、チョークの固いのみたいです。使い方はYoutubeにありましたが、先端を水に漬けて、それで固体を溶かして傷口周辺を塗ったくるみたいです。一回実際の切り傷で試してみましたが、ピリッという感じで一瞬結構しみます。収れん剤といって、皮膚を収縮させることによって血を止めるみたいです。
日本剃刀や西洋剃刀を使い出してから、結構小さな傷はいっぱい作っています。どちらの剃刀にしても、刃渡り方向に平行に動かしたりしない限り、大きく皮膚が切れることはないみたいです。そういう時の取り敢えずの血止めに使います。

原子力潜水艦シービュー号の”The Menfish”

原子力潜水艦シービュー号の”The Menfish”を観ました。タイトル通り、今回は半魚人です。既に「両生類人間」と言うのはありましたが、今回のは人間の脳の一部を魚に入れて、何かの放射線みたいなのを当てると半魚人に変化するというものです。問題はその脳を採取する人間で、場合によっては死んでしまいますが、開発した博士はマッドサイエンティストで、勝手に犠牲者を捕まえて実験しています。
この回は何故かネルソン提督はワシントンに呼ばれて不在という設定で、替わりに乗り込んで来た提督は、タイムトンネルの第1回で、タイムトンネルのプロジェクトを中止するかどうか視察にやってきた議員を演じていた人です。マッドサイエンティストは最初の一匹に飽き足らず、シービュー号のクルーを二人勝手に捕まえてもう二匹半魚人を作りますが、こちらはクレーン艦長の機転で殺されます。で残った一匹が過剰な放射線(か何か)を浴びてシービュー号を超えるサイズに巨大化しシービュー号を襲うという定番的パターンです。最後は提督がフライングサブのレーザーで巨大化した半魚人を攻撃して倒します。しかし、第2シーズンも終わりに近づいて、段々荒唐無稽化が進行しているように思います。

スウェーデン製1/4 Hollowの西洋剃刀

eBayで買った、J.A. Hellberg, Eskilstuna, Swedenの1/4 Hollowのストレートレザーが届きました。1/4 Hollowといっても、ご覧の通りほとんどWedgeといってもいいくらいです。研ぎは到着状態で問題無く、革砥をかけただけです。早速お風呂で使ってみましたが、刃が肌に当たった感じが剛性感がありある意味日本剃刀に近く、それでいて刃渡りが日本剃刀より広く両刃なので非常に使いやすいです。ある程度力を入れて剃っても肌が切れるという感じはなく、それなりの深剃りが可能です。(といっても若干残るのはこれまでの西洋剃刀と一緒ですが。)また、剃った後の肌のヒリヒリ感も少なく、中々いい剃刀だと思います。この会社は1891年創業で、2007年まであった会社のようです。

TOEIC 第237回結果


1月13日に受けたTOEIC L&Rの結果が出ました。
自己ベスト更新の970点で、リスニングは初めての満点でした!10月に受けた時のリスニングが455点で今回495点ということで、リスニングがいかに水物か良く分かります。(2017年6月にリスニングで480点取った後、英語のTVドラマのDVD・ブルーレイを60分1本として130本以上英語の字幕だけで観てきています。なのでリスニングが480点から455点に下がるというのは明らかに変なのです。)ともかくリスニングでの前回455点のリベンジという目的はパーフェクトに達成されました。リーディングが前回の490点から15点下がったのは、リスニングに集中してちょっと疲れが出たんじゃないかと思います。やはりこの歳(50台後半)で2時間の集中力を維持するのはかなり大変です。

受験時の感想はこちら

年月     L  R  Total
1995年02月  470 420 895
2014年07月  430 440 870
2015年06月  460 455 915
2016年06月  450 465 915
2017年06月  480 485 965
2018年10月  455 490 945
2019年01月  495 475 970

スタートレックのオリジナルシリーズの”Shore Leave”

60年代のSFドラマというと、アーウィン・アレンだけではなく、これは絶対に外せない、ということで、スタートレックのオリジナルシリーズのブルーレイを購入。
それで最初に観たのが”Shore Leave”(船員に与えられる「上陸許可」の意味)で、何故これかというと、セオドア・スタージョンが脚本書いた話が、オリジナルシリーズの中に2本あって、1本はトレッキーには有名な、いつも冷静なバルカン星人が結婚期にはおかしくなって、カーク船長とミスター・スポックが決闘する、という話です。もう1本がこの”Shore Leave”で、確か日本語吹き替えでの題名は「おかしなおかしな遊園惑星」だったと思います。まあストーリーは省略しますが、スタージョンらしいちょっと不思議な、でも悪者が出てこないほのぼのドラマになっていると思います。日本の初期のSFアニメ、エイトマンとかスーパージェッターとかは当時の若いSF作家が多数脚本に参加していたのは有名ですが(豊田有恒、辻真先、筒井康隆、光瀬龍といった辺り)、アメリカではアーウィン・アレンのドラマもこのスタートレックも本物のSF作家の登場は少ないです。特にスタートレックはジーン・ロッデンベリー自体が元々脚本家なんで多くの話の脚本を自分で書いています。そんな中で例外がスタージョンが書いた2本と、後1本フレデリック・ブラウンが書いたものがあります。

NHK杯戦囲碁 結城聡9段 対 井山裕太5冠王

本日のNHK杯戦の囲碁は黒番が結城聡9段、白番が井山裕太5冠王の対戦です。上辺で右上隅にかかった白を黒が挟み、白がそれを更に挟み返し、更に左上隅にかかっていた黒もあって早くも競い合いが始まりました。結果として白は右上隅に実利を若干確保しましたが、黒は右辺方面に厚みを築きました。先手の白は右下隅にかかって右辺に展開し黒の厚みの効果を削減しました。その後黒が左上隅で両ガカリし、ここでまた競い合いが始まりました。その過程で白が左辺の黒の急所に覗いていったのが面白い手で、結果的に黒は覗いた白を取り込み、外側に切った白石をシチョウに抱えました。部分的には白が損していますが、シチョウアタリからシチョウの逃げ出しが大きな狙いとなり、実際に後で実現しました。白は右下隅から下辺にかけて策動し、その後シチョウの逃げ出しを決行しました。この逃げ出した白が単体で活きるという選択肢もありましたが井山5冠王は敢えて攻め合いにしてこの白を取らせ、代償として締め付け、黒の勢力圏だった下辺で左下隅とつながる地を持ち、かつ黒数子を取りこむという大きな戦果を挙げ、白が優勢になりました。その後黒が右辺で寄りついて白2子を切り離して戦果を挙げましたが、白もその替わり中央の地を稼ぎ逆転には至りませんでした。ヨセで最後に黒が乱れたのもあって、結局白の4目半勝ちでした。井山6冠王の戦略のうまさが光った一局でした。

Half Hollowの西洋剃刀

西洋剃刀の2本目がAmazon.comから到着。送料除くと$19.95の安物ですが、ステンレスではなくちゃんと炭素鋼で、1/2 Hollowのもの。(Full HollowとWedgeの中間の厚さ)ベタベタとグリスが塗られた状態で到着。刃は一応ついているみたいですが、イマイチだったので戸前と革砥で研ぎ直しました。
Half hollowタイプの西洋剃刀を早速お風呂で初体験。日本剃刀も併用です。予想通りというか、ジョリジョリ音の高さが低くなって落ち着いた感じで、Full hollowよりも刃に剛性感があります。剃り味は、価格の割りには健闘している、という感じでDovoに比べて極端に切れ味が悪くなっていたりはしません。値段からいっても入門用に手頃かも。ただ、柄はさすがにDovoに比べるとかなり安っぽさがあります。

What are your thoughts about the Japanese youth culture?/ About otaku culture in Japan

The following is my essay that I wrote as an assignment for an English school AEON:

Topic: What are your thoughts about the Japanese youth culture?
Style: Formal

Regarding the Japanese youth culture, the most important buzzword to describe it might be “otaku”. The Japanese word “otaku” is usually translated into English as “geek” or “nerd”. It is often alleged, however, each of them does not exactly reflect the true meaning of the original Japanese jargon.
The word “otaku” appeared first in some print media in the early 1980’s. It was almost the same time when many sub cultures became viral, especially comics and animations. Otaku, in the first place, was used to describe young people who are too enthusiastic about comics or animations. The original meaning of otaku in Japanese is a vocative expression of second person. The word is used for those who often try to talk to others starting with ”hey, otaku”.
Comics were popular even before World War II and the first TV animation started in Japan in 1963. After the tremendous success of an animation movie Space Battleship Yamato in 1977, the number of young fans of comics and animation skyrocketed and both genres became big industries. The word otaku appeared around this time.
At the first stage, the expression contained a rather negative connotation as they have interests only in virtual things and do not have much contact with the real world. This negative image was exacerbated when the Tsutomu Miyazaki incident happed in 1988 and in 1989. The criminal was 26 – 27 years old at that time and killed four female children aged from 4 to 7. By the investigation of the Japanese police, it was revealed that he was holding more than 5,000 video tapes of animation or drama. Most people related the image of otaku to him.
The image of otaku was gradually improved during the 1990’s and in some case the expression was used to describe somebody who has some sophisticated knowledge for something. The areas of interest did not stay only at comics or animation, but they spread to many genres such as computer, train, military, movie, Sci-Fi novels, camera, audio, and almost all sub cultures.
Currently, it is argued that otaku culture in Japan declined a lot while the Japanese government is bubbling over promoting otaku culture to foreign countries with a disgraceful copy “cool Japan”. (Who dares to say “I’m cool!”?) The main reason might be bad economical status of the younger generation.

シオドア・スタージョンの「原子力潜水艦シービュー号」ノベライズ版

Wikipediaで「原子力潜水艦シービュー号」のノベライズ版が出ていることを知り、どんなものかと古書店サイトで購入してみました。中を見たら、映画の「地球温暖化エディション」の小説化でした。私はあの映画版、一応観ましたけどあまりいいと思っていないので、多分これは読まないと思います。ただ、面白いのが書いたのがSF作家のシオドア・スタージョンだということです。(この本での表記は「シオドー・スタージョン」、「人間以上」が代表作で、それは石ノ森章太郎の「サイボーグ009」の設定のベースになっています。)スタージョンは、スター・トレックのファーストシーズンでも2本脚本を書いています。1本はこの間観た、やって来た人の願望を現実化する遊園地惑星の話、もう1本は一部で有名ないつも冷静なバルカン星人が一生で一回おかしくなる婚姻の話で、ミスター・スポックもおかしくなり、婚約者を賭けてカーク艦長と戦う、という変な話です。

森見登美彦の「熱帯」

森見登美彦の「熱帯」を読了。森見登美彦の作品でこの前に読んだのは2年前の「夜行」ですが、その「夜行」と傾向は似ていて延長線上にあるとも言えるような作品です。「夜行」はある画家が残した連作の版画を巡って、ある語学学校の仲間が旅先で経験した不思議な出来事を語り合っている内、その出来事が起きた場所がすべてその連作版画が描いていた場所で、といった話で、創造の世界と現実の世界の境界線が曖昧になって混じり合う不思議な作品でした。今回の「熱帯」は、いわゆる千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)をかなりの部分モティーフとして使っています。千夜一夜物語自体がシャフリヤール王とシェヘラザード(この本ではシャハラザード)のお話がいわば外枠(額縁)としてのお話になり、その枠の中にシェヘラザードが毎夜王に語ったという色々な話が入る、という入れ子の構造になっています。「熱帯」は千夜一夜物語の中の失われてしまった一話という設定で、千夜一夜物語を読んだ者は誰しもシェヘラザードの魔術にかかって、自身が物語の中に登場し、あげくの果ては自身が物語の語り手になる、という多重の入れ子構造をもった物語となっています。前半の、ごく少数しか世の中に出回っておらず、読んだ者も多くない、佐山尚一の「熱帯」という小説についての謎が語られます。この小説を読もうとしたものは、全員途中で何故か本が行方不明になってしまい、最後まで読んだ者は誰もいないことになっています。数少ない「熱帯」を一度読もうとしたことがある者が集まって、お互いが覚えているストーリーを寄せ合うことにより、「熱帯」の内容を再現しようとします。この辺りが一番面白いです。後半は、物語の世界自体がその佐山尚一の書いた「熱帯」の中に入り込み、結局、佐山尚一→森見登美彦→読者自身の境界が曖昧になる不思議な小説です。正直な所、前回の「夜行」は今一つ私は好きになれないものがありましたが、今回の「熱帯」は「夜行」の路線を継承しつつ、小説としてのスケールははるかに優っており、なかなかの作品になっていると思います。