この写真は昭和31年4月の「文藝」臨時増刊号の裏表紙の東映の広告です。注目すべきは「怪力類人猿」!「マタンゴ」みたいなSFと思ったら大間違い、何と「水戸黄門」です!Movie Walkerでストーリーを見たら、結局「ゴリラ」なんですが、格さんが「空手チョップ」でゴリラを倒すとかもう無茶苦茶。明らかに「キングコング」のパクリと思います。キングコングのパクリで一部で有名なのは吉川英治の「恋山彦」で、映画の「キングコング」を観た吉川英治が感激して日本に舞台を置き換えたある意味での翻案です。しかし登場するのは巨大ゴリラではなく、平家の残党の若い武士で2mぐらいの身長があるという設定で、柳沢吉保の六義園の開所式に乱入し、吉保の側室の一人を脇にかかえて六義園の塔を登っていく、という無茶苦茶さではこちらも負けていません。
東映の昭和31年の映画「怪力類人猿」(水戸黄門)
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