8cmフルレンジ+バスレフスピーカーの製作

すっかりオーディオづいて来たので、今度はTangband (台湾メーカー) 8cmフルレンジ W3-1231SN(特長はチタンコーン+サントプレーンのエッジとネオジウムマグネットです)を使って、バスレフの完成済みエンクロージャーと組み合わせて、バスレフスピーカーを組み立ててみました。実はこれまで持っていたり、組み立てたスピーカーは、ビクターのウッドコーンスピーカーを除いて全て密閉型かバックロードホーンの両極端で、何故か一番普通なバスレフがありません。なのでちょっとバスレフというものを確かめたいというのが動機。
組み立て時間は2時間半くらいで、ほとんどの時間はシール式の壁紙を切って綺麗に貼り付ける作業に掛かった時間です。(この壁紙を使うやり方は塗装に比べはるかに簡単で、なおかつ見た目も結構いいものが簡単に出来ます。塗装は白木の場合は目止めからやらなければならず、結構大変です。)端子を付けたり吸音材を入れたり、ユニットをネジ止めしてという時間は30分ぐらいです。
それで音ですが、最初は音像に一枚ヴェールがかぶっているような感じです。それなりに軽快な音ですが、バスレフのわざとらしい低音ってやはり私好みではないな、というのも確認出来ました。数時間のエージングで結構音像ははっきりしてきて中々いい感じになりました。特に小型にも関わらず、オーケストラがいい感じで鳴り響きます。また、あまり鋭い感じではなく、ソフトドームに近い聞き疲れしない音です。バスレフの低音の癖は、Fostexのサブウーファーと併用することでまったく気にならなくなりました。
お値段は全部で34,000円弱くらいです。完成した後で、ガスケットを追加で買って取り付けました。密閉型ではないので、ユニットとエンクロージャーの間に多少隙間があっても大きな問題にはなりませんが、ガスケットがあった方が全体の剛性感が増します。

「古関裕而 秘曲集 歌謡曲編」

「古関裕而 秘曲集 歌謡曲編」を聴きました。この歌謡曲編以外に12月23日には「社歌編」も発売されます。古関裕而の評伝を書き、また「エール」で風俗考証を担当した刑部芳則氏の企画で、氏が蒐集されたSPレコードその他の貴重な音源を初CD化したものがほとんどです。(一部既発のCDに入っているものもあり。)古関裕而が生涯で作曲した曲は、ラジオドラマの伴奏なども含めて5,000曲以上と言われていますが(正確な数は古関裕而本人も確認していないようです)、その内音源としてこれまで聴くことが出来るのはせいぜい150ぐらい、楽譜だけのを合わせても200がいいところでした。そういう状況なので未発売の音源が聴けるようになるのは非常に嬉しいです。
ディスク1は純粋な歌謡曲ですべて戦争前、戦争中のものです。そしてほぼすべてあまりヒットしなかったものですが、それは曲が悪かったからではおそらく無く、その時々の時代の好みと合わなかったということだと思います。そういう中で古関が苦労して色々な曲を作っており、決して本人の好みではない古賀メロディー調のものまで作っていたことが確認出来ます。音丸の「鳴門しぶき」が入っていなかったのは残念ですが。
ディスク2は軍事歌謡です。音丸や小梅など女性4人での三味線伴奏での「露営の歌」とか、コロンビアが「露営の歌」の大ヒットの2匹目のドジョウを狙った「続露営の歌」などの貴重な曲が聴けます。それ以外にも「露営の歌」風のが色々作られていたのも確認出来ます。「歌と兵隊」は引用されている曲が面白く、「戦友」「元寇」、「露営の歌」、「雪の進軍」などの有名軍歌・唱歌が散りばめられています。ただ刑部氏がこうした引用を行ったのが(同時代の歌謡曲の作曲家では)古関以外は皆無と言っているのは明らかな間違いです。大体が古関がプッチーニの「蝶々夫人」のハミングコーラスを間奏で引用している「雨のオランダ坂」は、その前に同じ渡辺はま子で「長崎のお蝶さん」があり、作曲は竹岡信幸で、こちらは間奏に「ある晴れた日に」を引用しています。「君が代」の引用も、それが本当に「君が代」なのか、軍艦マーチの中に入っている「海ゆかば」の信時潔のではないバージョンの引用なのかは分りかねますが、他にもあります。後はちょっと感動したのは「よくぞ送って下さった」で、これは大平洋戦争開戦の直前に駐米大使として活躍した斎藤博大使が、結核のため米国で亡くなったことに対し、大統領であったルーズヴェルトは斎藤の死を惜しみ、わざわざ巡洋艦アストリア号で遺骨を日本にまで送り届けたことに対する返歌のようなものです。「大米国よ ありがとう」という歌詞の曲が戦争開始の2年前に歌われていたということはある種の感慨を覚えざるを得ません。
しかし古関裕而に限ったことではなく、こうした大衆と密着した芸術を全て記録して残すというのはなかなか行われていません。私もずっと白井喬二の作品を追いかけていますが、8割ぐらいの所で止まっていてそこから先はなかなか大変です。

スタートレックのファーストシーズンの”A Taste of Armageddon”

スタートレックのファーストシーズンの”A Taste of Armageddon”を観ました。非常に面白いストーリーでした。エンタープライズ号は、地球連合の外交官を乗せて、エミニアー7という星に向かっています。その目的はかつて交渉がなかったこの星との外交関係を構築することです。しかしエンタープライズ号がその星に近付くと、「それ以上近付かないように」という警告を受けます。しかしカークとスポック他がその星に転送されると、外見は地球人と同じそこの人間が、現在500年間も戦争が続いてるので、地球と外交関係を持つことは出来ないと言います。その話している間に、敵であるヴェンディカーからの攻撃を受けます。その星の司令官はその攻撃で50万人が死んだと言いますが、カーク達は何の爆発音も放射線も感じませんでした。実はその2つの星の間では、コンピューター上で戦いが行われており、何らの物理的な損害は発生しません。しかしながらコンピューターによって戦争で死んだとされた者は処分機で分解されなければなりません。その星の司令官によればエンタープライズ号のクルー全員も既に戦死しており処分されなければならないと言います。もしその処分を行わなかったことが相手方に知られると、今度こそ本物の兵器による攻撃が行われます。カーク達は捕まりますが、護衛の武器を奪って逃げ出します。しかしカークは再度捕まり、その星の司令官がエンタープライズ号に通信しようとした隙に、スコットに、司令官命令第24号を命じます。それは24時間以内にその星を破壊せよ、という命令です。カークは結局その指令を上手く脅しに使い、戦争を行っているコンピューターを破壊し、長官に相手方と和解して平和を樹立すべきことを説きます。そして地球の外交官がようやく出番が来て2つの星の間の交渉を取り持つことになります、という話です。まあ、ずっと戦争ばっかりやっているアメリカのドラマで、こういう話が作られたのも不思議です。初放送は1967年2月で、丁度ベトナム戦争に対する反戦運動が盛り上がって来た頃で、それと関係あるのかもしれません。

スーパーツィーター用ネットワーク作り直し

300Bのシングルアンプが来たのに合わせ、16cmのバックロードホーンと10cmに付けているスーパーツィーター(それぞれT900AとT90A)用のネットワークを作り直しました。
理由は、
(1)クロスオーバー周波数が13.3KHzで16cm用の方がちょっと高すぎるのでこれを10KHzぐらいに落とす。
(2)順番としてアンプ側から見て抵抗→コンデンサーの順になっているのを、抵抗に流れる電流を減らして発熱を抑えるため、コンデンサー→抵抗の順に変更。これで低域はカットされるので抵抗が楽になります。
(3)アッテネーターとして従来スーパーツィーター入力に直列にだけ入れていたものを、それだとアンプから見てインピーダンスが上がってしまうため、インピーダンスを変えないように並列に抵抗を入れた。(まあ直列だけでも、これまでトラブルはありませんでしたが。)
(4)減衰量をどちらも-12dBにした。(ここを参考にしました。)

となります。R1(直列)が6Ω、R2(並列)が2.7Ωになりますが、R1は6Ω丁度という抵抗は無いので、3.3Ωと2.7Ωを直列につないでいます。
クロスオーバーの周波数からコンデンサーの容量を決める数式は、
C1(㎌)= 10^6/2*π*f*R (fはクロスオーバー周波数、Rはツィーターのインピーダンス)になります。クロスオーバーが
10,000Hzの場合はC1=1000000/2*3.14*10000*8=1.99㎌、
13,300Hzの場合はC1=1000000/2*3/14*13300*8=1.50㎌になります。
ヒアリングした感じでは、これで16cmの方は上々、10cmの方は出力音圧レベルの差が17.5dBもあるため、まだハイ上がりです。(なお写真は逆相接続にしています。)

300Bのシングルアンプ到着!

エレキットのTU-8600Sのアムトランス組み立て+パーツ交換の300Bシングルアンプ到着!思った以上にサイズがあって、サブウーファーを置く場所が無くやむを得ずアンプの上に設置。それで最初JJ300Bで問題無く音が出たので、高槻電器工業のTA300B(初代)に交換。見事に音が出ました!
それで試聴してまず思ったのは、記憶にある300Bの音と少し違って、石のアンプに近い緻密な音が出ているということです。もちろん真空管特有の倍音や空気感はちゃんと出ています。思うに以前のサンバレーの300Bアンプがこの高槻の300Bの実力をあまり引き出せてなかったのだと思います。実は昨日まで聴いていたアキュフェーズのE-350の音の傾向と結構似ています。
この高槻の300Bは以前数ヶ月の間毎日鳴らしていたのでエージングとしては済んでいます。後は12AU7と12AX7が新品なんで、これがなじんで来てどう音が変わるかですね。ともかく憧れの300Bシングルアンプでまた音楽を聴くことが出来て満足です。

P.S.
置き場所は下の写真のように、ラックを片付けてメインの16cmのバックロードホーンの間に起きました。
その後トラブルがあり、USB-DACを電源オンのまま抜き差ししたら、右側から音が出なくなりました。しばらくしたらかすかには聞えるようになりましたが、結局右のMullardの12AU7を手持ちのエレハモのに変えたら直りました。ただ左がMullardでメーカー違いであまり気持ちが良くないので、Mullardの12AU7の新品を別に買いました。しかしその新品では同じ現象が出て、ヒーターが熱くなりません。結局またエレハモに戻しました。Mullardの12AU7は何か他社のとどこか仕様が違うのでしょうか?あるいはソケットとの相性?

NHK杯戦囲碁 上野愛咲美3段 対 山下敬吾9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が上野愛咲美3段と山下敬吾9段の、いわばハンマー対豪腕の対決です。布石は前回山下9段が白番で5の5でしたが、今回は何と白番で天元でした。黒の初手天元は何度か見ましたが、白番の初手天元は初めて見ました。黒が3隅に先着するので、白は天元の石をどう働かせるかがポイントでした。そしてそれが見事に働きました。白は左下隅、下辺、右下隅で高い両ガカリとあわてず勢力圏を拡大して行きます。黒は右下隅で両ガカリの上方の石に付けて中央への脱出を図りました。そしてそこでの競い合いで通常は押す所をケイマで煽りました。結果的にこれが打ち過ぎで、すかさず白に出切られ、黒が苦しむことになりました。こうなると天元の石は見事にここでの戦いに働いて、むしろ隅に打つより価値の高い手になりました。結局下辺で黒の種石4子が取られ、白は序盤で黒からダウンを奪いました。しかしここからの上野9段の頑張りが見事で上辺、左上隅も左辺も目一杯囲い、これが全部黒地なら、負けていません。結局白が切りを入れて策動し、勝負はこの白を取れるかどうかになりました。黒は白があちこち付けて来たのを全て引いて受け、あくまで全滅を狙いました。しかし山下9段のしのぎも巧妙で、結局上辺の白の一部と左上隅の白を取りましたが、本体が中央に連絡して生還し、結果的に黒地を突き破った形になり、白の勝勢となりました。その後黒は右辺で取られている3子を利用して侵略を図りましたが、白に正しく受けられ、形勢を逆転するには至りませんでした。白の中押し勝ちとなりました。

折原浩先生のHPの移動

なるべく多くの場所に情報を載せておいた方がいいと思いますので、こちらにも載せます。
==========================================================================
折原先生のHPですが、昔YusenがやっていたgyaoのサービスとしてのHPサービスが今はSo-netが運営しているのですが、そのサービスが来年の1月28日で終了するとのことで、新しいサイトに移動になります。

新しいURLは http://hkorihara.com/ になります。
実は私が引っ越しのお手伝いをして、独自ドメインを取っての運用になります。

P.S.(2020年12月3日)
本当はgyaoの方のページでリダイレクト処理して新しいサイトに飛ばそうと思っていたのですが、先生の方で既に11月末でgyaoのHPサービスを解約されてしまったとのことで、現時点で旧サイトはアクセス出来なくなっています。

今頃気がついたエールの矛盾点。音さんは本当にカトリック?

今頃気がついたエールの矛盾点。音さんの実家はクリスチャンということになっていました。アキラと華ちゃんの結婚を認める時に、二人に母光子の形見のロザリオ(薬師丸ひろ子演ずる光子はいつの間にか亡くなったことにされていました)に誓わせる、というシーンが出て来ます。ロザリオを使うのはカトリックです。「長崎の鐘」の映画の中で、「カトリックの人はカトリックの人としか結婚しない」というのが出て来ました。これがどこまで正しいのか分りませんが、音と裕一が結婚する際には、どう見ても裕一はカトリック信者ではなく、大きな問題になる筈なのにまったくそういうシーンは出て来ず、また結婚後は、音が食事をする場面で祈りを捧げるシーンも出て来ず、あっさりカトリックの信仰を捨ててしまったように見えます。しかしこのシーンではロザリオに誓わせてるし…日本人の宗教に関する適当さが良く分るエピソードです。

巨人の惑星の”Target: The Earth”

巨人の惑星の”Target: The Earth”を観ました。キャプテン達が例によって犬を連れたコービット達に追いかけられていた時、たまたま逃げ込んだビルで、宇宙船の開発が行われていました。目的地の中には地球も入っていました。(地球では巨人の惑星の存在が知られていませんが、巨人の惑星では地球が存在することは公知の事実になっています。)マークは科学者達の会話を聴いて、彼らが宇宙船の制御装置の開発に苦労していることを知り、自分達が開発を手伝い、その代償に地球まで送り返してもらうことを考えつきます。キャプテンは巨人達が信用出来ないとしてそのアイデアに乗りませんでしたたが、マークとヴァレリーとフィッチューが巨人達の制御装置の開発を手伝います。しかし女性科学者がこっそりコービッドに連絡し、制御装置の開発が終ったら、地球人達をコービッドに引き渡すことを約束します。色々あって制御装置は完成したのですが、担当の科学者のボスが地球人達を捕まえようとし、科学者は約束を守ろうとして争いになり、結局マークが制御装置の自爆装置のスイッチを押し、研究所が爆発して、というお話でした。

スタートレックのファーストシーズンの”Space Seed”

スタートレックのファーストシーズンの”Space Seed”を観ました。なかなか面白いストーリーで、ある時エンタープライズ号が古い宇宙船の残骸を見つけます。それはエイリアンのものかと思ったら中からモールス信号が送られて来て、このお話の世界の200年も前の1990年代の地球の宇宙船であることが分ります。その中にいたのは、コールドスリープで眠っていた80名くらいの地球人でした。このお話の世界では1990年代の地球では、再びナチスみたいな優生学を唱える一団が戦争を引き起こした時代となっています。カーク達が宇宙船に乗り込むと、まずリーダーらしきものが覚醒します。エンタープライズ号に転送して手当すると蘇りました。名前は「カーン」だと言います。明らかにチンギスハンとかそういうのを意識しています。またスタートレックの世界での地球連合の宿敵であるクリンゴン星人もモンゴル系のイメージで描写されているようなことを聞いたことがあります。カーンは実は1990年代のある国の独裁者で戦争を起こしますが敗れ、宇宙に自分達の世界を求め脱出したものでした。カーン自身も他のメンバーも優生学で作られた一種の超人で知力・体力共にカーク達よりも優れていました。良く理解出来ないのは、カーンがまだ何者か分らない段階で、エンタープライズ号のライブラリーへのアクセスを許し、エンタープライズ号の内部構造まで公開したことです。カーンは、自分の調査担当だった女性歴史学者を魅了して自分の女にし、その手助けも借りてエンタープライズ号を乗っ取り(この辺りほとんど007シリーズ的展開)、司令室の空気を抜いてカーク達クルーを捕虜にします。カーンはカークを減圧室に入れ、じわじわと殺そうとし、スポック達に自分の部下になればカークを助けると言います。しかし、女性歴史学者がカークを助け、カークは侵入者対策として備えている毒ガス(気絶させる程度の)を船内に噴射します。しかしカーンはエンジンル-ムに逃げ、エンタープライズ号のエンジンを暴走させて爆発させようとします。ここでカーンを追ってきたカークとカーンの対決になりますが、何とカーク船長は5倍の体力を持つカーンに勝ってしまいます。この辺りもう少しストーリーを工夫して欲しかったです。カークは捕まえたカーン達一行を、未開だが人が住める惑星に送ることを決めます。女性歴史学者は結局カーンと一緒にその星を開拓することを選びます。