各社PCL86の内部構造の違い

以前オークションで集めた色んなブランドのPCL86を良く眺めて見ると、同じ規格の真空管にもかかわらず、各社でかなり構造が違うことに気が付きました。例えば真空管の一番上の円盤みたいになっている部分がシーメンスだと文字通り中が詰まった円盤ですが、EI(ユーゴスラビア)だと、金属の輪っかです。またその円盤部を支える縦の金属部も、ITT Lorenz(ドイツ)、Tungsram(ハンガリー)、Polamp(ポーランド)で3社3様で太さがまるで違います。またITT LorenzとTungsramは中にロット番号と思われる数字が入った四角のプレートが入っていますが、ITTがほぼ正方形を垂直に立てているのに、Tungsramのは45度に傾けて立てています。こういう物理的な構造の違いって、必ず音質の差となって現れると思います。いつか全部聴き比べして違いを評価してみたいですね。このPCL86というのは真空管の時代の最後期に作られたもので、技術的には色々と進んでいたみたいです。