ウェスタン・エレクトリックの300B、100時間経過


    ウェスタン・エレクトリックの300Bを聴き始めて約2週間、100時間くらいが経過し、エージングという意味では十分ではないにせよそれなりのレベルになったと思います。今日特性を再測定したら、Gm(相互コンダクタンス)で出荷時より3.3%しか減少しておらず、やはりほぼ新品に近い状態だったのは間違いないです。多少左右がアンバランスになってきていますが、これはクラシック音楽のオーケストラだと向かって右の方がW数としては多いからではないかと思います。
    途中でアンプの出力トランスをルンダール製に変えたので、初期状態との比較をしても仕方が無いですが、音質の傾向としては以下のようになります。
    (1)独特のふわーっとした音場の中に柔らかく音像が現れる感じで、誇張して言うならば夜霧の中に車のヘッドライトが霞む、そんな感じです。
    (2)(1)の音はどのような音源を聴いても、耳当たりが良い音に変えてくれます。機器とかソースの差を拡大して見せつける、というのとは正反対です。
    (3)PSVANEのWE300Bに比べると、こちらの方が高音にある種の華やかさがあります。低音も良く引き締まって延びています。
    (4)女性ボーカルの艶、色気みたいなものは初期状態に比べればかなり改善されましたが、まだちょっと不足気味です。
    トータルでは、手持ちの300Bの中ではやはり一番品位とかまとまりという意味では一日の長がある、という感じです。

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”を観ました。今回ミステロンズが狙うのは”Place of Angels”で、普通に考えると、ミステロンズ・エンジェルスがらみの土地かと思いますが、結局はアメリカのロサンゼルス=Los Angelsという詰まらないオチでした。しかしお話は今の時期にピッタリというか、ある科学者がK14という試験管一本分の液体で1,000万人を殺せるという新しいウィルスを開発します。それを例によってミステロナイズされた女性科学者が持ち出して、というストーリーです。その女性科学者はロサンゼルスの水源であるダムにそのウィルスを撒こうとしますが、間一髪でキャプテン・スカーレットがパラシュート降下し、彼女を撃ちます。その女性はそのままダムの中に転げ落ちて行きますが、途中にひっかかった試験管をキャプテン・スカーレットが手を伸ばして、とこれはウルトラマンでハヤタ隊員がβカブセルを岩の間に落として必死に取るのと一緒。しかしキャプテン・スカーレットは不死身といっても、病原菌に対しても不死身だったのかは明らかにされませんでした。

スター・トレックのパイロット版”The Cage”

スター・トレックの最初のパイロット版である、”The Cage”を観ました。中身は、後に二話連続のエピソードである”The Menagerie”で再利用されています。このパイロット版での艦長はカーク船長ではなく、クリストファー・パイク船長です。スポックは登場しますが、ファーストオフィサーではありませんし、性格も後のロジカルで冷静なスポックとはちょっと違います。またドクター・マッコイは登場せず、別の船医が出てきます。このエピソードは非常によく考えられている内容であり、深いと思いますが、当時のTV局のお偉いさんには難しすぎると判断されボツになり、改めて”Where No Man Has Gone Before”(光るめだま)が作られ、それによって放映OKになります。”The Menagerie”では、重い障害でほとんどロボットのような体になったパイク船長が、幻想の中で、ヴィーナと一緒になって幸せに暮しますが、このパイロット版では、パイク船長の複製が作られてヴィーナはその複製と暮すとなっています。
ともかくこれでスター・トレックのオリジナルシーズンは全て観終わりました。

キャプテン・スカーレットの”Traitor”

キャプテン・スカーレットの”Traitor”を観ました。今回のエピソードはいつもとは違い、ミステロンズの予告は「スペクトラムの中に裏切り者がいて、スペクトラムを分裂させる」というものです。オーストラリアのスペクトラムの訓練用基地でホバークラフトが何回も続けてエンジンが暴走し爆発するという事故が起きます。通常のパターンだと事故で死んだ乗組員とホバークラフトをミステロンズが蘇らせて操って何かをさせるんですが、今回の乗組員は奇跡的に助かります。キャプテン・スカーレットとキャプテン・ブルーが表向きはここの訓練生にレクチャーするという目的でこの基地に派遣されます。講義の中で、何故キャプテン・スカーレットが不死身になったかの経緯をブルーが説明しますが、それを聞いた乗組員の一人がキャプテン・スカーレットがまだミステロンズに操られているのではないかと疑います。その夜、スカーレットとブルーの寝室から不審な火が出ます。翌日、ホバークラフトに同乗したスカーレットとブルーですが、いつものトラブルが起きた時に乗組員の一人がスカーレットが犯人だとして銃を向けます。しかしホバークラフトが急旋回してその男は銃を落とし、ブルーに説得されて脱出します。スカーレットはホバークラフトのモニタリング装置を何とか取り外してギリギリで脱出します。その装置を調べた結果は、ホバークラフトの事故は誰かの裏切り者による破壊工作ではなく、ミステロンズがバルブの分子構造を変えて事故が起きるようにした、というものでした。何だか安っぽいミステリー物で、イマイチのエピソードでした。

NHK杯戦囲碁 井山裕太5冠 対 高尾紳路9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が井山裕太5冠、白番が高尾紳路9段の対戦です。序盤の焦点は上辺で、黒が左上隅にかかったのを白が一間に挟み、黒が中央に飛んで、と競い合いになりました。黒が右上隅の白にプレッシャーをかけた時、白は上辺の黒に肩付きを打ち、黒はそれを受けずに右側の黒から中央に飛んで行きました。その後の折衝の結果、黒は先ほど肩付いた白の1子を含め白の3子を取り込む形で上辺をいい地にして、白も左辺を連打していたものの、黒のリードとなりました。しかしその後しばらく局面が進んだ後、白が取られていたかに見えた白を動き出し、これが的確な反撃になりました。この結果中央の黒が薄くなり、白とのもつれた争いになりましたが、白が最強の手を打って中央で大きな劫になりました。白からは上辺に劫立てがあり、結果として劫は黒が勝ち白の3子をポン抜きましたが、それ以上に上辺で取られていた白が逆に黒を取って復活したのが大きく、白の大きなリードとなりました。そこで黒は下辺の白を取りに行きました。しかし白は右下隅を黒に取らせて、うまくこの一団をしのぎました。しかしここからの井山5冠の反撃が素晴らしく、中央で10目程度の黒地を作り、なおかつ上辺の黒の取られた石を劫付き攻め合いに持ち込み、非常に僅差になりました。しかしわずかに届かず、白の半目勝ちとなりました。

TU-8600Sのトランスをルンダールに換装(2)

TU-8600Sのトランスをルンダール製に換装する件で、トランスがきちんと固定出来ていなかったのは解決しました。
(1)トランスを置く方向が90°ずれていた。→元のトランスのネジ穴とは別にこのルンダール用の穴がちゃんと空いていました。
(2)元のトランスは上からネジで固定でしたが、このルンダールのトランスは下から固定でした。(要するに取付け穴は単にドリル穴でネジが切っていなかったということです。)
結構試行錯誤しましたが、解決してヤレヤレです。このトランスにしてから、やはり周波数レンジが拡大した感じで、低音は引き締まって力強くなり、高音はより粒子が細かくなって拡がりが大きくなった、そんな感じです。

TU-8200R(2台)もルンダールに換装

TU-8200R(6L6GCシングルアンプ)2台のトランスも、ルンダールに換装しました。こちらはゲタ基板が最初から付属していて、またコネクター付きのハーネスもありますし、さらにはトランスのネジ穴も同じ位置にあって楽でした。とはいえ2台分で昨日と同じく3時間ぐらいかかりました。音は、デュアルモノで聴いた時は、元々力強い音なのが、さらに力強くなった感じです。少しエージングすると落ち着くのかもしれません。

TU-8600Sのトランスをルンダール製に交換

TU-8600Sのトランスをルンダール製に変えました。1台4万円以上する高級なトランスにも関わらず、見た目は家内制手工業的な製品で高級感はほとんどありません。(ルンダール社の従業員数は25名だそうです。)何より接続端子が無くて、ワイヤの端部が数cm程度出ているだけです。このままだと配線するのが大変なので、ユニバーサル基板をゲタ基板としてかぶせました。それでも半田付けする箇所が2台で50箇所弱あって、3時間ぐらいかかりました。また、このアンプ用の特注品と聞いているので、元からのトランスと取付け穴の位置を合わせてあるのかと思ったら、全く違いました。仕方がないので今は強力両面テープで仮固定しています。その内、タッピングツールを買ってネジ穴を開けます。肝心の音ですが、まだCD1枚しか聴いていませんが、低音がかなり力強くなったように思います。高域が繊細になったという感じはあまりありません。
ちなみにルンダールのトランスはOEMの方が多く色々な機器で使われています。例えばオルトフォンのMCカートリッジ用の昇圧トランスにもルンダールのトランスが使われているようです。

TU-8600S トランス換装計画

ウェスタン・エレクトリックの300Bもエージングが進むにつれていい音を聴かせてくれるようになってきています。こうなると、アンプの方もグレードアップと思い、出力トランスをルンダール製に換装しようとしています。取り敢えずトランス自体は2台明日届くのですが、配線用のハーネスが在庫無しで自分で何とかする必要があります。ところがそのハーネスに使うJST(日本圧着端子)の5ピンヘッダーが、メーカーのサイトの説明では「受注が多すぎるので現在販売を休止しています」という説明。そしてどこの販売サイトに行っても売り切れで、次回入荷は3月末とかの案内。ひえ~。おそらく樹脂不足の影響だと思いますが、こんなベーシックな部品が手に入らないとは。仕方がないので現在のトランスのワイヤーの途中を切ってそこにルンダールのトランスをつなぐようにする予定です。そもそも、元がキットなのでコネクターを使っていますが、普通は真空管アンプにあまりコネクターは使いません。

スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”

スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”を観ました。ブルーレイには後一話ありますが、実際はこれがオリジナルシリーズの最後のエピソードのようです。しかし内容はひどかったです。個人的にはオリジナルシリーズの中で最悪と思います。ストーリーが面白くないのではなくて、あまりと言えばあまりの女性蔑視のストーリーだからです。ある星の科学者達からSOSが入り、エンタープライズ号が救助に向かいます。そこの数人の科学者の生き残りの中にジャニスと言うカークとスターフリートの学校で一緒で恋人でもあった女性が、何かの放射線を浴びて瀕死の状態でした。しかしジャニスはカークと二人きりになると、ある機械を操作して、カークと肉体と魂を交換してしまいます。ジャニスは、スターフリートの艦長になりたかったのですが、女性であるためにその夢が叶えられなかったと思っていて、カークの体を借りて艦長になる夢を実現します。しかし、ジャニスが扮するカークは、ロジカルでない命令を出したり、感情的になったりして、エンタープライズ号のクルーが次第に疑いを持ち始めます。しかしマッコイが調べたジャニスが入ったカークは肉体的にも精神的にも問題がありませんでした。スポックはカークが入ったジャニスの肉体と話合い、そのテレパシー能力で、こちらが本物のカークであることを理解します。カークはスポックに対して反乱だと言い裁判を開かせます。そこでマッコイとスコッティがまたジャニスの扮するカークの感情的な議論を聞いて、投票でジャニス版カークに反対しようとしましたが、盗聴されてそれがばれ、死刑にされそうになります。実は連邦の規則では、死刑は認められておらず、ついに他のクルーもジャニス版カークに反抗し始めます。結局そうこうする内に魂入れ替えの効果が切れ、二人は本来の体に戻ります。という具合で、
(1)女性に艦長は勤まらない
(2)女性に指揮をさせると目茶苦茶になる
(3)女性はすぐ感情的になる
といった、女性への偏見丸出しのひどい話でした。
スター・トレックの後のシリーズでは確か女性艦長も出て来ると思いますが、進んでいると言われているスター・トレックでもこのようなひどい話があるということが分かってちょっと驚いています。