日本SF作家クラブ編の「AIとSF」を読了。何で「AIトランプ」みたいなヨタ話のアイデアを出しているかというと、この本の中身がほとんどつまらなかったから。SFなのに現実の動きに引っ張られすぎで、死者の代わりをAIに勤めさせるとか、近い将来に実現しそうな、あるいはもうしているような話が多く、SFらしい飛躍というか、かんべむさし的なはっちゃけがまったく足らないと感じました。まあ「智慧練糸」の仏師が1000体もの観音像を半年で彫ることを間違って受けてしまい、そこに「妖」という画像生成AIが出て来て、仏師二人があれこれ言うのに、まったく思った画像にならなくて苦労する、というのは最近InDesignの画像生成AIで同じような経験をしたので面白かったですが、後のはもう一ひねり、二ひねり、くらい欲しいです。全体に達者なことは達者なんですが、スケールが小さいというか小利口というかそんな感じがします。1960年代のSFの破天荒さが懐かしいです。ちなみに「2」も出ていて買ってますが、読むのはしばらく保留します。
日本SF作家クラブ編の「AIとSF」
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