「原田隆史」なる人の著作の詐欺広告

Facebookで「原田隆史」なる人が自分の本の広告をしているのですが、その中でAmazonで非常に高い評価を受けているとして、その画像が貼ってあります。(Amazonとはどこにも書いていませんが、誰が見てもAmazonのレビューです。)ところが、Amazonに行って実際に見てみたら、そんなレビューはどこにも存在しません。その広告している本の実際のレビューは多くの人が☆一つの酷評をしています。平均では☆☆☆になりますが、高い評価はどうも関係者がやっている臭いです。
何より、この広告で貼っているAmazonの画像が変です。実際のレビュー画像とは違います。(例えば☆のバックに色がついていますが、実際の画像にはありません。また評価スコアの分布を示す図も実際のものとは違います。)また、自分の本名を出してレビュー書く人は非常に少数派です。どう考えても捏造です。こういう詐欺広告に騙されないようにしましょう。

私の聖書コレクション

私の聖書コレクションです。
そんじょそこらの牧師さんあたりにはまず負けないと思います。大学生の時、勧誘に来たエホバの証人の人を聖書に関する議論で負かしたことがあります。

日本語
新約聖書 詩篇附 文語訳
聖書 口語訳
旧約聖書 口語訳
新約聖書 共同訳・全注
新約聖書 詩編つき 新共同訳
聖書 新共同訳
新約聖書 詩篇付 新改訳
新約聖書 フランシスコ会聖書研究所訳注
新約聖書 福音書 塚本虎二訳
The Study Bible New Testament 新約聖書 わかりやすい解説つき聖書 新共同訳
THE STUDY BIBLE 聖書 スタディ版 新共同訳
アポクリファ 旧約聖書外典
関根正雄編 旧約聖書外典 上
トマスによる福音書 荒井献(グノーシス派の福音書)

英語
新約聖書(高校時代にギデオン協会からもらった日英対訳)
HOLY BIBLE(NRSV)(アメリカで一番標準的な聖書)
HOLY Bible(King James Version)
THE NEW JERUSALEM BIBLE(一番学術的と評される英語聖書)

ドイツ語
Das Neue Testament(ルターによる新約聖書、レクラム文庫で2巻)
DIE BIBEL(ルター訳聖書)
Die Gute Nachricht(現代ドイツ語訳新約聖書)
DIE BIBEL(ドイツ語新共同訳)

ラテン語
NOVUM TESTAMENTUM LATINE (NESTLE-ALAND)

ギリシア語
NOVUM TESTAMENTUM GRAECE(NESTLE-ALAND)

グリムのドイツ語大辞典でのルターの言葉の原典(1月28日追記)

私は、2006年11月23日にアップした「羽入式疑似文献学の解剖」(ナカニシヤ出版の「日本マックス・ウェーバー論争」にも収録)の注釈の中で以下のように書きました。
http://www.shochian.com/hanyu-hihan-fc107.pdf
「グリムのドイツ語大辞典(CD-ROM版)で、”Beruf”と”Ruf”を調べてみた。このドイツ語大辞典が最終的に完成したのは、本文中に記述した通り1961年のことであるが、”Beruf”の項は1853年にJ. Grimm、”Ruf”の項は1891年にM. Heyneにより編集されており、ヴェーバーが倫理論文を書く前の編集である。ヴェーバーがグリム大辞典(の当時出版されていた分冊)を参照したかどうかは倫理論文中には記載されていないが、OEDの前身のNEDをあれだけ参照しているヴェーバーがグリム大辞典を参照しなかったということは想定しにくい。

“Beruf”の項では、2つの語義が書かれている。1つめはラテン語のfamaにあたる、「名声・評判」という意味である。2番目の語義が、ラテン語のvocatioに相当し(ドイツ語ではさらに新たな意味が付与された)、いわゆる「天職」である。ここでグリム大辞典は、この意味での語源の一つを、”bleibe in gottes wort und übe dich drinnen und beharre in deinem beruf. Sir. 11, 21; vertraue du gott und bleibe in deinem beruf. 11, 23” 、つまりヴェーバーと一致して「ベン・シラの書(集会の書)」としている。

これに対し、”Ruf”の項では、「過渡的な用法」として、「(内面的な使命としての)職業」を挙げている。また、「外面的な意味での職業」、つまり召命的な意味を含まない職業の意味ではほとんど用いられたことがなかったと説明されている。さらにはルター自身の用例が挙げられている:” und ist zu wissen, das dis wörtlin, ruff, hie (1 Cor. 7, 20) nicht heisze den stand, darinnen jemand beruffen wird, wie man sagt, der ehestand ist dein ruff, der priesterstand ist dein ruff. LUTHER 2, 314a” このルターの章句がどのような文脈で使われたものなのか、残念ながらまだ突き止められていない。しかしながら、ルター自身が、コリントI 7.20のこの部分を、今日のほぼすべての学術的聖書が採用する「状態」(Stand)の意味ではない、と明言しているのは非常に興味深い。(以下略)」

このグリムのドイツ語大辞典のルターの用例の原典を、実に11年2ヵ月の期間をかけて、ようやく突き止めることが出来ました。
それはJohann Georg Walchというルター派の神学者が1740年から1753年にかけて出した24巻のルター全集(ルターの著作にはドイツ語だけではなくラテン語のものも多く含まれますが、この全集はラテン語のものをすべてドイツ語に翻訳しています)の中のルター全集の第8巻の中に含まれていました。( Dr. Martin Luthers Sämmtliche schriften, Achter Theil, Auslegung Johannes 7-20, ApG 15 und 16 und 1 Kor 7 und 15, kürzere Auslegung der Epistel an die Galate)
ルターがこの部分の説教を行ったのは1523年8月となっています。ヴァルトブルク城で新約聖書のドイツ語訳を完成させた約1年後です。

該当部分の画像をアップします。そして、問題の箇所を含む部分をテキスト化(元はFraktur=ヒゲ文字のドイツ語)したのが以下です。
(全巻のテキストは、 https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=mdp.39015074631824;view=1up;seq=1 で見ることができます。)

Und ist zu wissen, daß dies Wörtlein “Ruf” hier nicht heiße den Stand, darinnen jemand berufen wird; wie man sagt: Der Ehestand ist dein Ruf; der Priesterstand ist dein Ruf; und so fortan. Ein jeglicher hat seinen Ruf von Gott. Von solchem Ruf redet hier St. Paulus nicht, sondern er redet von dem evangelischen Ruf, daß also viel sei gesagt: Bleibe in dem Beruf, darinnen du berufen bist, das ist: Wie dich das Evangelium trifft, und wie dich sein Rufen findet, so bleibe. Ruft dir’s im Ehestande, so bleibe in demselben Rufen, darinnen dich’s findet; ruft dir’s in der Knechtschaft, so bleibe in der Knechtschaft, darinnen du berufen wirst.
(一部小文字を大文字に変更)

やはり原典に当たってみるということは重要で色々と注意事項があります。

(1)元のルターの説教はラテン語だということです。つまりグリムのドイツ語大辞典に引用されているのは、ルターのラテン語テキストをWalchが(その当時の)ドイツ語に訳したもので、ルターが自分でこのようなドイツ語をしゃべったのではないということです。
(元のルターのラテン語は、別途探してみるつもりです。)
→1月28日追記:これは私の勘違いで、最初からドイツ語でした。ワイマール版ルター全集の第12巻のP.132にオリジナルがありました。
D. Martin Luthers Werke, Weimar 1883-1929
Weimarer Ausgabe – WA
12 Reihenpredigt über 1. Petrus 1522; Predigten 1522/23; Schriften 1523
Das siebente Kapitel S. Pauli zu den Corinthern. 1523.
P.132
興味深いのは、このルターのオリジナルでは、”Bleybe ynn dem ruff, darinnen du beruffen bist,”がWalch版では”Bleibe in dem Beruf, darinnen du berufen bist”になり、ruffがBerufに置き換えられていることです。Walch版はルターの死後約200年後(ヴェーバーの約150年前)ですが、この間にruffがBerufに置き換わったという文献的証拠の一つになります。(羽入はルター聖書ではBerufではなく、ruffだったということを世界的発見のように書きますが、要はruffが使われなくなりその後Berufに変わったということは、ヴェーバーの当時は公知の事実だったということです。)

尚、このワイマール版のが検索で見つからなかった理由ですが、Frakturのテキスト化が無茶苦茶だからです。おそらく普通の書体用のOCRでFrakturをテキスト化しています。PDF版からこの部分のテキストを取り出すと以下のようになります。これではヒットする訳がありません。

Unb ift au tüiffen, ba§ bi$ luortlin ‘ytuff’ Ijie nid^t Ijeljffe beu ftanb,
borljuueu Ijemaub beruffen tüirt, iDte mau fagt: Der cljeftanb ift belju ruff,
ber priefter ftanb ift belju ruff, unb fo fort au el)u iglic^er ^^att feljueu ruff 25
öon ©Ott. 3>ou foldjem ruff rebet l)ie 6. 5pautu’^ uidjt, Sonbern er rebet öon
bem Gnaugelifdjen ruff, ba§ alfo öiel fei) gefagt: ^leljbe ijnii bem ruff,
barl)nnen bu beruffen bift, ha§ ift, loie bic^ ba§ ©öangelion trifft, uub mie
bidj fel)u rüffeu finbet, fo bleljbe. ^Küfft bQrs ijui eljcftanb, fo bleljbe l)uu
bem fclben rüffeu, barljuncn bic^y finbet. Ütüfft bljrS l)un ber fnec^tfd^afft, 30
fo bleljb Ijun ber fnec^tft^aff t , barljunen bu beruffen luirft.

(ワイマール版ルター全集は、ここで参照できます。)

(2)確かにルターは、コリントⅠ7,20の”Ruf”を、「結婚している状態」の「状態」や、「聖職者としての身分」の「身分」の意味ではない、と言っていますが、上記の部分を読む限り、それが「世俗職業」の意味だとは一言も言っていません。テキストから読み取られるのは、そうした「結婚している状態」や「聖職者としての身分」にある時に「福音としての召命」を受け、その「福音としての召命」がからんだ「状態」や「身分」がRufだと言っているように思えます。これはパウロが元々言っていることと大きく隔たっていないように思います。グリム辞書が「召命的な意味を含まない職業の意味ではほとんど用いられたことがなかった」と書いているのはまさに正しいと思います。

ところで、今回テキストの原典を発見できた理由ですが、それはGoogleがこの本を電子テキスト版にしてネットにアップしてくれたからです。2008年当時は色々検索語を変えて検索してもまったくヒットしませんでしたが、今回”wie man sagt, der ehestand ist dein ruff,”のGoogle検索で1番目に出てきました。それまでに、「ルター全集」のソフトウェアを買ったり、ワイマール版ルター全集のテキストが参照できるページで必死に検索を繰り返していたのが馬鹿みたいです。テクノロジーの進化というのは恐ろしいもので、自称だけのインチキ文献学者とか、インターネット上の文献をぱくって論文を書くような学者は、もう完全に淘汰されていると言っていいと思います。

ちなみに、昨年の10月31日が、ルターが95ヶ条の論題を発表し、宗教改革が始まって丁度500年でした。そういう節目の年にルターの発言の原典が見つかって感無量です。

消火器

昨年末に会社で避難訓練があって、消火器の使い方の講習がありました。そういえば、と思って家に置いてある消火器を調べてみたら、2016年で使用期限が切れていました。なので新しいのを買いました。ついでに古いのを試しに使ってみました。古くなっていたせいか、一度レバーを握ったら、離しても噴射は止まらず、結局約14秒粉末が出続けで、あたり一面(当然外ですが)真っ白(ややピンク)になってしまいました。今回のは10年保つみたいです。

調べてみたら、古いのは加圧式というもので、これは途中では止まらないみたいです。それに対し今回買ったのは蓄圧式で(圧力メーターがついています)、これは途中でも止められるみたいです。

ミニお伊勢参り(東京大神宮)

初詣は元旦に2社、2日に1社いって3社詣りを済ませていますが、休日なのでもう1社、東京のお伊勢さんといわれる東京大神宮に詣ってきました。1月8日だというのに、かなりの人出で参拝まで1時間近く待たなければならず、またその間に雨が降ってきて結構大変でした。ご本家と比べると本当にこぢんまりとした神社です。
ちなみに、昔はお詣りの仕方についてあまりうるさいことは言わなかったのに、最近はどこの神社に行っても、いわゆる「二礼二拍一礼」を守るようにという説明書きがあり、かなり多くの人がそれに従っています。でも調べてみたら明治の時代に神道が「国家神道」に変わった時に、国家の宗教なのだから各神社ばらばらの参拝の仕方はよくない、ということで決められたやり方のようで、決して神道本来のものでも何でもありません。神道は本来小うるさいことを言わないで、各人の素朴の信仰に任せるというのがいい所だと思います。