キャプテン・スカーレットの”Codename Europa”

キャプテン・スカーレットの”Codename Europa”を観ました。今回はキャプテン・ブラックがあるエレクトロニクスの専門家をライフルで狙撃して殺し、例によってミステロンズのロボットにします。そしてそのエレクトロニクスの専門家が狙うのは、「欧州のトライビューナル」が何とか、と言ったので何のことだか分かりませんでしたが、Triumviratで「欧州の三頭政治家」でした。そして今回のエージェントは、007ばりに秘密兵器を駆使してスペクトラムの防衛網を突破します。まずある基地の側で、テープレコーダーとアンプ付き拡声器をセットし、機銃を撃つ音を流します。それで基地の注意をそちらに惹き付け、さらにはタンクの音を流します。基地側は大慌てでその隙にエージェントは、電流の流れている鉄条網を、電流を他に流しながら切断し、基地に潜入し、通気口から爆弾を投げ込みます。しかし、プロのスパイと違ってそこが詰めが甘く、通気口はスペクトラムがわざと設けた偽のもので、基地の1Fから上が爆破されても、狙われた政治家は地下にいたので無事でした。しかし一人目のターゲットを仕留めたと思ったエージェントは二人目の政治家を狙います。SPVが追跡して来ましたが、SPVのレーダーを攪乱して視界を無くし、撃破します。次に夜中に別の基地を攻撃し、ラジコンの飛行機で攪乱電波を流し、基地の通信を使えないようにします。それから基地の電源を切断して真っ暗にしてから、ノクトビジョン(赤外線暗視装置)を付けて基地に潜入します。ここまでは良かったのですが、キャプテン・スカーレットが部屋の入り口に仕掛けた超単純なワイヤに引っ掛かって倒れ、スカーレットに撃ち殺されます。という訳で頭がいいんだか悪いんだか良く分からないミステロンズのエージェントのお話でした。

The Twilight Zoneの”Where is Everybody”

スター・トレックのオリジナル・シーズンを観終わったので、今日からThe Twilight Zoneです。このドラマはアウター・リミッツと並んで、1950年代終わりから1960年代でのSF系テレビドラマの代表作です。放映開始は1959年で、各話30分完結のアンソロジーになっています。今日のは”Where is Everybody”で、突然ある町の中に放り込まれ、教会の鐘が鳴ったり、喫茶店でポットが火にかけたままになっていたり、ジュークボックスが音楽を奏でているのにもかかわらず、誰一人として人間がいません。やっと車の中に女性を見かけたと思ったら、それはマネキン人形でした。電話ボックスの電話が鳴ったので出てみたら、ツーツーという音がしているだけでした。男は自分でコインを入れてオペレーターを呼び出そうとしますが、出てきたのは録音のオペレーターでした。という感じで男は次第に孤独に追い詰められて気が狂いそうになります――という所で軍人らしき人達が男の様子を注視していました。結局これは人が宇宙に出た時に、どのくらいまで孤独に耐えられるかという実験でした、というオチです。なんかこのパターン、他のドラマでも何回も観たような気がしますが、こちらがオリジナルなんでしょうか。

キャプテン・スカーレットの”Flight 104″

キャプテン・スカーレットの”Flight 104″を観ました。ある著名な学者がスイスのある湖の側で開かれる国際会議に出席するのを、スカーレットとブルーが護衛します。一行はある空港からジュネーブ行きの飛行機に乗り込みますが、博士と二人以外は後からネタをかぎつけて乗り込んで来たジャーナリストとカメラマンだけです。しかも飛行機のクルーは、空港の倉庫の中に縛られて監禁されており、パイロットもフライトアテンダントもおらず、飛行機はミステロンズが操っていました。スカーレットとブルーはエンジェルスが危険を知らせる赤い煙で合図したので、パイロットがいないことを察知し、ドアを銃で撃って操縦席に着きます。しかし、飛行機のコントロールが出来ません。飛行機は次第に高度を下げ、アルプスの山に激突しそうになりますが、そこにたまたまあった高圧電線のためミステロンズのコントロールが解け、スカーレットとブルーは無事に再び高度を上げることが出来ました。しかしジュネーブ空港に着陸寸前に今度は足が出ないというトラブルが起き、スカーレットは仕方なく胴体着陸を試みます。それはなんとか成功しますが機首は倉庫に突っ込んで爆発します。ということで久し振りにスカーレットの不死身ネタでした。まあビジュアル的には良かったですが、ストーリーはもう一ひねりが欲しいです。

スター・トレックのオリジナル・シリーズまとめ

スター・トレックのオリジナル・シリーズのパイロット版一話を含む全80エピソードを観終わりました。例によってProsとConsを。
Pros
1.特に第1、第2シーズンのSFドラマとしての脚本の良さ。
2.1960年代の公民権運動が終ったばかりのタイミングで、人種差別のまったく無くなった未来を描き、多くのマイノリティーに希望を与えた。
3.宇宙連邦側からだけの視線だけでなく、相手のエイリアン側の視点も考慮した相対的な見方によるエピソードがいくつか存在する。
4.カーク、スポック、マッコイの3人の異なるキャラクターによる掛け合いの面白さ。
Cons
1.第3シーズンの「今週の女優」シリーズとも言うべき安易な脚本のレベルの低さ。
2.特に第3シーズン最終話のそれまでの差別の無くなった未来、というのと完全に矛盾する女性蔑視的脚本。
3.ジーン・ロッデンベリーの脚本がいくつかのエピソードで、あまりに理念的すぎて空回りしているものがある。
全体的にいえば、1960年代の半ばという時代において、やはりこれだけ質の高いドラマをともかくも3シーズン放映した、というのはすごいことだと思います。同時期のアーウィン・アレンの作品がどちらかと言うと子供よりになってしまったのに対し、スター・トレックは最後まで大人向きの作品の質を保ち続けました。最初の放映時の視聴率は振るわなかったけど、むしろ放映終了後に火がついたというのは、日本におけるガンダムと同じです。

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”

キャプテン・スカーレットの”Place of Angels”を観ました。今回ミステロンズが狙うのは”Place of Angels”で、普通に考えると、ミステロンズ・エンジェルスがらみの土地かと思いますが、結局はアメリカのロサンゼルス=Los Angelsという詰まらないオチでした。しかしお話は今の時期にピッタリというか、ある科学者がK14という試験管一本分の液体で1,000万人を殺せるという新しいウィルスを開発します。それを例によってミステロナイズされた女性科学者が持ち出して、というストーリーです。その女性科学者はロサンゼルスの水源であるダムにそのウィルスを撒こうとしますが、間一髪でキャプテン・スカーレットがパラシュート降下し、彼女を撃ちます。その女性はそのままダムの中に転げ落ちて行きますが、途中にひっかかった試験管をキャプテン・スカーレットが手を伸ばして、とこれはウルトラマンでハヤタ隊員がβカブセルを岩の間に落として必死に取るのと一緒。しかしキャプテン・スカーレットは不死身といっても、病原菌に対しても不死身だったのかは明らかにされませんでした。

スター・トレックのパイロット版”The Cage”

スター・トレックの最初のパイロット版である、”The Cage”を観ました。中身は、後に二話連続のエピソードである”The Menagerie”で再利用されています。このパイロット版での艦長はカーク船長ではなく、クリストファー・パイク船長です。スポックは登場しますが、ファーストオフィサーではありませんし、性格も後のロジカルで冷静なスポックとはちょっと違います。またドクター・マッコイは登場せず、別の船医が出てきます。このエピソードは非常によく考えられている内容であり、深いと思いますが、当時のTV局のお偉いさんには難しすぎると判断されボツになり、改めて”Where No Man Has Gone Before”(光るめだま)が作られ、それによって放映OKになります。”The Menagerie”では、重い障害でほとんどロボットのような体になったパイク船長が、幻想の中で、ヴィーナと一緒になって幸せに暮しますが、このパイロット版では、パイク船長の複製が作られてヴィーナはその複製と暮すとなっています。
ともかくこれでスター・トレックのオリジナルシーズンは全て観終わりました。

キャプテン・スカーレットの”Traitor”

キャプテン・スカーレットの”Traitor”を観ました。今回のエピソードはいつもとは違い、ミステロンズの予告は「スペクトラムの中に裏切り者がいて、スペクトラムを分裂させる」というものです。オーストラリアのスペクトラムの訓練用基地でホバークラフトが何回も続けてエンジンが暴走し爆発するという事故が起きます。通常のパターンだと事故で死んだ乗組員とホバークラフトをミステロンズが蘇らせて操って何かをさせるんですが、今回の乗組員は奇跡的に助かります。キャプテン・スカーレットとキャプテン・ブルーが表向きはここの訓練生にレクチャーするという目的でこの基地に派遣されます。講義の中で、何故キャプテン・スカーレットが不死身になったかの経緯をブルーが説明しますが、それを聞いた乗組員の一人がキャプテン・スカーレットがまだミステロンズに操られているのではないかと疑います。その夜、スカーレットとブルーの寝室から不審な火が出ます。翌日、ホバークラフトに同乗したスカーレットとブルーですが、いつものトラブルが起きた時に乗組員の一人がスカーレットが犯人だとして銃を向けます。しかしホバークラフトが急旋回してその男は銃を落とし、ブルーに説得されて脱出します。スカーレットはホバークラフトのモニタリング装置を何とか取り外してギリギリで脱出します。その装置を調べた結果は、ホバークラフトの事故は誰かの裏切り者による破壊工作ではなく、ミステロンズがバルブの分子構造を変えて事故が起きるようにした、というものでした。何だか安っぽいミステリー物で、イマイチのエピソードでした。

スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”

スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”を観ました。ブルーレイには後一話ありますが、実際はこれがオリジナルシリーズの最後のエピソードのようです。しかし内容はひどかったです。個人的にはオリジナルシリーズの中で最悪と思います。ストーリーが面白くないのではなくて、あまりと言えばあまりの女性蔑視のストーリーだからです。ある星の科学者達からSOSが入り、エンタープライズ号が救助に向かいます。そこの数人の科学者の生き残りの中にジャニスと言うカークとスターフリートの学校で一緒で恋人でもあった女性が、何かの放射線を浴びて瀕死の状態でした。しかしジャニスはカークと二人きりになると、ある機械を操作して、カークと肉体と魂を交換してしまいます。ジャニスは、スターフリートの艦長になりたかったのですが、女性であるためにその夢が叶えられなかったと思っていて、カークの体を借りて艦長になる夢を実現します。しかし、ジャニスが扮するカークは、ロジカルでない命令を出したり、感情的になったりして、エンタープライズ号のクルーが次第に疑いを持ち始めます。しかしマッコイが調べたジャニスが入ったカークは肉体的にも精神的にも問題がありませんでした。スポックはカークが入ったジャニスの肉体と話合い、そのテレパシー能力で、こちらが本物のカークであることを理解します。カークはスポックに対して反乱だと言い裁判を開かせます。そこでマッコイとスコッティがまたジャニスの扮するカークの感情的な議論を聞いて、投票でジャニス版カークに反対しようとしましたが、盗聴されてそれがばれ、死刑にされそうになります。実は連邦の規則では、死刑は認められておらず、ついに他のクルーもジャニス版カークに反抗し始めます。結局そうこうする内に魂入れ替えの効果が切れ、二人は本来の体に戻ります。という具合で、
(1)女性に艦長は勤まらない
(2)女性に指揮をさせると目茶苦茶になる
(3)女性はすぐ感情的になる
といった、女性への偏見丸出しのひどい話でした。
スター・トレックの後のシリーズでは確か女性艦長も出て来ると思いますが、進んでいると言われているスター・トレックでもこのようなひどい話があるということが分かってちょっと驚いています。

キャプテン・スカーレットの”Special Assignment”

キャプテン・スカーレットの”Special Assignment”を観ました。今回のミステロンズの予告は何と北米全体の破壊です。これまでロンドンとかニューヨークの都市を潰滅させるはありましたが、今回は規模がまったく違います。それに対してカーネル・ホワイトが取った対策は、キャプテン・スカーレットにラスベガスのカジノでルーレットをやらせて5,000ドルすらせる、というもの。スペクトラムの規則で、ギャンブルは禁止でそれをやったキャプテン・スカーレットはスペクトラムを首になります。そこにキャプテン・スカーレットが金に困っているとみて近付いて来たのがミステロンズのエージェントということでかなりご都合主義です。その目的はキャプテン・スカーレットによってスペクトラムのSPVを奪い、それに核兵器の起爆装置を積んで、アリゾナのニュークリア・シティという核兵器基地に突っ込ませて、すべての核兵器に連鎖反応を起させて爆発させようというもの。キャプテン・スカーレットは追いかけて来たキャプテン・ブルーを銃で撃ってミステロンズへの忠誠を見せますが、それは麻酔銃でした。結局SPVを運転しながら、煙を出し、エンジェル達が追跡しやすくします。スカーレットは結局ミステロンズのエージェントに撃たれますが、例によって死なずに脱出し、SPVはエンジェルスの攻撃で爆発という話です。まあ、あちこちに辻褄の合わないことがありますが、まあこんなもんでしょう。

スター・トレックの第3シーズンの”All Our Yesterdays”

スター・トレックの第3シーズンの”All Our Yesterdays”を観ました。第3シーズンもあと少しです。最近ずっとレベルの低い話が続いていましたが、これはなかなか面白かったです。エンタープライズ号が超新星となる寸前の太陽の近くの惑星を調査し、まだそこに残っている人がいるかどうかを確認しています。カークとスポックとマッコイは転送してその星に降り立ちますが、そこは図書館でエイトスという老人がライブラリーを管理していました。他の全ての住人は既に避難を完了していました。そこのライブラリーはすべて何かの動画ディスクになっていて、そのディスク自体がスクリーンとなっていてその時代の様子を見ることが出来ました。カークは地球での中世のような時代を見ていて女性が捕まりそうになって悲鳴を上げているのを助けようと、その声の方に走っていったらその時代に転送されました。カークを助けようとマッコイとスポックが後を追いますが、彼らは別の時代のディスクを見ていたため、その時代、つまり氷河期に飛ばされます。カークの方は女性を助けますが、他の時代にいるマッコイやスポックと声で会話したため、魔法使いということで捕まり牢に入れられます。一方マッコイとスポックは寒さで凍死寸前に毛皮を着た女性が現れ、暖かな洞窟に連れて行かれます。スポックはその女性、ザラベスから、彼女が独裁者に一族を殺されそうになって反乱して、ここに流刑にされているという話を聞きます。ザラベスは一度転送マシンで別の時代に送られると、肉体の細胞がその時代に合うように作り替えられてしまうので、元の時代に戻ると死ぬ、といいスポックはそれを信じます。カークの方はやはり転送装置で未来から来た人間を見つけ、その人間から転送の場所を聴き取り、なんとか元の図書館に戻ります。またスポックについては、ザラベスと恋に落ち、またボーンズに対してはもう元の時代に戻ることは出来ないと言います。ボーンズはスポックがいつものスポックでは無いことに気がつきます。この時代はヴァルカン星では5,000年前にあたり、その時代のヴァルカン人は野蛮であり、スポックもそうなっていました。ボーンズは、ザラベスが自分達を帰したくないので嘘を言っていると言います。ボーンズは転送された場所に戻って元の時代に戻ろうとします。カークもようやく二人が見ていたディスクを見つけ、二人に呼びかけます。スポックはザラベスと別れることに躊躇っていましたが、結局二人で元の場所に戻ります。ギリギリの時間で3人はエンタープライズ号に戻り、全速力で超新星の爆発から逃げることが出来ました。ここの所、カークの恋愛の話ばかりでしたが、久しぶりにスポックが恋に落ちる話でした。