トワイライト・ゾーンの”The Trouble with Templeton”を観ました。ブース・テンプルトンは、ハリウッドで30年以上も活躍している男優です。庭では彼の2番目の若い妻が今日も新しい男を連れ込んでプールサイドでじゃれ合っています。彼は18歳の時に結婚し、その7年後に死んだ最初の妻ローラと、彼の若い時代を懐かしんでいます。テンプルトンはある劇のリハーサル初日に遅れて到着します。劇のディレクターはスポンサーの意向で若いやり手の男に変わっていますが、その男はテンプルトンの遅刻を激しくなじります。いたたまれなくなったテンプルトンは出ていきますが、外では多くの観客が彼を待ち受け拍手していました。テンプルトンが壁に貼られたポスターを見ると、それは彼が主演のドラマのもので、1927年となっていました。テンプルトンは30年前に戻っていました。ある男がローラが彼をあるスピークイージー(禁酒法時代の闇バー)で待っていると言い、テンプルトンはそこでローラと、また親友であったバーニーもそこにいました。喜んだテンプルトンでしたが、ローラは彼が知っているような女性ではなく、スピークイージーのジャズに合わせて踊り狂う蓮っ葉な女性でした。テンプルトンはバーニーとローラーに必死になって未来から来たことを説明しようとしましたが、まるで理解してもらえません。そしてローラを静かな場所に連れて行こうとしたテンプルトンに、ローラは「ここはあんたのいる場所ではない、元の場所に帰ったら」と言われ、ショックを受け店を出ます。その時にローラが手に持っていたパンフレットを持ってきていました。元の劇場に戻ると、時代も元に戻っていました。そこでテンプルトンは手にしていたパンフレットに気付くと、それは台本でした。その中には先ほどバーニーやローラーがしゃべった言葉がそっくりそのまま書かれていました。テンプルトンはローラの態度が芝居で、おそらくは彼が過去に戻りたがっているのを諫めるために芝居をしたのだ、ということが分り、もう一度今の世界でやっていくことを決意し、若いディレクターに謝りながらも毅然とした態度で接し、若いディレクターは態度を変えてテンプルトンを敬うような調子に変わります。第1シーズンでやはり大女優が年老いて自分の若い頃の映画ばかりを観て、ついにはその映画の世界に入ってしまう、というのがありましたが、それと好対照のエピソードでした。