

「古関裕而作品集」(楽譜)を入手。Amazonのマーケットプレイスで古書で1万円もしましたが、これは良かった!コロンビアの7枚組のCDの全集が139曲ですが、これは189曲収録していて、CDなどの音源が出ていないものも多数あります。総譜ではもちろん無いですが、オリンピック・マーチやスポーツショー行進曲も入っています。
それで1曲、古関裕而記念館の作曲リストにも無い、何と徳島のご当地ソングを発見しました。「鳴門しぶき」というタイトルで、作詞が高橋掬太郎、作曲が古関裕而、歌が音丸でこれは明らかに「船頭可愛や」の2匹目のドジョウを狙ったものだと思います。歌詞にも「可愛い船頭衆」が入っています。この本では昭和5年となっていますが、昭和11~12年の間違いでしょう。(その後確認してネット上の情報では昭和13年でした。)徳島のご当地ソングではもう1曲昭和11年に「鳴門くもれば」(作詞:高橋掬太郎、歌:伊藤久男)というのもあるみたいです。(伊藤久男のCDに入っています。)おそらく古関と高橋がこの頃徳島に旅行したんじゃないかと思います。(この二人の最初のヒット曲「利根の舟唄」は二人で茨城の水郷地帯に旅した結果生まれたものです。その後も同じパターンで作品を作ろうとしたというのは十分考えられます。)
この楽譜でCDなどの音源が発売されていないものは、そのうち楽譜を読み取って自動的に演奏してくれるソフトで、MP3などにしようかと思います。(→しました。こんな曲でした。後半のサビの部分は「船頭可愛や」よりもさらに難度が上がっています。でもなかなかいい曲です。)
今度は古関裕而の最初の大ヒット曲、「船頭可愛や」の楽譜を入手しました。うーん、これはかなりの難曲です。相当の歌唱力が無いと歌いこなせないと思います。西洋音楽でいうメリスマ唱法、日本でいう「こぶし」で母音を引き延ばしています。ただ、日本的なこぶしというより、西洋音楽的なトリルやターンが使われていて、そこが不思議なハイブリッド感を出しています。三浦環がこの曲を録音していますが、三浦環はまるきり西洋音楽としていわゆるコロラトゥーラ風に歌っています。またこぶしの女王、都はるみも歌っていますが、彼女は日本風とか西洋風どちらでもなく、自分なりに「はるみ節」として消化して歌っていてそこが素晴らしいです。これに対して完全に日本の民謡として歌っているのが三橋美智也。この楽譜の部分もまったく危なげなくさらりと歌っていて、元々民謡からスタートしている実力を十分に示しています。

古関裕而についての本は多数出ていますが、どの本もきちんと古関裕而の音楽を論じていないのが不満です。古関裕而は作曲家なのに。なので素人なりにであっても気付いたことを少しずつまとめて行きたいと思います。まずは古関裕而の最初の成功作である「紺碧の空」。
NHKの朝ドラ、「エール」、まあ古関裕而と金子夫妻をモデルにしたフィクションですから事実と違っていても当然ですが、音楽だけは本物の古関裕而のを使っているので、ある意味誤解を招きます。



今週の「エール」は古関裕而ならぬ古山裕一が早稲田の応援歌の「紺碧の空」を作曲する筈でした。早稲田の応援団長のエピソードは、あれは「栄冠は君に輝く」の作詞者の加賀大介さんの逸話のパクリですね。(加賀大介さんは野球大好き少年でしたが、野球の練習中に大怪我をし、右足の膝下から切断になり野球が出来なくなります。「栄冠は君に輝く」の歌詞には、自分が出来なくなった野球を力一杯球児たちにやって欲しいという気持ちが込められていると思います。)
