「エール」の事実との違い

NHKの朝ドラ、「エール」、まあ古関裕而と金子夫妻をモデルにしたフィクションですから事実と違っていても当然ですが、音楽だけは本物の古関裕而のを使っているので、ある意味誤解を招きます。

(1)古関裕而が最初のヒット曲を出すまで
ドラマだと、最初のレコード「福島行進曲」の次が「船頭可愛や」で大ヒットとなっていますが、実際には「船頭可愛や」のヒットまで5年もかかっており、その間給料を半額に下げられています。ドラマだと音さんが交渉して給与減額は撤退させていますが。

(2)最初のヒットは「利根の舟唄」
いきなり「船頭可愛や」が大ヒットしたのではなく、昭和9年の「利根の舟唄」がまず少しヒットし、同じ作詞家で次に「船頭可愛や」が大ヒットします。

(3)「船頭可愛や」のヒットの理由
ドラマだと三浦環が吹き込んでそれが話題になり大ヒットしたとなっていますが、実際には環が吹き込んだのはヒットした後。実際は発売直後はまったく売れなかったけど、歌った音丸が全国を興業して歌ってそれが徐々に人気になったみたいです。三浦環版はあまり売れず、ヒットには貢献していません。

(4)山田耕筰と三浦環の関係
ドラマだと、山田耕筰をモデルにしている作曲家が三浦環が「船頭可愛や」を吹き込んで青盤で出すことに反対しますが、三浦環は山田耕筰より2歳年上で、芸大時代には若くして声楽の助教授になった環が山田耕筰を生徒として教えています。また世界的な名声から言っても三浦環の方が日本でしか知られていない山田耕筰よりもはるかに上。なので山田耕筰が三浦環の録音に反対したなどという事実はありません。

まあドラマに突っ込むのは野暮ですが、間違い探しも楽しいものです。

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