返金待ちながら確定申告も終ったので、いよいよ真空管アンプの板金加工に着手。まずは裏蓋のネジ穴空けから。これが結構苦戦しました。ポンチで中心穴を打ってからBoschの600W電動ドリルで穴開け、と思ったのですが、これがなかなか空きません。そうだ切削油を使ってなかったと思って使っても、なかなか空きません。と思ったらドリルが逆回転でした…正回転にしたらわずか2秒くらいでバリも少ない綺麗な穴が開きました。それで8箇所空けて本体にネジ止めしようとしたら、ネジ穴が微妙にずれていてネジが入りません。そこでその状態で改めてドリルで穴を開け直したのですが、これをやると本体側のネジ加工が全部飛んでしまいます!それでナットを瞬間接着剤で接着してネジ止めしようかと思いましたが、以前ルンダールのトランスを300Bアンプに付けた時、ネジ穴加工が必要と思ってM4のタッピングドリルを買っていました。それを思い出し、改めてM4のネジ穴を空けることにしました。これは一度空けた後、ドリルを逆転させないと引き抜けないということに気付くまで少し時間がかかりましたが、結果的には大正解で、ちゃんとM4のネジ穴加工が出来、ご覧の通り8箇所で止めることが出来ました。ちょっと傷があちこちに入ってしまいましたが、当初は予定になかった塗装をしてごまかそうと思います。今日は単純なアルミ板への穴加工とタッピング加工のスキルを得ることが出来ました。こうやって少しずつ経験値を高めていきたいと思います。
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ペルチェ素子をテスト
真空管アンプの電源トランスの冷却にペルチェ素子が使えないかと思って、Amazonで素子自体を買って実験してみました。
結論としてNGです。
まずはペルチェ素子に電動のファンを組み合わせたものが、CPUクーラーという名称で売られていますが、オーディオアンプに使うので音がするファンは望ましくありません。
それでペルチェ素子単体を買いました。使い方は簡単で、赤のリード線に+、黒にーの安定化電源をつなぐだけです。最初標準電圧という12Vまで流してみましたが、冷却されるどころか手ではとても持てないくらい熱くなりました。私はペルチェ素子を電流を流すと温度が下がる素子と思っていましたが、よく考えてみたらそんな熱力学に反するようなものがある訳がなく、正しくは片側を温度を上げ、反対側をその分温度を下げる素子です。従って、冷却目的で使うには、温度が上がる側の熱を効率的に放熱しないと、却ってその近くのものの温度を上げることになってしまいます。ちなみに4Vで1Aぐらいかけた場合、片側は51℃、反対側は31℃、その近くのテーブルの表面は28℃で、まったく冷却になっていません。この素子の反対側に馬鹿でかいヒートシンクを付けて、なおかつ何Aもの電流を流し続けるというのは、電気代もかかりますが、何より火事等の危険があります。また、ペルチェ素子の片側にヒートシンクを付けるなら、電源トランス自体に付けた方が早いです。
という訳で結果はNGでした。まあ新しい知見が増えたということでは無駄では無かったです。
レコードプレーヤー復活
真空管不足?
あくまで私の予想ですが、今後真空管全般で入手困難・納期がかかる・値上げという事態があると思っています。理由は世界の真空管の生産におけるロシアのメーカーのシェアは少なく見ても40%はあり、今回のウクライナ侵攻の制裁とそれに対するカウンターの制裁によって、ロシアからの真空管の調達は難しくなるように思います。Mullard、TSUNG-SOL、エレハモ、Sovtek、Svetlana、Gold Lion、全部作っているのはロシアの会社です。まあ後はスロバキアのJJと中国メーカーがありますが、少なくとも需給はかなりタイトになると予想します。私は取り敢えず12AX7、12AT7、12AU7の予備を買うことにしました。(これらはギターアンプで結構な量が使われているので、手に入りにくくなるとしたら、ここらあたりから、と思います。)
電源トランスにヒートシンクを追加
サンバレーの非科学的記事の例
KT170について調べていたらサンバレーの記事が出てきて、ああまたいい加減なことを書いているなと思ったので紹介します。
このページで、いわゆる赤外線放射温度計で稼働中の真空管の温度を測ろうとしています。「非接触の赤外線温度計でプレート中央温度を測定してみると」とありますが、そもそも赤外線放射温度計でガラス越しの中のものの温度を測れるのでしょうか?私が持っているFLUKEの59miniという赤外線放射温度計のマニュアルには、イラストですが、窓越しには中のものは測れず、窓を開けて測れとなっています。
また測定器メーカーのジャパンセンサー(株)のHPでは、「真空槽内のワークを窓越しに温度を測定する場合は、使用する窓材が温度計の測定波長領域において赤外線を十分に透過している必要があります。」とあります。一般的に安価な赤外線放射温度計の波長は10µ前後(リンク先のマニュアル参照)です。一方真空管のガラスは硼珪酸ガラス(BK)とか鉛ガラス、石英硝子などのようです。(ここを参照)鉛ガラスは分かりませんが、上記のHPによれば硼珪酸ガラスと石英硝子はこの10µという波長の赤外線を通しません。被測定物から出る赤外線で温度を測定している赤外線放射温度計では、従って真空管内部の各部の温度を測ることは出来ず、ここで測定しているのは単に真空管のガラスの表面温度です。これは実験で簡単に確かめられます。
左はKT150ですが、①と②の箇所を、手持ちのFLUKEの59 Miniという赤外線放射温度計で測ってみました。もしこれがプレートの表面を本当に測定しているのなら、プレートの熱伝導性から考えて①と②の温度に大きな違いは無い筈です。(真空管の中は当然空気の対流はありません。)やってみた結果は①が130℃で②が115℃と15℃も違いました。これは明らかにガラス管表面の温度です。真空管の外側は空気の対流により熱が上方に運ばれますから、上の方が下より温度が高くなります。
EL34よりもKT170の方が温度がはるかに低いといっていますが、それは熱せられたプレートから表面のガラスまでの距離による違いの方がおそらく大きく、プレートの温度がKT170の方が低いということはこの測定結果からは言えません。それどころか、プレート電流がKT88の1.25倍なんだから、プレート表面の温度はKT170の方が高い筈です。まあ大したことではありませんが、一時が万事で、ここのブログの記事はともかく非科学的なやり方でおかしな結論を出していることが多く、最初から眉唾と思って読んだ方が間違いがないです。
PLC86超三結アンプの波形(方形波)
デジタルオシロスコープ+ファンクションジェネレーター
KT150を全段差動プッシュプルで聴く
これまでTUNG-SOLのKT120、150、170をシングルアンプで試しました。この中では150が今の所一番いいと思い、2本買い足して、KT88の全段差動プッシュプルアンプに挿して聴いてみました。これはヤフオクで個人の方から買ったものですが、回路図を見ると、電源トランスのヒーター用の巻線の容量は6.3V4A(KT88を2本分)なので、余裕はありませんがまあOKと思いました。結果的に問題無く鳴りました。電源トランスのカバーの温度ですが、ギリギリ手で短時間なら触れるくらいに収まっていますので、おそらく50℃くらいで、まあ何とかという感じです。
で音はというと、私的にはやはりシングルアンプの音の方が好みですね。全段差動プッシュプルの音はとても端正なのですが、それが何だか半導体アンプに近付いたみたいで、真空管アンプらしさが減じているような気がします。また定位とか音像表現がいいと言う人がいますが、全段差動の理屈を知っていると、何だか人工的に作られた音像・音場ではないかという気がします。まあシングルアンプに比べていい所は、強音でも音がクリップしないことですね。ただプッシュプルだからといって全段差動の場合は出力がシングルアンプの倍になる訳ではなく、出力そのものはシングルアンプとほぼ同じです。
ちなみにこのTUNG-SOLの真空管はブランドはアメリカですが、製造はロシアです。なので早めに買っておかないと、ロシアへの経済制裁の逆制裁で買えなくなるんじゃないかという気がしたのも慌てて色々買いそろえた理由の一つです。
スパークキラーの自作

自作真空管アンプ用に、岡谷電機のスパークキラーS1201を買おうとしたら、何故かどこのオンラインショップでも在庫無しで、納期が5月~8月とかです。仕方が無いので自分で作ります。スパークキラーといっても、単に抵抗とコンデンサーを直列につないだものなのですが、いざ自作しようとすると抵抗のW数とか、コンデンサーの耐圧が気になります。岡谷のデータシートを見た限りでは、抵抗は120Ω、コンデンサーは0.1μFでした。それで定格ですが、まずこのRC直列回路のインピーダンスを求める必要があります。式は左の通りですが、計算サイトがありますのでそれを利用すると、31.8KΩになりました。AC100VでI=V/Rから電流を求めると3.1mAになりました。この場合W数は100X0.0031=0.31Wになりました。であれば抵抗の定格は1/2W(0.5W)が最低限になります。またコンデンサーは岡谷のデータシートではAC150Vになっています。
結論としては、
(1)抵抗 120Ωで1/2W以上 カーボン抵抗が最低限。(出来ればもっと余裕を持たせた方がいいです。1/2Wより高い定格のを使う場合は金属皮膜抵抗とかになります。)
(2)コンデンサー 0.1μFで耐圧AC150V以上(出来ればAC200V) フィルムコンデンサーか積層セラミックコンデンサー
となります。
ただ、残念ながら抵抗もコンデンサーも1本だけ売ってくれる奇特なショップはないので、結局10本とか25本の最小購買数での購買になり割高になります。岡谷のS1201は通常100円くらいで一個から買えますので、こっちの方が安いです。
なお、取付位置ですが、電源トランスの入力側の0と100Vの端子につなぎます。スイッチに並列にするつなぎかたもありますが、上記の通りわずかですがスイッチをバイパスして電流が流れますのでいわゆる待機電力を消費しますし、またリレー等を使っている場合は誤動作する可能性があり、望ましくありません。
実際に私が買った抵抗とフィルムコンデンサーです。十分過ぎる余裕を持ったのにしています。


実際にアンプに実装したのはこんな感じです。このアンプでは大容量の電解コンデンサーが使われていてかなりの突入電流が予想されるので、0.1μFのフィルムコンデンサーを3つ並列にして0.3μFにして使っています。




