PCオーディオの強化(続き)

今日のPCオーディオ強化。
(1)中華USB-DACを追加し、ハイレゾ音源再生に対応。(もちろんUSB-DACは別にDenonのを持っていますが、そちらはネットワークオーディオサーバーにつながっています。)
(2)アンプの出力管をSovtek製の5881WXT/6L6GCに交換。元々このアンプキットに付いていたのが6L6GCなんですが、それが見当たらないので、新しいのをポチったもの。EL34からこれに変えたら音量がアップしたように思います。元々6L6GCに最適化された設計なので当然かもしれませんが。とても端正でかつ鳴りっぷりの良い球です。
これで圧縮音源ではなく、ハイレゾになり、もはやPCオーディオというより本格的なオーディオです。

ついでに10cmフルレンジのバックロードホーンの、ユニットの取り付けのネジ穴が馬鹿になっていて緩いので、45°回転させて取付け直しました。

PCオーディオの強化ーサブウーファー追加とユニット交換

PCオーディオの強化、更に進んで今日は(1)サブウーファーの追加。同じフォステクスの13cmのユニットを使ったミニサブウーファーです。10cmと13cmじゃそんなに変わらないかもとも思いましたが、効果は十分にありました。(2)10cmバックロードホーンのユニットをFE103NVに交換。これでまったく新品のスピーカーに生まれ変わりました。

300Bのシングルアンプに再挑戦

以前、東日本大震災の後、メンタルの病気で休職していた頃、300Bのシングルアンプで聴いていた音が忘れられなくて、エレキットのTU-8600Sというキットの完成品(アムトランスという店でパーツをより高級なものに変えて組み立てたもの)をポチりました。このキットは真空管別売りですが、300Bは以前使っていた高槻電器工業の(2本で10万円以上した高級品)が多分まだ動くと思います。(動かなかった時のことを考え、JJ製{スロヴァキア}の300Bも取り寄せ中)(ちなみにこの高槻電器工業製300Bは今はリニューアルされていて、それはペアで17万円くらいします。)
その他12AX7が1本と12AU7が2本必要で、動かなくなっている手持ち真空管アンプのを外せばそれで使えるのですが、一応定評あるMullard(現在はロシア製)のを取り寄せました。
何といっても真空管アンプで一番真空管らしい音になるのはシングルアンプで、それも300Bが最高だと思います。なんとも言えない空間の拡がり、暖かでふくよかな音、は真空管でないと出せません。まあ、300BのオリジナルのWE社のは高すぎて手が出なくて試していませんが。
ちなみにエレキットの真空管アンプキットは以前一度組み立てましたが、非常に良く出来ていてマニュアルも親切でした。その時作ったのは今でもちゃんと動いています。すぐ壊れるサンバレー(旧名:キット屋)のとは大違いです。(昔聴いていた300Bのシングルアンプがサンバレー製のキットで、半年でボリュームが壊れましたし、スイッチONの時に盛大に突入電流による「ボツッ」というノイズが出るという素人設計のアンプでした。)

PCオーディオ、ついにバックロードホーン登場!

PCオーディオの強化、私のいつもの癖でどんどんエスカレーションして、ついにバックロードホーン登場!といっても新しく買ったのではなく、今常用している16cmのバックロードホーンを作る前に最初に作った10cm(フォステクスFE103E+ハセヒロのMM-151S)です。さすがにでかくて邪魔ですが、高さ的はにはこれが丁度いいです。しかし、こうなるともう間に合わせのPCオーディオではなく、かなり本格的オーディオです。バックロードホーンは出力音圧レベルが高くなりますので、出力が低い真空管アンプとの相性がいいです。また基本的にフルレンジなんで音像のまとまり、音場の拡がりが良く、さらには音放れが最高です。バックロードホーンは密閉型に比べて空気バネの力がほとんどなくコーンが自由に動けるのと、また強力な磁石を使っているせいで、音の立ち上がり・立ち下がりが非常に速いです。

PCオーディオにウッドコーンスピーカーと真空管アンプ

最近、在宅勤務とかもあって、PCで音楽を聴いたり、DVDを観たりすることが増えました。その際にはUSB接続のデジタルアンプ内蔵のPCスピーカーを主に使って来ましたが、チープな音が耳に付いてきて色々と試行錯誤し、今日はついに昔買ったビクターのウッドコーンスピーカーと、かなり昔(8年くらい前)に組み立てたエレキットの真空管アンプ(6L6GCシングルステレオパワーアンプ、TU-879S)を引っ張り出してみました。通電するのも多分5年ぶりくらいなんで音が出るのか不安がありましたが、見事に問題なく音が出ました!それでこのエレキットの真空管アンプは出力管の差し替えが可能なんで、昔買ったKT88、KT66、EL34などを引っ張り出してとっかえひっかえして聴いてみました。最近シビアなサウンドチェックはしていないので、ちょっと差が分りませんが、しばらくはEL34(ロシアのSvetlana製)を使ってみようと思います。

倉田喜弘の「日本レコード文化史」

倉田喜弘の「日本レコード文化史」を読了。元は1979年に出た本のようです。なので丁度コンパクトディスクが登場する所で終っています。日本にフォノグラムが入って来たのが1879年とのことなので、それから丁度100年目に書かれた本です。その100年の歴史で結構色んな資料をあたっていて、情報源として貴重です。1979年から41年経っている訳ですが、その141年の間に、フォノグラム(蝋管式)→円盤形蓄音機(SPレコード)→電気録音によるSP→LP(Long Play)→LPのステレオ→(LPの4チャンネル)→コンパクトディスク→ダウンロード音源、と目まぐるしく変って来ています。私が生まれた1960年代初期は既にLPの時代で、SPというものを所有したことは一度もありません。(神田の中古屋で見たことはあります。)
円盤形蓄音機とSPレコードの歴史で興味深いのは、音楽だけでなく、結構政治家が自分の演説などを広めるのに使っていたということです。そういえば、大平洋戦争のいわゆる天皇による終戦の詔勅も、直接放送用マイクに喋ったのではなく、レコードにしたと聞きました。
後は戦前のレコード業界の事情が良く分るのが貴重で、最初は5000枚も売れると大ヒットだったのが、古関裕而がコロンビアに専属の作曲家で入った時は5万枚はいかないとヒットとは言えない、というのもこの本で裏付けが取れました。
しかし、日本人ほどこのレコードやCDというものを愛した国民はいないのではないでしょうか。世界の主流は既にダウンロード音源や定額聴き放題サービスに移行している中、日本だけがまだCDがそれなりに売れています。最近さらにブルーレイオーディオとかも出ていますが、個人的にはこれ以上円盤ものの音源を増やしたいとは思わなくなっています。

バックロードホーン(長谷弘のキット)のユニット交換

長谷弘のバックロードホーンキットに使っていたスピーカーユニットを9年ぶりに交換。前のがFE166Enで今回のがFE166NVです。ほとんどスペック的には同等だと思いますが、コーン紙の材料は芭蕉系の繊維からケナフに変って色がかなり白っぽくなっています。またマイカ粉などの無機物も混ぜられているようです。旧型はさらにリード線を取り出すハトメ部が目立っていましたが、新型はハトメレスになっています。
試聴は今ピアノ曲を聴いていますが、かなり腰がしっかりした音です。というか旧型が多少やれてきていたせいかもしれませんが。取り替えは思ったより簡単で、接続は半田付けしないといけないのかと思っていましたが、ファストン端子でしたので簡単でした。1箇所だけファストン端子が酸化で折れてしまったので、そこだけ半田付けしました。
箱は長谷弘のMM-171というものですが、正直な所、容量が小さく低音は不足気味です。ですが、フォステスクのサブウーファーを2本使っているので、それでバランスが取れています。

DENONのUSB-DAC DA-300USBのドライバー

DENONのUSB-DAC DA-300USBで久しぶりにハイレゾを聴こうと思ったら、foobar2000で色々やってみて、通常のFLAC等のハイレゾは再生OKですが、DSDのネイティブ再生が出来ません。それではと思って再生ソフトを”Music Center for PC”に変えてみたけどやはりダメ。これはドライバーを入れ直した方がいいと思って、DENONのサイトを探したのですが、何と日本語のサイトではどこにも見当たりません。(この製品は販売終了です。)それで思いついて、Googleの言語を英語にして英語で検索してみたら、英語サイトにはありました。
しかしDENONふざけるな!です。今使っているフラグシップのCDプレーヤーも2回故障していますし、今後私はDENON製品は買わないでしょう。ちなみにドライバーをインストールし直したたら、foobar2000でもMusic CenterでもDSDのネイティブ再生はOKになりました。

SUNVALLEY AUDIO (旧ザ・キット屋)の真空管アンプについて

真空管アンプの主にキットを売っている店で、SUNVALLEY AUDIOというWebショップがあります。以前は「ザ・キット屋」という名前でした。確か豊田自動織機の社内ベンチャーか何かで始まった店だと思います。オーディオ好きの人は、真空管アンプをいつかは使ってみたいと思ってここの製品も候補に挙げるかもしれませんが、私に言わせればここの真空管アンプは「買ってはいけない」製品です。
私は今までここの真空管アンプのキットを3台買って組み立て、また真空管フォノイコライザーの完成品を1台買いました。今使っているのはイコライザーだけでアンプは使っていません。
「買ってはいけない」理由は、ここのエンジニアはエレクトロニクス製品の「素人」であり、電子部品の使い方が無茶苦茶で、その結果としてかなりの確率で短期間に壊れるからです。

写真はそのフォノイコライザーですが、これを例に使って説明します。この製品はマッキントッシュのC22という有名なプリアンプのフォノイコライザーの回路だけを真似したものです。真似をするのなら部品を含めて全てを真似ればいいと思いますが、ここの真似は回路だけです。
一番問題なのは写真の左から2番目のロータリースイッチです。ここにはアルプス電気製の、接点が外部に露出している「銀接点」のものが使われています。このスイッチはカートリッジのMMとMCを切り替えるもので、「微小電流」かつ「ほとんど操作されない」ものです。(今時のオーディオマニアが使っているカートリッジはほとんどMCであり、頻繁にMMとMCを切り替える人がたくさんいるとは思えません。)このような電流がごく小さくまたあまり操作もされないスイッチに銀接点のものを使うと、その接点の銀の表面が1~2年で硫化(空気中の硫黄分で銀が黒くなって電気を通さなくなること)します。つまりスイッチとして機能しなくなります。こういう所には「金メッキ」接点のスイッチを使うのが回路設計者の常識ですが、この会社はそういう常識をまるで持っていません。実際にこのフォノイコライザーは2年ぐらいの使用で、左チャンネルから音が出なくなり、原因はこのロータリースイッチで修理に出してロータリースイッチを交換してもらいました。(といっても同じ部品に交換しただけなので、多分また同じ不良が発生すると思います。)
また一番右のスイッチもロータリースイッチで、NKKスイッチズの製品です。これは電源スイッチですが、何故かON-ONの切り換え用のスイッチが使われています。もちろん端子の片方に結線しなければON-OFFとしても機能しますが、まともなエンジニアならそんな使い方はしません。何故なら端子が露出しているため、そこに金属片などが接触すれば、スイッチがショートする危険があるからです。
さらには、型番は忘れましたが、300Bのプリメインアンプには電源スイッチにオータックスのトグルスイッチが使われていました。こちらはスイッチの使い方としては間違っていませんが、スイッチというのは切ったり入れたりする時に突入電流が発生しますので、オーディオ回路でその対策をしないと、安物のギターアンプなどに良くありますが、スイッチを入り切りする度に「ボツッ」というノイズが入ります。こんなのはCR回路によるノイズキャンセラーを入れればいいだけですが、そういうことすら出来ていません。更にはこのアンプは半年ぐらい使った所でボリュームが故障して使えなくなりました。ボリュームを交換すればいいのでしょうが、ちょっと使い続ける気がしなくなりました。
私はここの製品は今後二度と買いません。

昭和37年の日立のステレオの広告

「歴史読本」の昭和37年2月号の裏表紙に、日立のステレオの広告があったので、ちょっと紹介。
(1)価格が53,500円。調べてみたら、この当時の大卒初任給が1万7千円くらいです。その3倍くらいということは、今の大卒初任給が20万円として、60万円くらいの感じでしょうか。一般向け(マニア向けではなく)と考えるとちょっと高いかなという気がします。
(2)日立マークの下に青で「日立」の文字が入っているのがちょっと珍しいような。日立マークの右に「HITACHI」とあるのはよく見ましたが。
(3)ラジオ・プレーヤー2点組み合わせ。となっているのが面白いです。すなわち初期のステレオチューナーは、単にモノラルチューナーを2台組み合わせただけだったということです。
(写真はクリックで拡大します。)