タイムトンネルの”The Walls of Jericho”(エリコの壁)を観ました。オカルトの次は宗教で、今度は旧約聖書のユダヤの時代に二人は飛ばされ、予言者ヨシュアに出会います。英語がどうして通じるのかという突っ込みはいい加減にしておいても、今回二人はいきなりヨシュアに未来から来たということを打ち明けます。そしていわゆる「エリコの戦い」の顛末をヨシュアに伝えると、それはヨシュアだけが神から告げられて知っていた他には伝えていない内容だったということで、ヨシュアは二人を神の使いとみなします。ヨシュア記のエリコの戦いの所では、エリコの町をスパイしにいく二人の斥候が登場しますが、ヨシュアはその役をトニーとダグにやらせます。旧約聖書にはこの二人を助ける遊女のラハブが登場しますが、聖書の内容通りに話は進みます。聖書の内容では、エリコの城壁は、ヨシュアの軍勢の鳴らすラッパの音と勝ちどきの声によって崩れてしまうのですが、タイムトンネルで確認した実際は突然巻き起こった竜巻によるものでした。女性科学者のアンはこれは単なる自然現象だと冷静に受け止めますが、司令官は「我々は奇跡を目撃したんだ!」と大興奮、老科学者は元々この奇跡には懐疑的だった癖に、「信仰あるものから見ればこれは奇跡だ」と発言します。どうでもいいけど、SFというものの立ち位置が不明というか、自己主張がなく単なる宗教ドラマみたいになってしまっています。
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タイムトンネルの”The ghost of Nero”
タイムトンネルの”The ghost of Nero”を観ました。いやー、この回もなかなか目茶苦茶。SF+オカルトで、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」もそうでしたけど、この2つを組み合わせるのはアングロサクソンの得意技なのかも。
トニーとダグは第一次世界大戦さなかの1915年の10月に、アルプス山中にあるガルバというイタリアの貴族の山荘に飛ばされ、そこでイタリア軍とドイツ軍の戦いに巻き込まれます。その山荘の持ち主のガルバという貴族は、大昔ローマの皇帝ネロを死に追いやった男の子孫なのですが、何故かその館の地下にカタコンベがあってネロの死体がある、という設定です。ネロの亡霊は、ドイツ兵に乗り移ったり、トニーに乗り移ったりしてガルバの子孫を殺そうとします。タイムトンネル側はトニーに乗り移った時に100万ボルトの電撃をトニーに与えて亡霊をトニーから引き剥がします。しかし、そのためトニーはほとんど半死状態になり、タイムトンネル側はトニーを現在に戻して治療しようとします。しかし、お約束で転送されてきたのはネロの亡霊で、タイムトンネルのコントロールルームの中は大風が吹き荒れ、全員パニック状態に…何のかんのあって、結局亡霊は1915年に戻って、今度はイタリア兵に乗り移ります。でそのイタリア兵の名前が「ベニート・ムッソリーニ」だったというオチです。
タイムトンネルの”The revenge of Robin Hood”
タイムトンネルの”The revenge of Robin Hood”を観ました。ロビン・フッドは確か伝説の人物で実在ではないと思いましたが、ここでは何故かジョン王にマグナ・カルタへのサインを迫る役として登場します。今回ダグが大活躍で、軍隊で習ったという応急処置で矢で傷ついたリトル・ジョンを救ったり、あり合わせの薬物で神経ガスを作って王の部下の兵士を倒したりします。また、タイムトンネル側は今回新しい試みとして、2人の時間と位置を正確に同定できるホーミング装置を2人の元に転送するのですが、結局色々あってそれが役に立つことなく、2人は第二次世界大戦中の硫黄島に飛ばされることになります。
タイムトンネルの”Invasion”
タイムトンネルの”Invasion”を観ました。日本軍が出てくるなら、ナチスドイツが出てこない筈ははない、ということでダグとトニーの2人は、1944年6月4日のナチス占領下のフランスに飛ばされます。「史上最大の作戦」のノルマンディー上陸作戦の2日前です。二人はゲシュタポに捕まり、トニーの方は逃げてレジスタンスのメンバーに合流しますが、ダグはナチスの怪しい科学者による薬による洗脳を受けて、自分がドイツ兵だと思い込み、またトニーが父親の敵だと信じ込んでトニーを殺そうとします。色々あって6月6日のD-day(ノルマンディー上陸作戦)の当日を迎え、上陸作戦は予定通り行われます。トニーは怪しい科学者を捕まえてダグを元に戻して、というお話でした。これでボリューム1が終わりです。
タイムトンネルの”Night of the long knives”
タイムトンネルの”Night of the long knives”を観ました。今度は1886年のインド(現パキスタン)とアフガニスタンの間にある、カイバル峠に飛ばされます。そこで統治するイギリスに対し反乱を起こそうとするヒラ・シン(多分架空の人物?)に撃たれてトニーは死にかかりますが、通りかかったラドヤード・キプリング(インド生まれの作家で、「ジャングル・ブック」の作者。当時新聞記者をしていました。)に助けられます。イギリスの砦を襲おうとするヒラ・シンの計画に対し、トニー、ダグ、キプリングが協力して逆に襲撃の前夜にヒラ・シンを襲って、という話。多分キプリングが書いた記事の中に似たような話があるんでしょう。今回ちょっと変わっていたのは、タイムトンネルのコントロール側が二人を完全に見失って、その理由が二人が死んでしまったからではないか、ということで、色々と議論するのがちょっと新しいです。今回は過去の人間を現在に転送するのは無かったです。
映画版「空飛ぶタイヤ」
池井戸潤の「空飛ぶタイヤ」は池井戸潤の全作品の中で私が最高傑作と思っているものです。それが映画になったとあっては観ない訳にはいきません。昨日有給休暇を取って観てきました。(「ハン・ソロ」もはしごで観ましたが、そっちは論評外なんで紹介しません。)なかなか良く出来た映画化でした。長瀬智也も熱演でしたし、ディーン・フジオカもいかにも大企業の官僚的社員という感じで良かったです。また主人公の赤松社長の奥さん役の深キョンが可愛かった!池井戸潤の小説で、中小企業が危機状況に陥り、銀行が冷たくあしらい、それが最後に大逆転、というのは「下町ロケット」でも「陸王」でもみな同じでワンパターンですが、この小説に関してはともかく三菱グループという所の内実が、三菱銀行に勤務していた池井戸潤でないと書けない迫真さで描写されていることを評価しています。
もちろん映画版では三菱自動車の長年に渡る構造的な欠陥隠しについてはかなり突っ込み不足で、唐突に話が進行しますが、時間が限られた映画ではまあ仕方がないかと。ホープ自動車こと三菱自動車の成り行きが現実に合わせて(三菱自動車が日産に吸収合併させられたのが、映画ではセントレア自動車に吸収合併されたことになっていました)変えられていたのには笑えました。
タイムトンネルの”The Alamo”(アラモの砦)
今回のタイムトンネルは”The Alamo”でこれまたアメリカ人なら誰でも知っている、テキサス独立戦争の中で起きたアラモ砦の全滅の日にトニーとダグが流されます。この回の二人は何をやったか良く分からなくて、最後に砦を守っていた一人の奥さんの命を救おうとしただけです。また、完全に定番パータンになりつつありますが、この回でもまたも間違えて砦の司令官を現在に転送してしまいます。
ところで、タイムトンネルの音楽はなかなかいいのですが、作曲しているのはあのジョン・ウィリアムズです。(スターウォーズの音楽を作曲した人)「宇宙家族ロビンソン」もジョン・ウィリアムズだったみたいです。
タイムトンネルの”The death trap”
タイムトンネルの”The death trap”を観ました。ダグとトニーは今度は1861年のアメリカに飛ばされ、そこでリンカーン大統領を暗殺する一派の騒ぎに巻き込まれます。リンカーン大統領が本当に暗殺されるのは1865年4月ですが、この話は1861年の別の暗殺(未遂)を扱っています。時限爆弾でリンカーンの乗った列車を爆破しようとするのを、ダグとトニーが阻止します。リンカーンは共和党の大統領では史上もっとも高い評価を得ており、また民主党ではケネディではないかと思いますが、その両者共に暗殺により命を落としています。銃社会のアメリカの悲劇はリンカーンの時代も今も続いています。この回、またも暗殺者の一味の身内の少年が時限爆弾を抱えたまま現代に連れてこられ、将軍その他の説得で時限爆弾を無効化したりします。
タイムトンネルの”Secret weapon”
タイムトンネルの”Secret weapon”を観ました。この回は今までの何でもありの過去の事件に介入、というパターンと違って、かなり本格的SFっぽい、今までで一番面白い回でした。トニーとダグが今回飛ばされたのは1956年のソ連(または東欧のどこか)で、何とそこではソ連がアメリカに先駆けて、トニーとダグ達が使っているのとほとんど同じ方式のタイムトンネルを完成させかけていました。しかし、トニー達のタイムトンネルとの違いは、カプセルをトンネルの外側に置いて、そこに人が乗り込んでタイムトラベルをする、というものでしたが、ダグはその方式は以前検討済みでカプセルをタイムトンネルの中に入れないとうまく行かないことを知っています。しかし2人は最初の実験台としてそのカプセルに入れられ、過去に送られようとします。(しかしそれはうまく行かないので2人は死んでしまいます。)その時、ソ連に協力していた科学者が正確な時刻をマイクロ秒まで告げたため、アメリカのタイムトンネルの方でトニーとダグの位置と時間を正確に捉えることが出来2人を転送しようとしますが、今度は2つのタイムトンネルの力のぶつかり合いになり…といった内容です。結局、ソ連のタイムトンネルにはradiation bathと呼ばれる放射線浴が欠けていてうまく動かなかった、という説明になっています。
タイムトンネルの”Reign of terror”
タイムトンネルの”Reign of terror”を観ました。今回は1789年のパリでつまりフランス革命のまっただ中で、マリー・アントワネットがギロチンで処刑される一週間前です。今回面白いのは、マリー・アントワネットを処刑しようとやっきになっているのが、タイムトンネルの責任者である司令官の先祖であるということです。今回司令官は、トニーとダグを現在に戻すための座標の手がかりにするために、自分の持ち物で二人がそれと認識できるものとして、自分の指輪(先祖代々伝わっていたもの)をトニーとダグの元に転送します。ところが、その指輪が何と元々マリー・アントワネットが恋人のフェルゼンに送ったもので、司令官の先祖がそれを利用してマリー・アントワネットを処刑しようとします。司令官は、そこで自分の先祖をタイムトンネルで現在に連れてきて、説得しようとしますが…といった話です。なお、最後の方にオマケのようにまだ有名になる前のナポレオン・ボナパルトが登場します。