真空管アンプの電源トランスの冷却にペルチェ素子が使えないかと思って、Amazonで素子自体を買って実験してみました。
結論としてNGです。
まずはペルチェ素子に電動のファンを組み合わせたものが、CPUクーラーという名称で売られていますが、オーディオアンプに使うので音がするファンは望ましくありません。
それでペルチェ素子単体を買いました。使い方は簡単で、赤のリード線に+、黒にーの安定化電源をつなぐだけです。最初標準電圧という12Vまで流してみましたが、冷却されるどころか手ではとても持てないくらい熱くなりました。私はペルチェ素子を電流を流すと温度が下がる素子と思っていましたが、よく考えてみたらそんな熱力学に反するようなものがある訳がなく、正しくは片側を温度を上げ、反対側をその分温度を下げる素子です。従って、冷却目的で使うには、温度が上がる側の熱を効率的に放熱しないと、却ってその近くのものの温度を上げることになってしまいます。ちなみに4Vで1Aぐらいかけた場合、片側は51℃、反対側は31℃、その近くのテーブルの表面は28℃で、まったく冷却になっていません。この素子の反対側に馬鹿でかいヒートシンクを付けて、なおかつ何Aもの電流を流し続けるというのは、電気代もかかりますが、何より火事等の危険があります。また、ペルチェ素子の片側にヒートシンクを付けるなら、電源トランス自体に付けた方が早いです。
という訳で結果はNGでした。まあ新しい知見が増えたということでは無駄では無かったです。
ペルチェ素子をテスト
返信