デイヴィッド・グレーバーとデイヴィッド・ウェングロウの”The Dawn of Everything”

Facebookの紹介でこの本が出てきて、内容が学生の頃から私が思っていることにかなり近いので、取り寄せてみました。私は昔から「発展段階説」が大嫌いで、例えば日本のいわゆる「縄文時代」について、原始共産制みたいなユートピアでもなく、逆に現代から見て文字通り「原始的」で常に飢えに脅かされて必死に狩猟採集を行っていた時代とも思っていません。この本は、いわゆる原始時代の社会構造がきわめて多種多様であって、現代人が考えるような低レベルのものではないことを、様々な考古学や文化人類学の事例を元に論じているようです。同様の本にマーシャル・サーリンズの「石器時代の経済学」がありますが、そこでの議論からどう発展しているかに興味があります。
ちなみに、日本の原始時代を「縄文時代-弥生時代ー古墳時代」とするのはマルクス主義的な発展段階説に毒された結果であり、私は異を唱えています