ジョー90の”Mission X-41″

ジョー90の”Mission X-41″を観ました。先日は敵国のモデルが日本でしたが、今回は明らかに中国。そこではコンクリートでも鉄でも分解してしまう細菌のX-41と、それの作用を失わせる抗体の開発に成功し、それを使った世界支配を目論みます。一方西側(本来WINは世界的な組織の筈ですが)もX-41の培養自体には成功していますが、抗体が出来ていないので、それを使うことが出来ません。しかも悪いことにそれを開発していた博士が過労なのかX-41にどこかやられたのか倒れてしまいます。そこでジョー90の出番で例によって博士の脳波パターンと、WINのベテラン諜報部員の脳波を移して、抗体の製造方法を盗みに敵の基地に出かけます。金属缶に入ってパラシュート降下して基地の近くに降り、わざと捕まります。向こうはこんな子供がエージェントの筈はなくて囮だと思って、ジョーを基地内の牢屋に入れただけで、もう一人のエージェント探しに集中します。ジョー90は何無く鍵を壊して研究室に潜入して、抗体の設計方法を盗みます。その後、見つかりそうになったジョー90ですが、以前からこの基地を見張っていたエージェントが基地の燃料タンクを爆破し、その騒ぎの間にジョー90はそこにあった敵の最新鋭戦闘機で脱出する、という話です。
まあ中国が敵国なのは原子力潜水艦シービュー号でも良くありました。まあソ連、キューバ、中国がこの当時の西側のTVの3大敵国ですね。

トワイライト・ゾーンの”A Stop at Willoughby”

トワイライト・ゾーンの”A Stop at Willoughby”を観ました。
ガート・ウィリアムズは38歳である広告代理店の重役です。しかし、その日ガートは大口のクライアントを競合に取られてしまい、社長から”push, push”と罵られます。それでつい「黙れ、デブ」と言ってしまいます。疲れ切った彼は家に戻る列車の中でついウトウトしましたが、目を覚ますと車掌が「次はウィルビー」と言います。そんな駅は無い筈と思って外を見ると、11月で雪が降っていた筈が、太陽の降り注ぐのどかな田舎で、馬車や自転車が行き来しています。車掌によれば今は1888年の7月だと言います。彼は興味を引かれましたが、そこで目が覚めます。家では奥さんからこんな男なら結婚するんじゃなかったと罵られ、なんとか首にはならなかった会社では仕事に追われます。列車の中で再度居眠りして、またウィルビーの駅に着きます。今度はそこで降りようとしましたが、彼が降りる前に列車が発車してしまい、車掌を呼んだ所で目が覚めます。最後に会社で仕事の途中で抜け出し、奥さんにも見放されて、再度居眠りしてウィルビー駅で、今度こそ彼は駅に降り立ち、釣り帰りの子供達に話しかけます。こここそが彼が求めていた生活のある場所でした。
次のシーンで車掌が雪の上のガートの死体を見つめています。それによるとガートが突然走行中の列車から飛び降りて、即死だったということです。ガートは葬儀社の車で搬送されますが、その葬儀社の名前がウィルビーでした…
という悲しいお話でした。ロッド・サーリングはこの話がシーズン1の中で一番好きだったんだそうです。おそらく彼も仕事に追われる生活に疲れていたのかなと思います。彼は50歳で心臓を悪くして亡くなっています。彼もウィルビーに行ったのかもしれません。

手持ちの出力管棚卸し


手持ちの出力管の棚卸しをしました。17種類になっています。同じタイプは1ペアだけにしています。ポイントは単にコレクションしているのでなく、この内これからアンプを作るRCA50とEL84(これは300Bシングルの前段として使われていたものですが、出力管としても使えるので入れました)以外は、全部ちゃんと音を聴いていることです。整流管や電圧増幅管も入れると総数では200本を超していると思います。

NHK杯戦囲碁 田中康湧3段 対 佐田篤史7段(2022年8月28日放送)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が田中康湧3段、白番が佐田篤志7段の対戦です。この碁は終始地味な応酬が続きました。しかし右辺の攻防で白が2箇所の断点の内、上を継ぎ、黒が下を切ってきた時にあっさり切られた右側の石を捨てたのは、ちょっと淡白な打ち方で、黒の右辺の地が大きく黒がややリードしました。しかし白も右下隅に潜り込んで下辺に展開して活きたのでやや挽回しました。しかし地合いでは黒のリードが続いていました。その後左辺の攻防から白が上辺左に展開しましたが、白に見落としがあり、取り込まれていた黒1子を逃げ出す手があり、ここに大きな劫が残りました。白は黒からの劫材を無くす手を打ってから劫を仕掛け、右下隅で損劫を打ってまでして劫に勝ちました。これで形勢は微細になり、半目勝負になりました。しかしその後の中央の攻防で黒に疑問手が出て、2目損しました。これが決勝点となり、白の2目半勝ちとなりました。佐田7段の形勢の悪い碁をヨセでひっくり返すという、得意のパターンの勝ち方でした。田中3段もヨセが得意ということでしたが、佐田7段に一日の長があったようです。

レコードクリーナーの修理

レコードクリーナーを久しぶりに点検したら、2つあるトグルスイッチの右側ののレバーが折れていました。開けて確かめたら私が勤めている会社のM-2203(ON-OFF-ONタイプ)でした。操作中に折れたのではなく、このクリーナーを床に置いている時に上から本が落ちたことがあり、その時折れたんだと思います。
まあ真空管アンプの組み立てで鍛えているので、このくらいの修理は何でもありませんが、スイッチを交換ついでに、穴を12.5φにし、スイッチをS-333-Jという何と20A 125VACのスイッチ(やはりON-OFF-ON)にしました。このスイッチで駆動しているはモーター2つと真空ポンプ1つで、典型的なモーター負荷ですので、この位のスイッチの方が安心であり、またレバーも丈夫さがまるで違うので、今度本が落ちても多分平気だと思います。

ジョー90の”Breakout”(脱走)

ジョー90の”Breakout”(脱走)を観ました。マクレーン教授とジョーは雪山に休暇に来ており、ジョーは例によってボブスレーの世界チャンピオンの脳波パターンを得ていて、スノーモービルを快速で飛ばしていますが、失敗して転倒してしまいます。一方そこには刑務所があり、二人の囚人が、その国の首相がある会議に来るのをチャンスとして、その首相のお祖父さんである将軍の銅像と昔の本物の大砲が置いてあるモニュメントを利用して、脱獄して首相を人質にしようとします。それは首相が乗った汽車が鉄橋にさしかかった時に、大砲で鉄橋を撃って列車を橋の途中で孤立させてしまうことで、それは成功します。犯人が要求した身代金をジョーがスノーモービルで犯人の所へ運びます。子供が来たと思って油断した犯人達はジョーのWINのアタッシェケースの中身を銃も通信機もオモチャだと思います。そこで撃ち合いになり、ジョーは一人を倒しましたが、もう一人に銃を打ち落とされます。犯人が要求したジェットヘリが来て、ジョーを含む3人はジェットヘリで逃げますが、操縦していた一人が怪我をしたもう一人を介抱している間にジョーが操縦席に移り、ヘリを上下左右にゆさぶりながら操縦して、もう一人の犯人も頭を打って気絶してしまいます。戻って来たジョーに、マクレーン教授は何でジョーがヘリの操縦が出来たのかいぶかりますが、ボブスレーの世界チャンピオンの説明を良く読んでみたらヘリの免許も持っていることが書いてありました、というしょうもないオチでした。
しかしこのジョー90で一番多いパターンはジョーが何かを運転するというものですね。

RCA50を入手

古典直熱三極管、2A3、45と来れば後は50です。でもこの50はヴィンテージ管があまり出回ってなくて、eBayだとペアで12万円以上する上に写真を観てもかなり使い古されたものしかありませんでした。それがヤフオクで何故か本家のRCAのが一本ずつ3万3千円で出ていました!2本買って今日届いてetracerという測定器で測定したら、2本ともプレート電流、Gmともほとんど新品同様でした!最初あまりに状態がいいんで、中国製をベースにした偽物かとも疑いましたが、それなら一本10万円以上とかで売らないと採算取れないんで、違うと思います。アンプはある会社のキットを使う予定です。自分でシャーシ加工するの大変ですし、また全部自作しようと思っても、電源トランスが500VのB電圧、7.5Vのヒーター電圧とかなり特殊で高いんで、決して安くなりません。これが本当の真空管アンプ道楽の最後にしたいですね。

DC高圧用ヒューズ

今回のロフチンホワイトシングルアンプには、初めての試みとして2次側にもヒューズを入れました。それで色々調べて電流定格は1Aにしました。電圧はB電源の電圧が大体405Vですから、500Vのを探しました。そして最初AC用しか出て来なかったので買ったのが、右のEATON/BUSSMANNのものです。しかし増幅回路は言うまでもなくDCであり、そこでAC用のヒューズでいいのか悩みました。調べてみたら、溶断特性はDC用でもAC用でも同じで、過大電流が流れればヒューズ自体は切れます。ではAC用とDC用で何が違うのかというと、ACならば切れる時にアークが発生しても、ご承知の通り電流の流れる方向が1秒間に50回ないし60回変わる訳ですから、アークは短時間で切れ、結果的に問題なく回路がしゃ断されます。しかしDCの場合は、ヒューズの導体が切れたとしても、その後その切れた間をしばらくアークが流れ続けます。(同じ電圧ならDCの方が厳しいのはスイッチの接点も同じです。)これではヒューズの意味が無くなりますし、また最悪ヒューズ管自体が破断する、とかになる可能性があるようです。そこでDC用のヒューズということになりますが、この中には珪砂が詰まっています。アークが発生するとこの珪砂が一部蒸発して熱を奪い、アークを消し、なおかつ溶けた珪砂が再度固まって完全にアークを消去します。ということでDC500V/AC600V定格の左のヒューズ(Littelfuse製)に変えました。それはいいんですが、問題は価格で右のAC500V定格のは一本200円程度です。しかし左のDC500V定格のはRSコンポーネンツで一本3,000円以上します。真空管アンプを自作する人で2次側にも保護回路を入れているのはあまり見ませんが、こういう理由もあるようです。なお、エレキットや音の工房のアンプでは、ヒューズ以外の方法で2次側に保護回路を入れており、良心的です。

トワイライト・ゾーンの”Nightmare as a Child”

トワイライト・ゾーンの”Nightmare as a Child”を観ました。ヘレン・フォーリーは小学校の先生をしていますが、ある日家に戻るとドアの前に不思議な女の子が座っているのを発見します。家の中に招き入れて話を聞くと、何故かその女の子はフォーリーのことを何でも知っていて、左腕に火傷の跡があることまで知っています。名前を聞くと、皆がマーキーと呼んでいる、と言います。その時誰かが訪ねてきて、マーキーは出ていきます。代わりに入って来たのは、フォーリーが先ほど交差点の信号待ちの車の運転席にいるのを見かけて、懐かしい顔だけど誰だか思い出せない、と思っていたその男でした。その男によると、17、8年前にフォーリーの母と一緒に仕事をしていて、懐かしかったので寄った、と言います。男はマーキーの名前をフォーリーから聞いて、それはフォーリーの子供の頃のあだ名だと言います。男は子供の頃のフォーリーの写真を取り出しますが、それは先ほどの女の子そのものでした。男が出ていった後、再びマーキーが入って来て、フォーリーにまだ思い出さないのか、と迫ります。実は17年前にフォリーの母親は家の中でどこかの男と口論になった末殺され、それを目撃していたフォーリーは一種のPTSDでその時の記憶を失っていました。マーキーが私は10歳の頃のあなた、フォーリーのお母さんが殺された時のフォーリー自身だと言います。そうしてようやく殺人のあった晩の記憶を取り戻したフォーリーは、マーキーが消え、そこに先ほどの男が立っているのを発見します。男はフォーリーが記憶を失ったおかげで犯人とばれずに済みましたが、フィーリーの記憶がいつか戻らないか、ずっと監視していたのでした。フォーリーの記憶が戻ったのを知った男はフォーリーを殺そうとしますが、階段でもみあっている内に男は階段から墜落し死んでしまいます。精神科医の鑑定で、フォーリーの話は本当だと認められ、ようやく忌まわしい過去から解放されます。その時、マーキーはもういなくなっていました。
というストーリーです。男が出てきた時に、こいつが母親を殺したんだろうな、ということはすぐ想像が付きました。何かどこかで似たような話を読んだ気がしますが、それはトワイライト・ゾーンの真似だったのかもしれません。

ロフチンホワイトの音質について

2A3ロフチンホワイトで色々聴いてみての個人的な感想。Web上で探しても、この回路の音質についてきちんと書いているのはあまり見かけませんので、あくまで2A3のロフチンホワイトで私が作ったアンプでの感想になりますが、紹介します。
この回路の音の最大の特長は、過渡特性、つまり音の立ち上がり、立ち下がりがいいことではないかと思います。いわゆる「キレがある」、また力強い音です。ただこの特長が常に良い方向に働くとは限らず、真空管アンプに「暖かく柔らかい音」を求める人には「ちょっと違う」と思われる可能性があります。また歪み感も普通のCR結合の無帰還回路に比べて強いように感じます。例えて言えばコントロールの定まらない速球投手でしょうか。(豪速球というほどではない。)さらには、普通直熱三極管の音はソースのあらを隠して聴きやすくする方向の音になりますが、ロフチンホワイトの場合だとそのまま出してしまう傾向が強いようです。そういう意味では半導体アンプ的でもあります。
それから、たまたま今回のアンプだけの特長かもしれませんが、高音が硬いです。これはおそらく超高域が早めに落ちている、いわゆるカマボコ型の音になっているためではないかと思います。(前段の12AX7がパラっているとはいえ結構インピーダンスが高く、このため高音が落ちやすいみたいです。)この場合、プリアンプのトーンコントロールで6KHz以上を少し持ち上げやると高音の硬さが軽減されより聞きやすい音になります。
それから音像・音場も独特で、音像自体ははっきりしているのですが、音場が何かホログラム的というか、大地と切り離されて空中に浮いているような不思議な音場になります。またCR結合の無帰還アンプで音が前に出てくる感じはロフチンホワイトでは文字通り後退し、音場はどちらかというと狭く奥に向かって拡がる感じになります。
こういう特質から向いている音源はソロ楽器より、むしろオーケストラとかジャズだったらビッグバンドとかになると思います。ソロ、特にヴァイオリンのソロは結構きつい音に聞こえるソースがありますが、オケの弦合奏だとあまりそれを感じません。またいいのがロックで、適度に歪み感を残してストレートに立ち上がるのがロックには合います。このためこのアンプを聞き出してから、手持ちの60年代、70年代のロックのLPを多く聞くようになりました。
以上のような音の傾向から、私は無帰還で聴くより、少しNFBをかけてやった方がいいと判断し、現在帰還係数β=0.23、約11dBくらいのNFBをかけています。元々2A3の増幅特性は直線性が良く、無帰還でも十分聞けますが、ロフチンホワイトだとどうも歪みが目立つ感じです。なおロフチンホワイトでは位相ずれを発生させるコンデンサーやトランスを段間に使っていないので、NFBには元々相性の良い回路だと思います。(ロフチンホワイトが最初に作られた1929年頃にはまだNFBの技術は無かったのでオリジナルは当然無帰還です。)
結論としては、私が一番好きなタイプの真空管アンプでの音とはちょっと違いますが、他にも色々持っているので、こういう音の真空管アンプが1台あってもいいと思いますし、特にロック用としては良いと思います。
それからこのロフチンホワイトで使う2A3については、いわゆるヴィンテージ管よりも、むしろ300Bのプレートと共通の構造にしている現在の2A3の方が相性がいいように感じます。