LEDは明るい方がいいのか?

今作っているPCL86シングル超三結アンプキットでちょっと面白いというか、スイッチメーカーの社員としては教訓になるようなことがありました。
このキットの電源スイッチは最初から付いているのはミヤマ電器というメーカーの照光式ロッカスイッチです。最初ネオン照光と勘違いしていましたが、回路図みたらLED照光でした。私はこれをパネルカットが同じであるNKKのJWS11というLED照光ロッカスイッチに替えようとしています。それでミヤマのもLED照光なら、電流制限抵抗がそのまま使えるんじゃないかと思って見たんですが、何と15kΩもの抵抗を使っています。JWSの場合、順電圧が2.1V、推奨順電流が10mA、また電圧はトランスではAC14.2V、これを直流に整流して16Vぐらいになります。JWSの電流制限抵抗は(16-2.1)/0.01=1,390Ωになります。それに対し、ミヤマ用にはその10倍以上もの抵抗が使われている訳です。1.5kΩと間違えたので無いかと思い、販売元に問い合わせたら、2年くらい前にミヤマがLEDをいわゆる超高輝度タイプに変えており、10mA流すと非常に明るくなって真空管アンプの雰囲気を壊すので(下の写真)、元のLEDの明るさにするため抵抗を変えていったら15kΩが丁度良かったということのようです。この場合、もし順電圧が同じだとすると、順電流はわずか1mAにしかなりません。JWSは昔からある輝度のLEDですのでこの電流値ではほとんど点灯しません。まあ10mAの定電流ダイオードを入れているので、この15kΩを飛ばして配線すればいいのですが、定電流ダイオードで全てやると発熱が心配だったので、15kΩのを820Ωに取替えました。一応スイッチング電源で印加して点灯を確認しました。
しかし、LEDが明るくなったということは、エネルギーの変換効率が良くなったということですが、折角良くなったその分を抵抗で熱に変えてしまう訳で、何だかなあ、です。照光式は明るければ良い訳ではないという良い教訓になりました。

ワーフェデールのデントン85thの不良品の返品・返金の件

ワーフェデールのデントン85thの不良品の件、返品してからかなり経ってとっくに終っていると思っていたら、今日になって販売業者(BAE Storeというマーケットプレイスの販売店、おそらく単なるドロップシップメント屋でワーフェデールの日本での正規代理店ではありません)から、「現象がこちらでは確認出来ない。また元箱を使わないで返送して来たのでAmazonの規程で返金には応じられない。現物を戻すか代金の35%だけを受け取るかどちらかにしろ」という極めて理不尽なことを言ってきました。しかも恐るべきことに今回返送した不良品をそのまま誰かに転売しようとしています。(大体転売出来るのであれば返送時に傷が付いたりせず無事に着いているということで、元箱うんぬんはほとんど言いがかりのレベルです。)馬鹿馬鹿しいので、一応強く反論しましたが、Amazonのマーケットプレイス保証を申請しました。そうしたら2時間も経たない内に返金処理が行われました。
ともかくこのBAE Storeという店はオーディオのど素人で、事務所にはCDプレーヤーすらありません。現象の確認をしている時にYouTubeの動画で現象が出るのを教えてくれと言って来ました。どこの世界にYouTubeの圧縮音源でHiFi機器を評価する販売店があるでしょうか。また製造元のワーフェデールとも何の連絡ルートも無いようです。今回の現象について、製造元に問い合わせてもいないようなので。

ワーフェデールの日本での正規代理店であるロッキー インターナショナルが、こうしたケースについて注意書きを上げてくれていました。

PCL86シングル超三結アンプキット→後は手配線だけ

PCL86シングル超三結アンプキット、今日はプリント配線板を取り付けるためのポストをネジ止めしたり、また電源スイッチのLEDの配線が、NKKのロッカスイッチについている絶縁用の隔壁のために、パネルに取り付けた後半田付けするのがほぼ無理ということが判明し、スイッチを外してLEDの配線だけ先にやりました。その時についでに定電流ダイオードを直列に組み込みました。乾電池2本の3Vと006Pの9Vでテストしてみましたが、どちらでも問題なく点灯しました。なお、元々付いていたミヤマのロッカがネオン照光というのは私の勘違いで、LEDでした。なのでそれをつなぐ回路には制限抵抗も入っていることを確認しました。そのためおそらく定電流ダイオードが無くとも問題なく点灯すると思いますが、念のため入れておきます。これを入れておけばDCで3Vから30Vまでの範囲であればどこにでもつなげます。
電源トランスと出力トランスも取り付けました。出力トランスは付いてきたものではなく春日無線製のより高級なものですが、サイズが入るかがちょっと心配でしたが問題ありませんでした。またこちらの方が最初からワイヤー付きで配線が楽です。
後はひたすら配線ですが、ツイストペア線(より線)を作ったりしなければならないのが大変です。

PCL86シングル超三結アンプキット→機構部品取付け

PCL86シングル超三結アンプキット、シャーシへの機構部品の取付け完了。ちなみミヤマ製のスイッチ(照光式ロッカx1、トグルx2)は全てNKK製に交換。毎回思うのですが、アンプの組み立てで一番面倒なのがこの機構部品類です。ネジ止めって結局時間が経つと緩む訳で、そうなるとシャーシを開けて締め直すことになり面倒です。

PCL86シングル超三結アンプキット→プリント配線板の実装完了

PCL86シングル超三結アンプキット、プリント配線板上への実装が全部完了しました。部品をほとんど総取っ替えで、抵抗とかカップリングコンデンサーとかかなり元のよりサイズが大きくなっており、きちんと実装出来るか不安でしたが、何とかなりました。しかし、真空管ソケットが付いたのでやっと真空管アンプぽくなりましたが、これがなかったら何の回路か分かる人は少ないでしょう。ここまでじっくり時間をかけて丁寧に作ることを心がけました。ただこれからがスイッチとかトランスとかボリュームとの接続で、なかなか大変です。

超三結真空管アンプキット

「音の工房」のPCL86シングル+超三結真空管アンプキット、かなり進展しました。抵抗と半導体類は半田付けが終わり、後はコンデンサーですね。一部のフィルムコンデンサーをアムトランスのものに替えていますが、サイズが大きくて他の部品に接触しないように半田付けするのに苦労します。後、ショットキー・ダイオード、これは定電圧を取り出す時に使うようですが、実に12本もあり、また発熱のためか少しプリント配線板から浮かせて取り付けるとなっており、ちょっと大変でした。このキット、プリント配線板なので簡単かと思っていましたが、半田付けの箇所が予想以上に多く、そんなに簡単なキットではないですね。

PCL86シングル+超三結アンプの組み立て

PCL86シングル+超三結アンプの組み立て開始。といっても多くの配線はプリント配線板なんでそんなに難しくはありませんが、今回初の試みでオーディオ用の銀はんだというのを使っています。そのために今回初めて温度調整が可能な半田ごてを導入しました。
抵抗は取り付ける前に全てテスターで測定して抵抗値を確認し、組み立てマニュアルと回路図を両方チェックし、マニュアルに間違いが無いか確認して慎重にやっています。
ペーストは使わず、液体フラックスを使っています。そして半田付けの後、綿棒に無水アルコールを付けてフラックスを落としています。

JBL 4307

ワーフェデールのDenton 85thを返品してお金を返してもらった後、結局これを買いました。JBL 4307。往年の名機4343に比べるとかなり小さいですが、これが私の部屋では限界です。スピーカーケーブルをつなごうとしていたら、うっかり左のウーファーのセンターコーンをへこましてしまい、心が折れかけましたが、昔何かで読んだガムテープをくっつけて引っぱるという方法で何とか直しました。しかし、サランネットは常用した方が良さそうです。クラシック音楽ファンで何でJBL?という話ですが、私はJBLがジャズ向き、タンノイがクラシック向きという説をあまり信じていません。今時のスピーカーは万能選手と思います。
またこのスピーカーは出力音圧レベルが91dB/mあるので、真空管アンプでもOKかと思いましたが、そちらはKT88プッシュプルでも高音が歪んでイマイチでした。なのでアキュフェーズのE-600で鳴らします。

超三結アンプキット

久し振り(約10年ぶり)に、真空管アンプのキットに挑戦しようとしています。「音の工房」という所で売っているPCL86シングルアンプ、超三結です。「超三結」というのは1990年代に上条信一さんという方(故人)が考案された回路で、5極管の出力の大きさと3極管の特性の素直さのいいとこ取りを狙った回路で、初段の増幅に半導体も使うのも面白い点です。
本当は老眼で抵抗のカラーコード読んだりするのは大変で、もうキットは手を出さないつもりでしたが、超三結アンプの完成品は売っていません。(訂正:「音の工房」でこのキットに入力切替を追加した形の完成品を売っています。)
サンバレーのぼろキットの教訓で、付いて来た部品をそのまま使うのではなく、以下を差し替えで色んな電子部品通販サイトから取り寄せ中です。
(1)抵抗→全て同じ抵抗値で、定格が1.5~2倍のTOAかTEのものに変更。
(2)電解コンデンサー→ニチコンの温度定格105℃のものに変更。
(3)スイッチ→ミヤマスイッチというメーカーの安物が付いて来たので、トグルスイッチX2、ネオン照光ロッカスイッチX1を私の勤めている会社のものに変更。トグル:M-2022、照光式ロッカ:JW-S11RKKM。ミヤマのロッカはネオンで100Vにそのままつなげますが、JW-SのはLEDなんで別に電源が必要です。幸いこのキットには真空管を下から照らすLEDがあるので、そこから取れると思います。
(4)フィルムコンデンサー→Amtrans他の良質そうなものに変更。
(5)真空管→これは付いて来たものを使いますが、予備をエレキットで注文。またeBayでマツダ製を落としました。
(6)真空管ソケット→アムトランスのセラミック製に変更。
(7)出力トランス:キットについているのは、東栄変成器のT1200という1,900円の安物。春日無線で4,000円くらいのシングルアンプ用出力トランスをゲット。電源トランスは14.2V出力があって特注品になるので止めました。
(8)線材:OFCのものに変更。
結局、キットの部品は8割り方交換になりました。定格を上げた抵抗とかコンデンサーが付属のプリント配線板にちゃんと載せられるかどうかが肝になりそうです。なおボリュームは始めからアルプスのRKシリーズのが付いていて、これは良心的で交換不要です。
それにしてもAmazonでは電子部品は非常に買いにくいですね。例えば抵抗で「抵抗 47KΩ 5W」とかで検索してもまったく違う仕様のものが多数出てきてしまいます。またあまり聞かない名前の中国製が多数出てきます。
今回使った通販サイトは
(1)マルツオンライン
(2)アールエスコンポーネンツ(いつの間にかカード払いOKになっていて、個人もOKでした。前は法人の社員だけで代引きだけでした。)
(3)千石通商オンライン
(4)アムトランスのオンラインショップ
(5)春日無線のオンラインショップ
などです。