スター・トレックの最初のパイロット版である、”The Cage”を観ました。中身は、後に二話連続のエピソードである”The Menagerie”で再利用されています。このパイロット版での艦長はカーク船長ではなく、クリストファー・パイク船長です。スポックは登場しますが、ファーストオフィサーではありませんし、性格も後のロジカルで冷静なスポックとはちょっと違います。またドクター・マッコイは登場せず、別の船医が出てきます。このエピソードは非常によく考えられている内容であり、深いと思いますが、当時のTV局のお偉いさんには難しすぎると判断されボツになり、改めて”Where No Man Has Gone Before”(光るめだま)が作られ、それによって放映OKになります。”The Menagerie”では、重い障害でほとんどロボットのような体になったパイク船長が、幻想の中で、ヴィーナと一緒になって幸せに暮しますが、このパイロット版では、パイク船長の複製が作られてヴィーナはその複製と暮すとなっています。
ともかくこれでスター・トレックのオリジナルシーズンは全て観終わりました。
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キャプテン・スカーレットの”Traitor”
キャプテン・スカーレットの”Traitor”を観ました。今回のエピソードはいつもとは違い、ミステロンズの予告は「スペクトラムの中に裏切り者がいて、スペクトラムを分裂させる」というものです。オーストラリアのスペクトラムの訓練用基地でホバークラフトが何回も続けてエンジンが暴走し爆発するという事故が起きます。通常のパターンだと事故で死んだ乗組員とホバークラフトをミステロンズが蘇らせて操って何かをさせるんですが、今回の乗組員は奇跡的に助かります。キャプテン・スカーレットとキャプテン・ブルーが表向きはここの訓練生にレクチャーするという目的でこの基地に派遣されます。講義の中で、何故キャプテン・スカーレットが不死身になったかの経緯をブルーが説明しますが、それを聞いた乗組員の一人がキャプテン・スカーレットがまだミステロンズに操られているのではないかと疑います。その夜、スカーレットとブルーの寝室から不審な火が出ます。翌日、ホバークラフトに同乗したスカーレットとブルーですが、いつものトラブルが起きた時に乗組員の一人がスカーレットが犯人だとして銃を向けます。しかしホバークラフトが急旋回してその男は銃を落とし、ブルーに説得されて脱出します。スカーレットはホバークラフトのモニタリング装置を何とか取り外してギリギリで脱出します。その装置を調べた結果は、ホバークラフトの事故は誰かの裏切り者による破壊工作ではなく、ミステロンズがバルブの分子構造を変えて事故が起きるようにした、というものでした。何だか安っぽいミステリー物で、イマイチのエピソードでした。
スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”
スター・トレックの第3シーズンの”Turnabout Intruder”を観ました。ブルーレイには後一話ありますが、実際はこれがオリジナルシリーズの最後のエピソードのようです。しかし内容はひどかったです。個人的にはオリジナルシリーズの中で最悪と思います。ストーリーが面白くないのではなくて、あまりと言えばあまりの女性蔑視のストーリーだからです。ある星の科学者達からSOSが入り、エンタープライズ号が救助に向かいます。そこの数人の科学者の生き残りの中にジャニスと言うカークとスターフリートの学校で一緒で恋人でもあった女性が、何かの放射線を浴びて瀕死の状態でした。しかしジャニスはカークと二人きりになると、ある機械を操作して、カークと肉体と魂を交換してしまいます。ジャニスは、スターフリートの艦長になりたかったのですが、女性であるためにその夢が叶えられなかったと思っていて、カークの体を借りて艦長になる夢を実現します。しかし、ジャニスが扮するカークは、ロジカルでない命令を出したり、感情的になったりして、エンタープライズ号のクルーが次第に疑いを持ち始めます。しかしマッコイが調べたジャニスが入ったカークは肉体的にも精神的にも問題がありませんでした。スポックはカークが入ったジャニスの肉体と話合い、そのテレパシー能力で、こちらが本物のカークであることを理解します。カークはスポックに対して反乱だと言い裁判を開かせます。そこでマッコイとスコッティがまたジャニスの扮するカークの感情的な議論を聞いて、投票でジャニス版カークに反対しようとしましたが、盗聴されてそれがばれ、死刑にされそうになります。実は連邦の規則では、死刑は認められておらず、ついに他のクルーもジャニス版カークに反抗し始めます。結局そうこうする内に魂入れ替えの効果が切れ、二人は本来の体に戻ります。という具合で、
(1)女性に艦長は勤まらない
(2)女性に指揮をさせると目茶苦茶になる
(3)女性はすぐ感情的になる
といった、女性への偏見丸出しのひどい話でした。
スター・トレックの後のシリーズでは確か女性艦長も出て来ると思いますが、進んでいると言われているスター・トレックでもこのようなひどい話があるということが分かってちょっと驚いています。
キャプテン・スカーレットの”Special Assignment”
キャプテン・スカーレットの”Special Assignment”を観ました。今回のミステロンズの予告は何と北米全体の破壊です。これまでロンドンとかニューヨークの都市を潰滅させるはありましたが、今回は規模がまったく違います。それに対してカーネル・ホワイトが取った対策は、キャプテン・スカーレットにラスベガスのカジノでルーレットをやらせて5,000ドルすらせる、というもの。スペクトラムの規則で、ギャンブルは禁止でそれをやったキャプテン・スカーレットはスペクトラムを首になります。そこにキャプテン・スカーレットが金に困っているとみて近付いて来たのがミステロンズのエージェントということでかなりご都合主義です。その目的はキャプテン・スカーレットによってスペクトラムのSPVを奪い、それに核兵器の起爆装置を積んで、アリゾナのニュークリア・シティという核兵器基地に突っ込ませて、すべての核兵器に連鎖反応を起させて爆発させようというもの。キャプテン・スカーレットは追いかけて来たキャプテン・ブルーを銃で撃ってミステロンズへの忠誠を見せますが、それは麻酔銃でした。結局SPVを運転しながら、煙を出し、エンジェル達が追跡しやすくします。スカーレットは結局ミステロンズのエージェントに撃たれますが、例によって死なずに脱出し、SPVはエンジェルスの攻撃で爆発という話です。まあ、あちこちに辻褄の合わないことがありますが、まあこんなもんでしょう。
スター・トレックの第3シーズンの”All Our Yesterdays”
スター・トレックの第3シーズンの”All Our Yesterdays”を観ました。第3シーズンもあと少しです。最近ずっとレベルの低い話が続いていましたが、これはなかなか面白かったです。エンタープライズ号が超新星となる寸前の太陽の近くの惑星を調査し、まだそこに残っている人がいるかどうかを確認しています。カークとスポックとマッコイは転送してその星に降り立ちますが、そこは図書館でエイトスという老人がライブラリーを管理していました。他の全ての住人は既に避難を完了していました。そこのライブラリーはすべて何かの動画ディスクになっていて、そのディスク自体がスクリーンとなっていてその時代の様子を見ることが出来ました。カークは地球での中世のような時代を見ていて女性が捕まりそうになって悲鳴を上げているのを助けようと、その声の方に走っていったらその時代に転送されました。カークを助けようとマッコイとスポックが後を追いますが、彼らは別の時代のディスクを見ていたため、その時代、つまり氷河期に飛ばされます。カークの方は女性を助けますが、他の時代にいるマッコイやスポックと声で会話したため、魔法使いということで捕まり牢に入れられます。一方マッコイとスポックは寒さで凍死寸前に毛皮を着た女性が現れ、暖かな洞窟に連れて行かれます。スポックはその女性、ザラベスから、彼女が独裁者に一族を殺されそうになって反乱して、ここに流刑にされているという話を聞きます。ザラベスは一度転送マシンで別の時代に送られると、肉体の細胞がその時代に合うように作り替えられてしまうので、元の時代に戻ると死ぬ、といいスポックはそれを信じます。カークの方はやはり転送装置で未来から来た人間を見つけ、その人間から転送の場所を聴き取り、なんとか元の図書館に戻ります。またスポックについては、ザラベスと恋に落ち、またボーンズに対してはもう元の時代に戻ることは出来ないと言います。ボーンズはスポックがいつものスポックでは無いことに気がつきます。この時代はヴァルカン星では5,000年前にあたり、その時代のヴァルカン人は野蛮であり、スポックもそうなっていました。ボーンズは、ザラベスが自分達を帰したくないので嘘を言っていると言います。ボーンズは転送された場所に戻って元の時代に戻ろうとします。カークもようやく二人が見ていたディスクを見つけ、二人に呼びかけます。スポックはザラベスと別れることに躊躇っていましたが、結局二人で元の場所に戻ります。ギリギリの時間で3人はエンタープライズ号に戻り、全速力で超新星の爆発から逃げることが出来ました。ここの所、カークの恋愛の話ばかりでしたが、久しぶりにスポックが恋に落ちる話でした。
スター・トレックの第3シーズンの”The Savage Curtain”
スター・トレックの第3シーズンの”The Savage Curtain”を観ました。今回のは「今週の女優」パターンではなかったですが、何というかアーウィン・アレンのタイムトンネル的な話でした。ある星の探査に来たエンタープライズ号でしたが、その星の表面は溶けた溶岩で覆われており、空気中には毒ガスだらけで生物はいないだろうということで、探査を打ち切ろうとします。そこに突然エイブラハム・リンカーンのイメージがスクリーンに映し出されます。彼はエンタープライズ号に乗り込みたいと申し入れます。カークは半分それがエイリアンだろうと思いつつも、個人的にリンカーンに深い敬意を持っていたため、最高の礼を尽くして自称リンカーンを迎え入れます。そのリンカーンは19世紀より先の科学知識は持っておらず、まったくリンカーンそのものでした。リンカーンは星の表面に行こうと言います。そこでカークとスポックが、突然出来た地球に似た地表の部分の所に転送で降り立ちますが、フェイザーは何故か転送されず、通信も出来ませんでした。そこにはもう一人、ヴァルカン人の1世紀前に死んだ伝説の人スラックがいました。スラックはヴァルカンの世界に平和をもたらした人です。カークとスポックとリンカーンとスラックと対照的に、別にジンギスカンや、クリンゴン人や、21世紀の地球で悪辣な戦争を行った将軍や、人体実験を行ったマッドサイエンティストなどが現れます。そこに、体が岩で出来たエイリアンが現れ、地球の善と悪との哲学が良く理解出来ないので、カーク達善のグループとジンギスカンらの悪のグループを戦わせて、どちらがより強いかを試そうとしていました。善グループの内スラックは戦うことに反対で、悪グループを説得しに行きますが、あっさり殺されます。しかしクリンゴンが声真似でスラックが助けを求める声を出します。スポックはヴァルカン人がそのような助け声を出すことが無いことを知っていて、罠だと見抜きますが、リンカーンが二人が戦っている間に後ろに回ってスラックを助けると言います。しかし結局スラックもリンカーンも殺され、4:2になりますが、何故か最後は肉体で戦ってカークとスポックが勝つというものです。しかし岩石エイリアンは善悪どちらも同じ方法を取っただけではないかと批判しますが、カークが切れます。カークは戦わないとエンタープライズ号が破壊されるという脅迫を受けていました。という内容ですが、陳腐です。善側が悪側が考えもつかないような平和的でかつ効果的な何かで相手に勝つなら意味がありますが。また何故ジンギスカンが悪でリンカーンが善なのかも、人種差別的でおかしいです。やはり第3シーズンはイマイチですね。
キャプテン・スカーレットの”Crater 101″
キャプテン・スカーレットの”Crater 101″を観ました。いつもはミステロンズが何かの破壊工作を予告して、それをスペクトラムが阻止するというのが筋ですが、今回はスペクトラム側がミステロンズが月面の裏側のクレーター内に作った基地を破壊するという物です。しかし、火星での例のように、ミステロンズの基地は破壊されてもすぐ復活しますので、爆破の前にミステロンズの基地の中のパワーソースを破壊する必要があります。そのミッションにキャプテン・スカーレット、キャプテン・ブルー、ルーテナント・グリーンが志願します。しかし作戦では地球標準時間の午前0時に核爆弾を爆発させるようになっていたのが、ミステロナイズされた月面基地の人間により、2時間前に爆発するようセットされます。月面基地の女性は無線が届かないスカーレット一行にそれを知らせるため、無人のロケットを発進させ、ミステロンズの基地のあるクレーターに着くようにします。そのロケットを見たスカーレットは、基地の女性からお守りとして渡されたペンダントにまつわるエピドード(予定より早く着いた金星ロケットの記念)から、核爆弾が「予定爆発時間より早く」セットされていることに気がつきます。キャプテン・ブルーとルーテナント・グリーンを先に脱出させ、スカーレットは基地の動力源と思われる何かのクリスタルを外すことにギリギリで成功し、なんとか脱出出来た、というストーリーです。いつもより緊迫感があって楽しめました。
スター・トレックの第3シーズンの”The Cloud Minders”
スター・トレックの第3シーズンの”The Cloud Minders”を観ました。エンタープライズ号はある星で植物の病気が流行り植物が全滅しかけているのを止める命令を連邦から受けます。その病気を治療出来るのはただ、ジーナイトという鉱石だけで、アーダナという星でそれが採れます。エンタープライズ号はジーナイトを受け取りにアーダナに向かいますが、鉱山の入り口に降り立ったカークとスポックはいきなり鉱山のスタッフ数人で女性が率いる集団に襲われます。しばらく格闘している内に、その星のトップであるプレイサスが現れ、カーク達を救います。この星には雲の上に空中に浮かぶ都市があり、貴族のような人間が住んでいました。一方で鉱山で労働するのはトログライトと呼ばれる種族で、貴族達は彼らをより知能が低い人間として馬鹿にしていました。カーク達はカーク達を襲ったトログライトの女性ヴァーナが拷問を受けていたのに抗議しましたが、プレイサスは立腹してカーク達に去るように言います。一旦エンタープライズ号に戻ったカークはマッコイから、精製していないジーナイトからは目に見えないガスが出て、人間の知能の働きを抑えかつ感情的にすると聞きます。カーク達はそのガスがトログライトの知性が十分発達しなかったことの理由と考え、ガスマスクを作って再びアーダナの空中都市に転送で降り立ちます。そこでヴァーナを説得し、二人で空中都市を脱出して鉱山に向かいます。しかしそこでヴァーナはカークを捕虜にしてしまいます。カークは隙を見てフェイザーを奪い返し、鉱山の岩を撃ってわざと閉じ込められた状況を作ります。そしてそこにプレイサスを転送させます。カークはヴァーナとプレイサスの二人両方にジーナイトの採掘作業を強います。カークとプレイサスはやがて感情的になり取っ組み合いの喧嘩を始めます。ヴァーナがコミュニケーターでエンタープライズ号に助けを求め、3人はエンタープライズ号に転送されます。カークはそこで正気に戻ります。結局、カークはトログライトのためにマスクを送ることを約束し、プレイサスもそれを渋々認めるという結末です。どうでもいいですけど、カークのやっていることは完全に内政干渉で、いくらジーナイトを手に入れるためとはいえ、やり過ぎのように思います。最近はカークが出てきた美人と関係を築くことが多いですが、今回はプレイサスの娘とスポックのほのかな恋愛関係が出てきます。
キャプテン・スカーレットの”Model Spy”
キャプテン・スカーレットの”Model Spy”を観ました。今回ミステロンズに狙われるのは、スペクトラムの欧州の諜報員網の元締めであるヴァーデインで、普段はファッションデザイナーを装っています。カーネル・ホワイトは、数日後にモンテカルロで行われるファッションショーが狙われると考え、キャプテン・スカーレット、ブルー、デスティニー、シンフォニーの4人を現地に派遣します。エンジェルの2人はファッションモデルに化けます。その前にモノレールの脱線事故で死んだ二人のモデルがミステロナイズされています。その内一人の声はシルヴィア・アンダーソンです。スカーレットはヴァーデインにショーに出ないように言いますが、ヴァーデインはここ数日でキャプテン・ブラックが欧州に出没しているので自分をエサにしてブラックをおびき出すと言います。まずはヴァーデインのクルーザーがミステロナイズされたモデル二人の工作で爆破されますが、全員無事でした。ショーの本番で、スカーレットは飲むものに追跡用の薬品を入れてヴァーデインに飲ませます。窓拭きを装ってブラックが外から麻酔銃でヴァーデインを撃ち、ミステロナイズされたモデルが灯りを消し、ヴァーデインを連れ去ります。しかしスカーレットが飲ませた薬品のおかげで、ブラックとモデルの車の位置は突き止められ、トンネルの中で追い詰められたブラックとモデルはヴァーデインを車外に落とし姿を消します。
という話ですが、今回は声優もやっているシルヴィアの趣味全開といったエピソードでした。
スター・トレックの第3シーズンの”The Way to Eden”
スター・トレックの第3シーズンの”The Way to Eden”を観ました。エンタープライズ号は数日前に盗まれた宇宙船オーロラを追跡しています。警告を出しますが応答せず、エンジンを最大限にして逃げ切ろうとしますが、結局オーバーヒートして爆発します。爆発の寸前乗っていた10人くらいのグループを無事エンタープライズ号に転送させることが出来ました。そこにいたのはまさしくヒッピーみたいな若者で、一人のサーヴィンという博士に率いられており、理想郷である惑星Edenに行く、と主張しています。彼らは音楽を使ってエンタープライズ号の若い乗組員に影響を与え出します。またその中の一人の女性はチェコフのアカデミーでの同級生でしたが、途中でドロップアウトしていました。一行はチェコフから、サブのコントロールルームでエンタープライズ号を完全に操作できることを聞き出し、音楽でエンタープライズのクルーの関心を引いている間に、一人が監禁されていたサーヴィンを助け出し、サブコントロールルームを占拠し、惑星エデンに向かいます。エンタープライズ号のクルーはコミュニケーターに超音波を流され全員倒れ、その間に一行はシャトルを盗んでエデンに向かいます。正気に戻ったエンタープライズ号のクルーは一行を求めてエデンに向かいます。しかしそこは一見楽園の星でしたが、全ての植物は強酸を含み、そこの果物を食べたアダムという男は死んでいました。残りのメンバーはシャトルの中にいましたが、全員強酸で足に火傷を負っていました。それでもサーヴィンはこの星に残ると言い、外に出て果物を口にしますが、毒に当たって死にます。まあこういうエピソードが作られる時代(1969年)だったいうことで、今観ると馬鹿馬鹿しいお話です。