スター・トレックの第3シーズンの”Is There in Truth No Beauty?”

スター・トレックの第3シーズンの”Is There in Truth No Beauty?”を観ました。中々面白いエピソードでした。エンタープライズ号はメデューサ人の大使コロスと、連邦側の大使のミランダを迎えます。メデューサ人を連邦の人間が直接見ると、発狂してしまうということで、見る時には特殊なバイザーが必要になります。大使のミランダはバルカンへ行って感情のコントロールをすることを学び、メデューサ人とまともに付き合えるようになったと言います。また彼女は生まれつきのテレパスで人の考えていることが分かり、その能力を利用してメデューサ人とコミュニケートしています。エンタープライズ号の中には彼女を愛しているマーヴェリックが乗船しており、ミランダに対し大使を止めて彼の元に戻るように言いますが、ミランダは断ります。そこでマーヴェリックは大使のコロスを殺そうとします。しかし直接メデューサ人を見た彼は発狂し、エンジンルームに押し入ってエンタープライズ号をワープ9.5の速度で突っ走らせます。マーヴェリックはカーク達と争っている内に意識を失い死んでしまいます。しかしエンタープライズ号は暴走の結果時空の境界に入り込んで、通常の測定では位置を確かめることが出来ない領域に突入してしまっていました。この危機を救えるのは、惑星間航行の技術で連邦よりはるかに進んでいたメデューサ人だけで、スポックはコロスと精神を一つにしようとします。ミランダはそれは自分がやる、と言い張りますが、マッコイが彼女は盲目であるため、パイロットの仕事は不可能であると告げます。彼女はその通り全盲で特殊なセンサーが付いた服を着て補っていました。結局スポックとコロスの合体は成功し、合体したスポックとコロスは元のいた場所に戻るための座標をセットすることに成功します。しかし、二人が再び別れる際に、ミランダがスポックにバイザーを渡さなかったため、スポックは直接メデューサ人を見てしまい発狂してしまいます。カーク達はミランダにスポックの精神を正常にすることをさせますが、ミランダはコロスと合体したスポックに嫉妬し、スポックをそのままにしていました。しかしカークの説得によってようやくスポックは元に戻ります。ちなみにミランダ役の女優は、シーズン2の”Return to Tomorrow”に出ていた人の再登場です。

キャプテン・スカーレットの”Winged Assassin”

キャプテン・スカーレット・アンド・ザ・ミステロンズの第二話の”Winged Assassin”を観ました。2回目にして、このドラマの骨格が分かって来ました。一言で言えば、「SM特撮!(またはSM-SF!)」(笑)キャプテン・スカーレットはミステロンズに改造されて不死身の体(といっても傷ついても死なずに再生するというだけで、普通の人だったら死ぬような苦しみを免れている訳ではない)になっていて、その不死身の体が毎回どのような惨たらしい「殺され方(正確には死の寸前までのいじめられ方)」をされるかが見所になります。エンディングのアニメがまさにそういう感じで、キャプテン・スカーレットが石をくくりつけられて海に沈められた所に鮫が来たりとか、毒蛇に襲われたりとか、倉庫の中で上から重たい箱が多数落ちて来たりとか、部屋の中で両側の壁から針が出てこちらへ迫ってくるとか、まあそういう乗りです。
今回の話は「アジア合衆国!」の総裁を無事に祖国に送り届けるのに、ミステロンズが殺害を予告して来て、という内容です。今回の殺され方は、ミステロンズがすり替えた偽のジェット機を止めるために、スペクトラムの装甲車で滑走中の飛行機のタイヤに体当たりするというものです。スペクトラムはこういうスカーレットを「資産」(asset)だと言って酷使しています。いわば虐待、パワハラです。

スター・トレックの第3シーズンの”And the Children Shall Lead”

スター・トレックの第3シーズンの”And the Children Shall Lead”を観ました。エンタープライズ号は惑星連邦から調査団が派遣されている惑星トライアカスから救助信号を受け、カークとスポックとマッコイがその星に降り立ちます。奇妙なことに調査団の大人は全員倒れて死んでいるのに対し、調査に同行していた子供達は自分の両親の死を悲しみもせず、遊び回っていました。一行は子供達6人くらいをエンタープライズ号に連れて行きます。子供達は不思議な歌である種の悪霊のようなものを呼び出し、それによってコントロールされていました。その悪霊はエンタープライズ号をマーカス4という惑星に向けさせるように子供達に命令します。そこで子供達のような仲間を増やすのが目的でした。子供達はエンタープライズ号のクルー達を一人また一人とマインドコントロールし、エンタープライズ号は子供達の制御下に入ってしまいます。ついにはスポックとカークまでマインドコントロールされ、カークは自分がエンタープライズ号の指揮権を失ったと悲しみ絶望しますが、子供達から距離を取ることでなんとか自分の心のコントロールを取り戻します。スポックもまたバルカンの論理の力で正常に戻ります。二人はなんとかエンタープライズ号をスターベース4へのコースに戻そうとしますが、子供達に操られたクルー達に邪魔されます。カークはブリッジに子供達を集め、録音した子供達の歌を流して、悪霊のようなものを呼び出させます。カークはその悪霊みたいなものが自分自身では何の力も無く、媒体が必要なことを見抜きます。そして子供達に、亡くなった一人の博士が持っていたトライコーダーに入っていた、子供達とその両親が遊んでいる動画を見せて、子供達に本当の感情を取り戻させます。子供達は優しかった自分の両親のことを思い出して涙を流し、その過程で悪霊は消え去って行きました。
という内容ですが、このエピソードはトレッキーの間ではあまり人気が無いようで、スポックを演じていたレオナード・ニモイによるとワースト1だそうです。私は特にそんなにひどい話とは思いませんでした。

スター・トレックの第3シーズンの”The Paradise Syndrome”

スター・トレックの第3シーズンの”The Paradise Syndrome”を観ました。カーク、スポック、マッコイの3人は小惑星が二ヵ月後に衝突する惑星に住民がいるかを調査に降り立ちます。そこの星は地球にそっくりで、住民はインディアンそのものでした。しかしそこには高度な文明の印であるオベリスクがありました。カークはその前でエンタープライズ号と通信しようとして、急に足元が開いて中に吸い込まれます。そこで不思議な機械による電撃を受けて記憶を無くしてしまいます。そしてその中から出ようとした時に、原住民の女性達がそこに捧げ物を供えに来たのに出くわし、彼女たちはオベリスクから出てきたカークを神だと思います。疑う者もいましたが、カークが溺れて呼吸が止まった少年を人工呼吸で助けて、完全に神として奉られるようになります。やがてカークは酋長の娘と結ばれ、その娘はカークの子供を宿します。しかし、ある日空が曇って雷鳴が轟きます。人々はカークにオベリスクに行って、天変地異を止めるようにいいますが、カークはオベリスクの中に入ることで出来ず、偽物として石を投げつけられ、酋長の娘のミラマーニと二人、気絶してしまいます。一方小惑星のコースを変えようとしたスポック達はエンタープライズ号に戻って、フェイザーで小惑星を破壊しようとしますが、失敗しワープエンジンが焼き切れてしまいます。インパルスエンジンで惑星に向かう間、スポックは不眠不休でオベリスクの文字を解読し、それは高度な文明が残した小惑星のコースを変えるための装置であることを突き止めます。カークとミラマーニが倒されたすぐ後、スポックとマッコイが転送でオベリスクに駆けつけ、カークの記憶を取り戻させます。スポックはカークにオベリスクに落ちた時にやったことを思い出させ、2人は中に入ることが出来ました。そこでスポックが解読した文字に従ってあるボタンを押して、小惑星のコースを首尾良く変更出来ました、という話です。しかしミラマーニとその子供は死んでしまったので、カークは無事に?エンタープライズ号に戻れた、というスター・トレック版ポカホンタスみたいな話でした。

スター・トレックの第3シーズンの”The Enterprise Incident”

スター・トレックの第3シーズンの”The Enterprise Incident”を観ました。マッコイによると最近カークは疲れとストレスのせいか、イライラが募って、正常な判断が出来ない状態にあるようです。そのせいか、突然エンタープライズ号に対し、中立地帯からロミュランの勢力圏にエンタープライズ号を進めるように命じます。その領域に入った時、辺りにロミュランの宇宙船はいなかった筈ですが、たちまち3隻のロミュランの宇宙船にエンタープライズ号は包囲されてしまいます。相手はカークとスポックの2人に向こうの宇宙船に来るように要求します。その代り向こうの将官二人がエンタープライズ号に転送されて来ます。カークは領域侵犯の理由をエンタープライズ号のトラブルのせいにします。しかしスポックは相手に問われて、カークが正気を失って出した命令のためだと証言します。なおロミュランの司令官は女性で、またロミュランは遠い昔にバルカンから別れた種族です。そのため司令官はスポックに特別な興味を示し、連邦を捨ててロミュランに就いてエンタープライズ号の司令官になれと誘惑します。カークは一度牢屋に入れられ逃げようとして電撃ドアで感電し、気を失います。カークはマッコイが呼ばれて治療を受け、なんとか誤魔化してエンタープライズ号に戻ります。そして監禁しているロミュラン人の服を取上げ自分が付け、耳と眉をバルカン風に変装して、再度ロミュランの宇宙船に乗り込みます。実はカークの真の目的は、ロミュランが最近使い出したクローキング装置(宇宙船の姿を外から見えなくする装置)でした。スポックが女司令官とよろしくやって時間を稼いでいる間にカークは無事にクローキング装置を盗み出しエンタープライズ号に戻ります。そしてスポックも転送しようとしたら、女司令官も一緒にエンタープライズ号に転送してしまいます。カークはクルーに全速力で逃げるように命令します。そしてスコッティに盗んだクローキング装置をエンタープライズ号につなげるように命じます。追いかけてきたロミュランの船が近づいたギリギリでクローキング装置が作動し、首尾良くエンタープライズ号は逃走出来た、という話です。ロミュランに関する話はこれが2回目だと思いますが、ロミュランとヴァルカンの怪しい関係が描かれた話でした。ちょっとロミュランの女性司令官の油断が過ぎますが。

キャプテン・スカーレットの第一話、”The Mysterons”

これまで「巨人の惑星」と「スター・トレック」を交互に観ていましたが、「巨人の惑星」は観終わりました。それで何を次に観ようかと思い、ジェリー・アンダーソンのStingrayを二話ほど観ましたが、内容がお子様向けでイマイチでした。なので、別にまたブルーレイを取り寄せ、キャプテン・スカーレットを観ることにしました。まずはキャプテン・スカーレット・アンド・ザ・ミステロンズ(これが正式なタイトルですが長い)の第一話、”The Mysterons”を観ました。うーん、これが日本であまり受けなかったのは良く分かるような気がします。(子供の時、このドラマは存在は知っていましたがほとんど観ていませんでした。)
(1)地球側がむしろ悪者
火星で探査船が見つけたミステロンズの都市を、相手は歓迎しようとしていたのに、カメラを攻撃兵器と勘違いし、警告も無くいきなり攻撃して都市を破壊します。都市はミステロンズの再生装置ですぐ元に戻りましたが、ミステロンズ側は地球人を好戦的と判断し(実際にその通りです)、攻撃するようになります。
(2)主人公が暗い
主人公のキャプテン・スカーレットの表情がほとんど無く、何を考えているか良く分かりません。しかも初登場後すぐにミステロンズの攻撃で乗っていた車を爆破され、改造か何かされてミステロンズの武器としてスペクトラムでまた働き始めます。それで世界連邦の大統領をミステロンズの指示で誘拐しようとして失敗し、200mぐらいの高さから落ちますが何故か死なず、そのショックでミステロンズのコントロールが解け、なおかつミステロンズの探知能力を持っているという設定です。
(3)スペクトラム・エンジェルスという戦闘機部隊のパイロットが全員女性で、しかも何かなまった英語(インド?)を話します。制服はファッショナブルでこれはシルビア・アンダーソン(ジェリーの奥さん。サンダーバードのレディー・ペネロープのモデル)の趣味だと思います。
(4)メカはそれなりに格好いいです。
お話としてはエイリアンとの戦いで、UFOに近い感じです。
英語字幕は無かったですが、まあ何とか意味は取れました。

スター・トレックの第3シーズンの”Spock’s Brain”

スター・トレックの第3シーズンの”Spock’s Brain”を観ました。エンタープライズ号の前に、ある小形の宇宙船が現われますが、そのイオンエンジンの技術は連邦のそれをはるかに凌駕していました。やがてその宇宙船から女性が一人エンタープライズ号に転送して来ます。その女性は手首に付けた装置を操作すると、エンタープライズ号の乗員は全員気絶します。その間に、その女性はスポックの脳を抜き取って去りました。カーク達はスポックの脳を取り戻すため、宇宙船の航跡を辿り、ある惑星を発見しますが、その星は氷に覆われ、文明レベルは原始的でした。地上には何故か男性がだけがおりました。カーク達は洞窟の中から地下に降りるエレベーターを発見し地下へ移動します。そこは一種のシェルターになっており、スポックの脳はそこで全体のコントローラーとして使われていました。カークはエンタープライズ号にやって来た女性を見つけ、スポックの脳を戻すようにいいますが、彼女はまったく覚えていませんでした。彼女の知識は、このシェルターを作った人間の知識と技術を一時的にジョー90みたいな脳に新しい知識を転送するマシンで得たもので、それは3時間しか持続しませんでした。再度知識を与えられた女性は、しかしフェイザーを奪い、カークの依頼を無視します。そこで、マッコイが自らその機械を利用して高度な知識を得て、スポックの脳の再取り付け(?)手術をやります。脳を失ったスポックの肉体が、頭にコントローラーを付けられてマッコイのリモコンで動くのがちょっと面白かったです。

Stingrayの第2話、”Plant of Doom”

Stingrayの第2話、”Plant of Doom”を観ました。海底人のマリーナがホームシックになったので、彼女をスティングレイでその故郷であるパシフィカに連れていって、と言う話。うーん、特撮はまあまあですが、お話は完全に子供向けでちょっとかったるいです。ちょっと別のドラマをAmazonで物色します。
あ、そういえば海底人が崇拝している魚型の神様の名前がTeufelで、これはドイツ語で「悪魔」という意味です。

スター・トレックの第2シーズンの”Assignment: Earth”

スター・トレックの第2シーズンの”Assignment: Earth”を観ました。これが第2シーズンの最後のエピソードです。元になっているのは、Gary 7というSF版007(?)を主人公とするスター・トレックとは別の企画のドラマだったのが、どこのTV局も乗ってこなかったので、スター・トレックの中の1話として転用されたみたいです。エンタープライズ号が1968年の地球に来て歴史の調査をしていた所に、突然衝撃波がエンタープライズ号を襲い、スーツ姿の人間が猫を連れて転送して来ます。男は早く地球に転送されないと、大変なことが起きると言いますが、カークにはその男が地球の味方なのか敵なのかが判断出来ず、取り敢えずフェイザーで麻痺させて収容します。しかしその男は自分の武器で脱出し、ニューヨークの自分の事務所に転送で移動します。コンピューターをチェックして、彼の支配下のエージェント2人が行方不明で、結局殺されていたことが分かります。丁度その時アメリカは、衛星軌道より下の軌道を回る核ミサイルを打ち上げようとしていました。男は基地に移動し、核ミサイルロケットの回路を変更しようとします。しかしスコッティが彼を発見し、エンタープライズ号へ転送しましたが、男の事務所の秘書がたまたま装置をいじったためその転送がキャンセルされ、男は事務所に戻ります。核ミサイルは男が回路をいじった結果、軌道を逸れ、核弾頭がアクティブになった状態で地表に向かって降下を始めます。そこにカークとスポックもやってきて、スポックがミサイルを操作しようとします。しかしロケットが地上に到達するまでの時間が無く、結局カークは男を信用してコンピューターを操作させます。結局核ミサイルは地上160Kmぐらいで爆発します。この目的は人類にこのようなミサイルは人類自体を破滅させることを警告するためでした。結局エンタープライズ号の介入は、それ自体が元々の歴史で起きたことそのままということで、目出度く大団円です。

アーウィン・アレンの「タワーリング・インフェルノ」

今さらですが、この歳になってようやく「タワーリング・インフェルノ」を観ました。一つはアーウィン・アレンの1960年代TV作品を全部観終わったので、これもということ。(ポセイドン・アドベンチャーは何年か前に観ています。)それから、もう一つは9/11というこの映画以上の悪夢が起きた後でもこの映画の価値はあるのかの確認という意味です。
いやー、TVドラマではチープでナンセンスな脚本で、予算をけちったドラマを撮り続けていたアレンからするとまるで別人の作品のようです。(ちなみに最後のタイトルロールで、アシスタント・ディレクターの所にウィリアム・ウェルチの名前があって笑えました。)まあアレンは総指揮で実際の撮影他は他の人がやったのが良かったのでしょう。ただ1960年代TV作品の影響は多少見られて、例えばビルの配電盤が火を吹くのは、原子力潜水艦シービュー号で嫌というほど観ています。またポール・ニューマンが親子3人を連れて非常階段で逃げるシーンは巨人の惑星のシーンをちょっと思わせました。その俳優ですが、信じられないくらい豪華です。主役がポール・ニューマン(ビルの設計者)とスティーブ・マックィーン(消防隊の隊長)、ビルのオーナーがウィリアム・ホールデン、ポール・ニューマンの恋人がフェイ・ダナウェイ、老詐欺師がフレッド・アステア、ついでに配電室の所長がO・J・シンプソンです。
脚本は色々突っ込み所はあって、いくら配線材をけちったからといって、あの位で火が出たりはしません。また最後の水タンクを爆破してそれで消火するというのも、水の量が明らかに多すぎます。とはいえ、画面のすごさがそういう脚本のアラを全部カバーしてお釣りが来ます。家の高級オーディオ(?)が実に迫力満点のサウンドを出してくれました。
アーウィン・アレンもこの作品で止めておけば「パニック映画の巨匠」で終れたのですが、1980年の「世界崩壊の序曲」が大失敗し、今まで稼いだ分を全部失ってしまいます。そういう意味では浮き沈みの激しい人です。
最後に、実際にあった9/11で亡くなられた消防士の方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。火というものの本当の恐ろしさがこの映画で良く理解出来ました。