スター・トレックの第2シーズンの”A Private Little War”を観ました。スター・トレックとは思えないような、偏見とおかしな理屈丸出しのストーリーでした。昔カークが訪問して現地人と友好関係を築いた星に、医薬品の原料採取の可能性を求めてカークとスポック、マッコイが降り立ちます。しかしまだ槍とか弓矢の時代だった筈の原住民が火縄銃を持っていて、スポックが撃たれて重体になります。そしてエンタープライズ号は近くにクリンゴンの宇宙船を発見します。結局クリンゴンが2つの部族の片方に火縄銃の技術を教えていたものでした。カークは、白いゴリラみたいなの(原子力潜水艦シービュー号にも出てきました。これはそのぬいぐるみを持っているスーツアクターが演じているのだと思います)に襲われて嚙まれ、その毒で死にかけます。しかしカークの昔の知り合いの奥さんが一種のシャーマンで、呪術でカークの命を救います。カーク達はクリンゴンが銃の技術をもう一つの部族に教えているのを突き止めます。そこでカークが行ったのは、何と「勢力の均衡」のため、もう一方の部族にも同じ銃の技術を教えることでした。マッコイは反対しますが、カークはこれが唯一の方法だと言います。(使用すれば双方が死ぬ核兵器での勢力の均衡はあるでしょうが、このレベルの武器での勢力の均衡というのはあり得ないと思います。)そしてカークの知り合いの奥さんがカークに呪術をかけて誘惑し、フェイザーを奪いますが、それで敵を攻撃しようとして失敗し殺されてしまいます。この女性の描写も未開人の女性は男を誘惑して、という「君の名は」第二部のアイヌの女性の描き方と同じような性格に描写されています。という具合に、これまでのスター・トレックの世界とはまったく逆の偏見に満ちたストーリーでした。(英語のWikipediaの説明によると、ソ連と米国が代理戦争をしたベトナム戦争を暗示しているとのことです。)
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「巨人の惑星」の”Doomsday”
「巨人の惑星」の”Doomsday”を観ました。キャプテン達が巨人の惑星の国に爆弾を多数仕掛けて戦争を起そうとする陰謀に巻き込まれ、SIDのコービックに恩を売る形でそれを阻止するという話です。ちょっと変わっているのが、フィッチューが陰謀団の女性が仕掛けた爆発物で足を折ってしまうのですが、それの治療に巨人の惑星の薬局から持ってきた万能抗生物質を使うんですが、強烈過ぎて一時的に仮死状態になります。その抗生物質を使って陰謀団の主犯の女性を気絶させて、その間に時計の針を進めて爆弾の場所を告白させるというのがちょっと面白いです。ただSIDとの関係もいい加減マンネリ感はぬぐえませんが。後は主犯の女性のペットのチンパンジーが、鳥籠に閉じ込められたキャプテン達が脱出するのを手伝ってくれるというのもまあ良かったです。
スター・トレックのシーズン2の”The Immunity Syndrome”
スター・トレックのシーズン2の”The Immunity Syndrome”を観ました。エンタープライズ号は大変な任務を完了した後、休暇を取るためにスターベース6に向かっている最中に、スポックがガンマ6星系を探査していたイントレピッドというヴァルカン人400人で運営されている宇宙船が破壊され、全員の命が失われたことをヴァルカン人独自の本能のようなもので察知します。そして連邦からエンタープライズ号にその星系を調査せよとの命令が入ります。エンタープライズ号はそこで小さなブラックホールのように見える空間を発見しますが、その空間に引き寄せられて行き、またある種の音波が鳴り響きクルーの多くが気絶します。結局そのブラックホールみたいなものは超巨大な単細胞生物で、イントレピッドとガンマ6の星系の何十億の人を殺したのはそいつでした。エンタープライズ号はその生物に引寄せられ、またエネルギーも吸収されていきます。カークはシャトルでその生物を調査するのに、その危険な任務を誰に命ずるか悩みますが、結局スポックを指名します。スポックはその生物の細胞の中に入り込み、その中からの攻撃方法を通信して来ましたが、肝心な所が聴き取れませんでした。カークは考えを巡らし、反物質が有効ではないかと思い付きます。そして探査プローブの中に反物質を入れ時限装置で6分後に爆発するようにセットします。エンタープライズ号はインパルスエンジンで6分の間に脱出を図り、その途中でスポックも救出出来ました。結局反物質にてその生物は完全に破壊されました。といった話で、緊迫感がある展開はいいのですが、結局の所宇宙の物を言わない怪物との戦いであり、話としての深みはあまり無かったです。
「巨人の惑星」の”The Secret City of Limbo”
「巨人の惑星」の”The Secret City of Limbo”を観ました。考古学者が2人、キャプテン達が潜む森で発掘調査をしています。そこに突然謎の巨人が現われ、岩を熱線銃みたいなもので撃って考古学者2人を殺そうとします。2人は何とか助かりますが、キャプテン達をたまたま見つけたため、キャプテン達が彼らを殺そうとしたと思い込みます。一方でフィッチューが岩の破片が頭に当たって気絶していたため、何とか介抱しようと入った洞窟のような所で、あるグリッドの上に乗った3人(ダン、フィッチュー、ヴァレリー)は突然どこかに転送されます。そこは地底人の秘密の都市でした。地底人は以前地上の巨人達と争い、地下に安住の場所を求めて逃げ出していました。しかし考古学者が発掘を進めるとその都市が見つかってしまい、その場合は地底人と地上人の間の戦争になります。地底人の間ではそのトップの地位を巡って選挙が行われていましたが、キャプテン達は科学者の方に味方し、何とか戦争を回避するために、考古学者が探している化学物質を地底人の科学者に作らせて、それを考古学者に発見させようとします、といったお話ですが、これまで一度も出て来なかった地底人が出てきたり、また以前は海の向こうにはまた違う人々が住んでいたりで、巨人の惑星はなかなかに複雑です。なお考古学者の内の一人はホイット・ビッセル(タイム・トンネルで司令官を演じていた人)が出てきました。
スター・トレックの第2シーズンの”A Piece of the Action”
スター・トレックの第2シーズンの”A Piece of the Action”を観ました。エンタープライズ号が100年前にある連邦の宇宙船が遭難した惑星にコンタクトしたら、そこの「ボス」が面会を求めて来ました。カークとスポック、マッコイが転送装置でその星に降り立ちますが、たちまちマシンガンを持った男2人に脅されてフェイザーとコミュニケーターを取上げられてしまいます。そしてボスの所に連れていかれ、命を助ける代わりにフェイザーを多数よこすように言います。スポックがそのボスの家で、1992年に書かれた地球の本で、禁酒法時代のアメリカのシカゴギャングのことを書いた本がこの星ではまるで聖書のように扱われ、その世界が再現されていることに気がつきます。カーク達は一人のボスからは逃げ出しましたが、今度は別のボスに捕まって同様の要求を受けます。ここからがカークが悪乗りで、ほとんどギャング気取りでスラングを多用しながら(ほとんど分かりませんでした)、ギャング達を逆にまとめて連邦が彼らのボスになり、上がりとして40%を寄越す、ということを提案し、ボス達の部下が攻撃してきたのに対してはエンタープライズ号のフェイザーを麻痺モードで撃ち、全員を気絶させて言うことを聞かせます。当時のスラングとかを知っていたらもっと楽しめたかと思いますが、私にはちょっと大変でした。
「巨人の惑星」の”Pay the piper”
「巨人の惑星」の”Pay the piper”を観ました。何と、宇宙家族ロビンソンのドクター・スミス役のジョナサン・スミスがゲストスターで登場、しかもその役はハメルーンの笛吹きです。笛吹きはある政治家から、地球人達を捕まえたら一人1,000ドル払うというのを受け、そのフルートみたいな音がする楽器でフィッチュー、ダン等の4人を捕まえます。それをすぐその政治家に持っていきますが、その政治家は選挙活動中でそんな金は無いと言って支払いません。怒った笛吹きは、ハメルーンの笛吹きの話と同じく、笛でその政治家の息子を誘い出して連れて行こうとします。しかしダンが笛の音をテープに録音して逆回しして音を中和したために、子供は正気に戻ります。そこで笛吹きは今度は地球人達に取引きを提案し、そのテープを止めて政治家の息子を連れ出すのに協力してくれたら、全員を地球に戻すと言います。キャプテンは断りますが、例によってフィッチューがこっそり笛吹きと契約します。フィッチューはテープを止め、笛吹きは政治家の息子を連れ去ります。しかしそこでキャプテン達に見つかり、キャプテン達と笛吹きで議論になります。笛吹きは賭けをもちかけ、良くある3つのカップの一つに何かを入れて、それを素早く動かしてどのカップに物が入っているか当てるという賭けを提案します。キャプテン達は2回負けますが、最後にフィッチューがインチキをやって勝ちます。しかし笛吹きは地球に連れて行くのはずっと先のことですぐ戻すとは言っていないと言います。彼が笛を吹こうとするとそれにはキャプテンが唐辛子を塗っていたため、笛吹きは驚いて逃げていきます、という話です。
スタートレックの第2シーズンの”The Gamesters of Triskelion”
スタートレックの第2シーズンの”The Gamesters of Triskelion”を観ました。ガンマIIという惑星にある施設の定期チェックをしようとしていたカークとチェコフ、ウーフラの3人が転送装置での転送ではなく、突然ある星に飛ばされます。そこで彼らは首にカラーを付けられて奴隷にされます。プロバイダーという上級知能がこの星の全てをコントロールしていて、奴隷達をトレーニングして互いに戦わせて、それに賭けるがプロバイダーの娯楽となっています。カークは自分の世話と訓練をしてくれる女性(シャナ)を手懐けながらプロバイダーに関する情報を聞き出します。それは人間の形をしておらず、コンピューターのようなものでした。カークは牢の中でシャナにキスしながら彼女を気絶させ、鍵を奪って逃げます。しかしそれはすぐにプロバイダー側に見つかります。カークはプロバイダーに対して正体を見せろと要求し受け入れられます。それは人間が進化した3つの脳でした。カークは他の2人の部下と他の奴隷と戦って勝ったら解放、負けたらエンタープライズ号の全ての部下が奴隷になるという賭けを提案します。それは結局カーク対3人の奴隷という形で認められます。カークは2人の奴隷を倒し、最後の相手がシャナでしたが、彼女を殺さず降参させます。カークはプロバイダーに残った奴隷達を解放し教育することを誓わせエンタープライズ号に戻ります。シャナは色々と学んでいつの日か宇宙に出てカークにまた会うことを誓う、という話です。ちょっとフレデリック・ブラウンの短篇と同じプロットのエピソードのアリーナと似ている話でした。
「巨人の惑星」の”Panic”
「巨人の惑星」の”Panic”を観ました。ベティとフィッチューがある科学者が仕掛けた電子式の麻痺装置により意識を失い、巨人の警備員に捕まり、その科学者の元へ連れて行かれます。しかし取り調べの途中で、二人は急にどこかへ飛ばされます。それはある別の科学者が物質転送装置を完成していて、その力で二人を救ったものでした。フィッチューはその装置は人間を無限大の距離まで転送出来ると聞き、地球に戻れると狂喜します。しかし別の科学者はその発明を悪用しようとしており、博士を捕まえて牢に入れます。ダンとベティ-は博士を救出しようとしますが、捕まってしまい、一分間に1°温度が下がっていく冷凍ボックスに入れられます。悪い方の博士は、良い博士に対し転送装置の秘密を話せば二人を助けるといいます。キャプテン達は転送装置のある部品を博士の家まで取りに行き、博士の無線での指示で転送装置を動かし始めます。フィッチューは何とかそのマシンで地球に帰ろうとしますが、キャプテン達はまず皆を転送して救出し、次に良い博士を救い、最後に良い博士から教わった、そのマシンの破壊モードをセットします。悪い博士はそのマシンの爆発に巻き込まれて死亡、というものです。しかし、「巨人の惑星」は地球より20年くらい科学が遅れているという設定だった筈ですが、この話ではむしろ地球よりはるかに進んでいて矛盾しています。
スタートレックの第2シーズンの”The Trouble with Tribbles”
スタートレックの第2シーズンの”The Trouble with Tribbles”を観ました。前に観た記憶があります。というか一般的には第1と第2シーズンの中ではもっとも有名なエピソードのようです。
エンタープライズ号は宇宙ステーションK-7に向かっていましたが、そこからもっとも重大時用の緊急信号を受け、K-7に急行します。しかし基地は実際は何のトラブルもありませんでした。そこのバリスというある惑星の開拓の責任者が自分の判断でエンタープライズ号を呼び寄せたものです。その理由はある連邦とクリンゴンの支配地域の中間にある未開拓の惑星を、クリンゴンと連邦で開発競争し、先に成功した方がその惑星とその周囲を支配するということになっていて、その星で唯一栽培可能な四重掛け合わせ型の小麦の種の基地にあるストックをクリンゴン側の破壊工作から守るためにエンタープライズ号に警備させようとしたためでした。
そうこうしている内にクリンゴンの宇宙船が基地から100Kmまで接近して来たため、エンタープライズ号は戦闘態勢に入り基地に対しても警告しますが、しかし基地にはクリンゴン人2人が上陸休暇のため入り込んでいました。(相互の契約で認められています。)
同じく上陸休暇を取ったスコットやチェコフはこのクリンゴン達と大立ち回りを演じ、休暇を取り消されます。その時同じく休暇を取ったウフーラが、ある宇宙商人からトリブルという小動物をもらいます。その動物はふわふわの毛で覆われていて、ぴいぴい鳴く可愛い生物で、ウフーラはそれをエンタープライズ号に持ち帰ります。その生物はしかし天敵がいない環境ではあっという間に増え、たちまちエンタープライズ号の中がトリブルだらけになります。カークはトリブルのおう盛な食欲を知り、まさかと思いましたが宇宙ステーションの小麦の倉庫をチェックします。その中は既に大量のトリブルで一杯で小麦はすべて食い尽くされていました。しかし奇妙なことにそのトリブルのほとんどは死んでいました。トリブルは地球人にはなつきますが、クリンゴン人を嫌います。カーク達はバリスの助手に対し、トリブルが嫌悪を示したことから、その助手がクリンゴン人であることを突き止めます。また倉庫の中の小麦を毒麦にしたのもその助手の仕業でした。バリスは最初はカークの責任を問うと騒いでいましたが、結局自分の管理不行き届きでした。
スコットは最後に全てのトリブルを、クリンゴンの宇宙船に転送して「プレゼント」します。小麦は別に送られて来て目出度し、という話です。
ちなみにタイムトンネルでカーク所長の役を演じた、ホイット・ビッセルが基地の司令官の役で出演しています。
「巨人の惑星」の”Our Man O’Reilly”
「巨人の惑星」の”Our Man O’Reilly”を観ました。オライリーといういかにも田舎から出てきたばかりに見える男(O’Reillyは典型的なアイルランドの姓です)が、泥棒と間違えられてある私立探偵みたいな男に追われて、キャプテン達がいる森に逃げ込んできます。しかしオライリーは木の根につまづいてころんで気絶します。フィッチューがその時木の枝にはさまれて動けなくなり、皆でその枝を動かそうとしていた時オライリーが目を覚まし、キャプテン達をレプラコーン(アイルランドの伝説上の小人の妖精で、黄金のありかを知っているとされています。原子力潜水艦シービュー号でもレプラコーンが出て来る話がありました。)だと思い込みます。フィッチューが調子に乗ってレプラコーンの振りをしてオライリーに色々命じて半分召使いのようにします。オライリーは翌日マークが必要とするエンジン用のピストンに使うため、縫い針を買いに行きます。そこで昨晩の私立探偵みたいな男に会いますが、男は昨日の追跡は間違いだったと謝ってオライリーに酒をおごります。しかし男はオライリーがどうやらキャプテン達と集っていることを察知し、オライリーを利用して捕まえようとします。マーク達はエンジン修理に必要な工具を入手するため、ある宝石店にオライリーを忍び込ませます。それでオライリーは店主に見つかり撃たれそうになって争い、その店主を気絶させてしまいます。人の良いオライリーはキャプテン達にこれ以上悪いことを命令しないでくれと言い出します。キャプテン達はそこで本当の話をして、彼らを森の中まで運ぶことを頼みます。
という話ですが、私立探偵みたいな男が何だったのか良く分からなかったですし、宝石店の店主が家に帰るのに、宝石で一杯の店の鍵も閉めずに帰ったり、かなり適当な話で良いエピソードではなかったです。単に典型的なアイルランド男のキャラクターがレプラコーンを信じてその命令を聞く、というだけのお話です。