トワイライト・ゾーンの”Still Valley”を観ました。アメリカで南北戦争の最後の頃です。南軍の兵士が近くの村に北軍の部隊がやってきたのを偵察に来ますが、そこでは何故か北軍の兵士達が全員動作の途中で固まってしまって動かない状態になっていました。そんな中ある家の中に一人の老人がいて、この老人だけが動いていました。兵士が問い質すと、老人は一冊の古ぼけた本を差し出します。それには「魔術」と書いてありました。老人が言うにはこの本に書いてあることを読んだだけで、北軍の兵士達は動けなくなったそうです。実際に南軍の兵士もその老人のある呪文で動けなくなります。しかしその老人は死の間際だったため、その本を兵士に託して死にます。兵士はその本を使って北軍のある部隊の進撃を止めます。しかし、上官に咎められ、悪魔の力を使うべきではない、ということでその本が焼かれます。そこはゲティスバーグでした。
ということで、アメリカのこの手のドラマだと必ずといっていいくらい出てくる南北戦争ものでした。アメリカの図書館では「ハリー・ポッター」が魔術が出てくるから禁書になっているという話を聞いたことがありますが、例え戦争に勝てるとしてもアメリカ人は悪魔の力を借りるのは好まないということでしょう。
月別アーカイブ: 2023年3月
ヴェーバーポータルでの新着書き込み2件
日本マックス・ヴェーバー研究ポータルに、2つほど新しい書き込みをしました。
(1)フッサールの「厳密な科学としての哲学」(2)
(2)ヴェーバーの科学論文で言及されている「心理学」とは
どちらもヴェーバーの「理解社会学」とは何か、というのをきちんと調べようとしている動機からのものです。
熱川バナナワニ園
熱川温泉
ウルトラQの「あけてくれ!」
ウルトラQの「あけてくれ!」を観ました。これが第28作で最終回です。最終回でようやく怪獣の出ない、トワイライト・ゾーン的な話になりました。実は撮影順では第4作で、途中で怪獣ものの人気が出たため、お蔵入りになっていて、ようやく最後に放送された、ということのようです。現実から逃避してどこか遠くへ行ってしまいたい人が迷い込む、空飛ぶ電車がちょっと銀河鉄道999を思わせます。(こちらが先です。)ウルトラQの元々のタイトルであるアンバランス・ゾーンというのにはぴったりの話です。うだつの上がらないサラリーマンを演じているのは、ケムール星人の回で敏腕刑事を演じていた人です。SF作家の友野は仮面ライダーの死神博士で有名な天本英世です。うーん、ずっとこの路線だと子供には人気が出なかったと思いますので、怪獣路線にしたのは正解と思います。
アウター・リミッツの”Wolf 359″
アウター・リミッツの”Wolf 359″を観ました。
ある科学者が、Wolf 359という太陽系のある惑星とそっくりのミニチュアの星を作り、時間をその星の1日が地球の一秒程度にして、その星の変化を観察しようとします。驚くべきことにその星は地球とほぼ同じ進化の道をたどり、植物の後動物も発生します。しかし科学者がもっとよく観察するために20万倍くらいの顕微鏡を取り付けて観察した所、そこに写ったのはゴーストかエイリアンのような邪悪な気を持ったものでした。その星は進化を続けますが、常に争いに満ちており、地球の20世紀相当になった時には核兵器も登場します。ゴーストみたいなものはその装置から出て研究所のモルモットや小鳥を殺し、ついには研究者自身を殺そうとします。しかし電話が通じなかったのを訝しんだ研究者の妻が駆けつけます。研究者は妻にその惑星を入れているガラスケースを破壊するように言い、妻はそれに従います。危うい所でゴーストみたいなものは消えますが、研究者は地球の未来がどうなるかを見損ないました。
という話ですが、いやー、アングロサクソンというのは本当にオカルト好きですね。科学的な実験をしていたらゴーストみたいなものが現れる、というのは他にも何話かありました。アングロサクソンにとってはSFはオカルトの一分野に過ぎないのでは、と思いました。
「芳幾・芳年」(落合芳幾・月岡芳年)展
三菱一号館美術館で行われていた「芳幾・芳年」(落合芳幾・月岡芳年)展を観てきました。この二人は展示会のサブタイトルにもあるように、歌川国芳門下の兄弟弟子(芳幾が上)です。しかし私は月岡芳年はもちろん知っていましたが、落合芳幾の方は意識してその作品を観たのは初めてです。展示会での説明では、国芳は芳幾のことを「器用だが覇気がない」、逆に芳年の方は「器用ではないが覇気がある」と評していたそうです。二人の画風は同門ですから当然似ていますし、二人による共作もありますが、明治の御代になると。差が付いて芳年は「最後の浮世絵師」と評価され、大勢の弟子も持ちますが、芳幾は新聞など色々なことに手を出した結果晩年は落ちぶれます。まあ典型的な器用貧乏でしょうか。
展示会自体は国芳の作品もあり楽しめましたが、ただ一つ不満は芳年でもっとも有名な「奥州安達がはらひとつ家の図」が無かったことです。それだけでなく、全体に「ブラッディー芳年」という面は抑えた展示だったように思います。確かに芳年はブラッディーだけの人ではありませんが、やはりその面も観たかったと思います。
梨の花(2023年3月22日)
円筒分水と二ヶ領用水の桜2023年3月22日
トワイライト・ゾーンの”The Midnight Sun”
トワイライト・ゾーンの”The Midnight Sun”を観ました。地球の公転軌道がある日何かの理由で通常の軌道を外れ、太陽に向かってゆっくりと落下を始めます。ニューヨークは24時間昼になり、また気温も40℃、43℃、46℃という具合に日増しに上がって行きます。画家ノーマと、大家のミセス・ブロンソンは、そのアパートに残っている最後の2人になりました。他の人は北に引っ越したり、また熱にやられて死んでいったりしていました。警察当局はニューヨークを逃げ出そうとする車で一杯のハイウェイの警備に手一杯で、市内の治安は非常に悪化しています。ある日、屋上のドアから見知らぬ男がアパートに侵入します。ノーマは銃を取り出してその男にすぐに出ていくように言いますが、その男が出る前にミセス・ブロンソンがドアを開けてしまい、男が部屋に侵入します。男はノーマの銃を奪い、また冷蔵庫から最後の水を取り出し飲んでしまいます。しかしそこで男は我に返り、自分は普通の人間なんだと釈明し、彼の奥さんも子供も熱さで死んでしまったと言います。男は出ていきますが、ミセス・ブロンソンは倒れ、ノーマもまた倒れます。そこで暗転するとノーマがベットに寝かされています。その世界は逆に地球が太陽から離れていき、日一日と寒くなっていっていました。ノーマは夢を見ていたと言い、寒さと暗さがある世界は何と素敵なんだろう、と言います。
まあ、地球温暖化の今日この頃身につまされる話ではありますが、もう一ひねり欲しかったと思います。