三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~宗悦殺し」

jpeg000 150今日の落語というより怪談噺、三遊亭圓生の「真景累ヶ淵-宗悦殺し」です。長大な怪談噺、「真景累ヶ淵」の最初の噺です。旗本の深見新左衛門が、借金の催促に来た按摩の皆川宗悦を、酒に酔って怒りを抑えられず、誤って斬り殺してしまいます。この死体をつづらに入れて、広場に捨てておいたのを、欲の深い上方者二人が自分の家のものだと嘘をいって持ち帰ります。すっかり得をしたと思ったこの上方者二人は酒をくらって寝てしまいますが、その間に泥棒が入り、つづらを開けて、中が宗悦の死体だということがわかってしまいます。一方で、新左衛門はある夜按摩を頼んで肩をもませていたら、その按摩が宗悦に変わります。びっくりして刀を抜いて斬りかかりますが、誤って自分の女房を斬ってしまいます。乱心した新左衛門は隣家にも押し入り、狼藉者として結局討ち殺されます。
この「宗悦殺し」以降は、新左衛門の子孫と宗悦の子孫が不思議な運命でからみながら、それぞれ不幸になっていく噺です。
正直怖いというより陰惨さ100%のお噺で、聴く楽しみがないのですが、乗りかかった船なので、圓生の噺で、続けて「深見新五郎」「豊志賀の死」「お久殺し」までを聴く予定です。圓生の録音では、さらにこの後、「お累の婚礼」「勘蔵の死」「お累の自害」「聖天山」までが出ています。

白井喬二の「富士に立つ影」[4](新闘篇)

jpeg000 154「富士に立つ影」第四巻、新闘篇読了。
熊木伯典の一子公太郎と、佐藤菊太郎の一子兵之助は、日光霊城審議で、かつて伯典と菊太郎がぶつかったのと同じように、対決します。兵之助の親の菊太郎がただ真っ正直で策を巡らすという事ができずに伯典に負けたのに対し、その子の兵之助は抜け目なく、才気煥発で一分の隙もありません。それに対して熊木伯典の子の公太郎は、大らかですが、伯典のように策を巡らすことができず、兵之助との問答では、相手の策を褒めてしまったり、築城において農民や樵のことを思いやるべきだなどとやって、兵之助に突っ込まれてしまいます。
そういう訳で直接対決は賛四流佐藤兵之助の圧勝でしたが、公太郎についてきた伯典は裏から手を回し、賛四流をいわれなき罪に陥れようとします。それが成功し、一旦は赤針流の熊木公太郎の勝利に決まりかけましたが、その時、生命を賭けた証人が登場し…
というお噺です。公太郎につきまとって来た影法師の正体も明らかになります。

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