なんちゃってN95マスクRev.3

自家製なんちゃってN95マスクは、ゴム部が太いと眼鏡を掛ける時邪魔なのと、またあまりにゴムの力が強いと、一日中付けていられないので、また細いゴムに変更し、また口金の径を少し大きくしました。前のに比べると密着性はやや落ちますが、その代り一日中付けていられますし、また食事の時とかに外すのも簡単です。しかし、私が15分くらいで作れるこのN95マスクもどき、この固定部だけどっかのメーカーが製品化しないですかね。形状記憶合金で一回顔の形に合わせておけば、後で熱湯に漬ければ元に戻るとかなっているといいと思います。

発音矯正学校Hummingbirdについて

本日、発音矯正のHummingbirdの2回目の16回のレッスンの最後の回に行って来ました。もう更新しないのでこれで終わりです。コロナウイルス騒ぎで前回のレッスンが3月17日で実に2ヶ月と3週間振りです。電車に乗って新宿に行ったのもそれ以来です。例によってこの学校のProsとConsを書きます。

Pros
(1)発音矯正については間違いなく効果があります。このレッスンを受けた結果、オンライン英会話で発音間違いを指摘されるのは激減しました。DMMでは毎日新聞記事を読んで発音とアクセントをチェックしてもらっていますが、8割以上の先生は「まったく問題無い」と言ってくれています。
(2)発音記号を見れば、その単語の発音が正しく出来るようになりました。
(3)口の形と舌の位置の組み合わせパターンで発音を説明するのは色々例外とか中間的な発音もあるものの、日本人には分かりやすいです。

Cons
(1)ともかく高すぎます!最初の16回のレッスンが入学金とテキスト代を入れて16万円強、その次の16回が10万円強で、32回のレッスンで27万円弱になり、1回(50分)当たりの平均レッスン料は8400円にもなります。
(2)その高いレッスン料で、授業をなるべく引き延ばそうという魂胆が見え見え。レベル2になると、Speech Sampleという19種類の文を暗記して正しく発音してテストに合格する必要がありますが、これに要するのが大体20回のレッスンで、2回目の16回目のレッスンでは終わらないようになっています。生徒が既にテストを受けるレベルに達していても、何のかんのと細かなミスを指摘して、テストを受けさせるのを引き延ばそうとしているという印象を受けました。
(3)教師によって言うことが違う場合があります。ある教師が「ここはこのレベルではこういう発音でいいです」と言って次のレッスンで別の講師によるその部分のテストで、前週に教わった発音をすると、「その発音は正しくない」と言われたりしました。またある教師はCaliforniaの”l”の前に弱いシュワ母音(曖昧母音)を入れるように言い、別の教師は不要と言いました。それでクレームして調べてもらったら、結局ネイティブによればどちらでもいいということでした。
(4)(3)と関係しますが、ともかくここで正しい発音としている基準が何なのかが不明です。イギリス英語ではAP(Accepted Pronunciation)という標準的発音とアクセントがありますが、アメリカ英語でそれに相当するものは不明です。レッスンに動画を使いますが、男女が出てきて、教師に「男性の方の発音は正しくないから真似しないように」とか言われます。また女性(このメソッドの考案者の娘さん)の方も「この人のここの発音は間違いです」などと言われます。要するにアメリカ英語の発音には許容される揺れがある筈ですが、ここはある意味頑なに一種類の発音を教えようとします。例えばfamilyという単語の母音は、ここで教えるのは(アとエの中間+シュワ+イー)ですが、レイチェルさんという人のYouTube動画では、口を横に引っ張る+戻す+引っ張るで大変なので、多くの人が中間のシュワは発音しない、と説明しています。(写真に出ている発音記号で、Hummingbirdが教えるのは上の方、しかし実際に多くの人が発音するのは、中間のシュワを発音しない2音節の発音で下の方。)

(5)講師に質問すると適当な間違った答えが返ってくる場合があります。”be”の過去分詞の”been”の母音の発音が短母音(Hummingbird用語ではショートi)だという説明があって、私が「英語で”ee”という綴りは原則的に長母音の筈だが何故か?」と聴いたら、「ビーンという長母音の発音は日本人が間違えて勝手にやっているだけです」という回答でした。しかし家で調べたら、現在のイギリス英語では長母音であり、しかも歴史的には最初短母音だったのが長母音に変わり、その結果として綴りも短母音の時の”binne”からわざわざ”been”に変えられたものでした。アメリカ英語で短母音なのは、ビルグリム・ファザースの時代の短母音の発音を未だに保持しているだけのことで、むしろそちらが例外です。(ちなみにここの教師は多くが、元このメソッドの生徒です。なので英語について深い知識があるとは限りません。)
(6)実際に英語の文を読む時は、ほとんど適当にしか発音しない単語とか、フランス語風のリエゾンとか色々ありますが、そういうレッスンはまったくなかったです。もらった教科書にもそういう内容は一切ありませんでした。故に個々の単語の発音が良くなっても、ここのレッスンだけで英文の朗読が完璧にはなりません。

色々書きましたが、ネットで調べた所によると、ほとんどの人が最初の16回か、私みたいに全32回で止めるそうです。それが正解だと思います。ある程度基礎的な発音をマスターしたら、後はYouTubeに沢山ある動画とかを有効に活用した方がはるかにいいと思います。

「エール」の事実との違い

NHKの朝ドラ、「エール」、まあ古関裕而と金子夫妻をモデルにしたフィクションですから事実と違っていても当然ですが、音楽だけは本物の古関裕而のを使っているので、ある意味誤解を招きます。

(1)古関裕而が最初のヒット曲を出すまで
ドラマだと、最初のレコード「福島行進曲」の次が「船頭可愛や」で大ヒットとなっていますが、実際には「船頭可愛や」のヒットまで5年もかかっており、その間給料を半額に下げられています。ドラマだと音さんが交渉して給与減額は撤退させていますが。

(2)最初のヒットは「利根の舟唄」
いきなり「船頭可愛や」が大ヒットしたのではなく、昭和9年の「利根の舟唄」がまず少しヒットし、同じ作詞家で次に「船頭可愛や」が大ヒットします。

(3)「船頭可愛や」のヒットの理由
ドラマだと三浦環が吹き込んでそれが話題になり大ヒットしたとなっていますが、実際には環が吹き込んだのはヒットした後。実際は発売直後はまったく売れなかったけど、歌った音丸が全国を興業して歌ってそれが徐々に人気になったみたいです。三浦環版はあまり売れず、ヒットには貢献していません。

(4)山田耕筰と三浦環の関係
ドラマだと、山田耕筰をモデルにしている作曲家が三浦環が「船頭可愛や」を吹き込んで青盤で出すことに反対しますが、三浦環は山田耕筰より2歳年上で、芸大時代には若くして声楽の助教授になった環が山田耕筰を生徒として教えています。また世界的な名声から言っても三浦環の方が日本でしか知られていない山田耕筰よりもはるかに上。なので山田耕筰が三浦環の録音に反対したなどという事実はありません。

まあドラマに突っ込むのは野暮ですが、間違い探しも楽しいものです。