ユージン・グーセンス指揮ロンドン交響楽団の、アンティル「コロボリー」とヒナステラの「パナンビ」のLPを入手。
長岡鉄男教徒は、このジャケット見ただけですぐ分かりますが、外盤A級ジャーナルの64番で取上げられている超絶録音です。レーベルはEVERESTで1958年のプレスですが、この頃のEVERESTは録音に35mmの映画用のフィルムを利用していたので有名で、他にも多数ステレオ初期の名録音があります。また指揮者のグーセンスがなかなかスキャンダルの人で、指揮者としての腕は見事なのですが、オーストラリアで「最後の魔女」と呼ばれた怪しげな女性と付き合い、一緒に卑猥な写真をいっぱい撮って、それが空港で見つかって大スキャンダルとなって、仕事をほぼ失ったという人です。私はこれ以外にグーセンスが指揮した幻想交響曲もCDで持っています。魔女で身を持ち崩した人が魔女が出て来る交響曲を指揮していると言う面白いものです。
長岡鉄男はこのLPの「コロボリー」を最後まで聴いた人は必ず「ほーっ」とため息をつく、と書いていますが、確かに終盤の盛り上げ方はすごくて、春の祭典をボレロ風に演奏している感じです。この録音、最近ハイレゾで販売されているというので探しましたが、そっちは無く、Amazonで検索したらオリジナルのLPが意外と簡単に出てきたものです。録音は盤質から来るパチパチノイズと、テープのヒスノイズが若干目立ちますが、それ以外はダイナミックレンジもFレンジも広く、この60年ちょっとのオーディオの進歩ってはたしてあったのかと思ってしまいます。
グーセンス指揮ロンドン交響楽団のアンティル「コロボリー」他
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