ヤフオクで、別冊FM fanの1982年春号を入手。同誌上での長岡鉄男のカートリッジのフルテストは、これまで1976年春号、1978年春号、1980年春号と持っていましたが、もう1回あったのを見落としていたもの。この4号で全部で122種類のカートリッジがテストされており、それぞれに2ページの解説が付いており、カートリッジに関してこれ以上の資料は無いと思います。またこの1976年~1982年というのが、アナログの最後の全盛時代であり、カートリッジの基本的な技術はほぼこの時期に出尽くしていると思います。今の馬鹿高いMCカートリッジは、技術的にはこの時代のものを真似しているだけで、新しい技術というのはほとんど無いと思います。例えばオーディオテクニカは最上位機種でカンチレバーにコイルを直付けしていますが、これはサテン、ナガオカ、ビクターがこの時期既にやっていたことのバリエーションに過ぎません。また針先で結構上位機種でシバタ針を使っていますが、これは1970年代初頭に開発されたものです。長岡鉄男について、色々悪く言う人もいますが、これだけ徹底してテストした人というのもあまりいなかったと思います。なお、この1982年頃からCDプレーヤーが普及していってレコードを聴く人は激減していたので、おそらくこれ以降にカートリッジのまとまったテストは無いと思います。
別冊FM fanの1982年春号(長岡鉄男のカートリッジテスト)入手
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