“Hidden Figures”を再度DVDで観ました。素晴らしい映画で2回目でも十分感動的でした。主役の3人の黒人女性も素晴らしいですが、2人の白人男性が格好いいです。1人はケビン・コスナーの演じるキャサリンの上司アルで、キャサリンから「このビルには私のトイレは無いんです!」という叫びを聞き、すぐに行動に移し、「有色人種用トイレ」と書かれた表示をハンマーで打ち壊し、「NASAにはもはや白人専用も有色人種用トイレも無い!」と宣言します。
もう1人はアメリカで最初に周回軌道を回って地球に帰還した宇宙飛行士のジョン・グレン。彼は会議でキャサリンの素晴らしい計算振りを見て、心から感動します。そして彼の乗るロケットの再突入点の計算について、IBMのメインフレームが前の日と次の日で別の答えを出して、どちらが正しいかが分からなくなります。アルから電話を受けたグレンはすぐに「彼女に検算させてくれ」と言い、「彼女がOKと言ったら俺は飛ぶよ」と言います。
前に観たときは、キャサリンが何を計算したかが良く分かっていませんでしたが、人工衛星は地球の周回軌道上にある時は楕円軌道を描いており、そこから地球に再突入する際には今度は放物線軌道に入りますが、その軌道の転換が数学(微分方程式)では厳密な解を得ることが不可能なため、キャサリンが古典的な方法であるオイラーの方法を使って、近似的な解を求めることを思いつく、という内容でした。
この映画の邦題は最初「ドリーム 私たちのアポロ計画」でしたが、一部の人から「これはマーキュリー計画の話であってアポロ計画ではない」と言う人がいて、「ドリーム」だけになりました。しかし、アポロ計画は1961年の5月にケネディ大統領によって、「1960年代中に人間を月に送り、無事に帰還させる」という宣言に対して付けられた名前で、広義の意味ではマーキュリー計画もアポロ計画の一部になりますから、決して最初の邦題は間違いではないと思います。実際に最後の方でアルがキャサリンに「月に行けると思うか」と聞き、キャサリンが「もう行ったと思います」と答えるシーンがあります。狭義のアポロ計画は、マーキュリー計画の後、ジェミニ計画があり、その後に行われたものです。更に付け加えると、原題のHidden
Figuresも、映画の中味を見ればこのタイトルは、キャサリンがあるエンジニアの計算を検算するように頼まれたのが、そのエンジニアが黒人女性に自分の計算を検算されるというのが嫌で、中の数字の一部をマジックで塗りつぶしたものを渡しますが、そのことを指していると思います。
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原子力潜水艦シービュー号の”The Terrible Toys”
原子力潜水艦シービュー号の”The Terrible Toys”を観ました。正直な所、第3シーズンの荒唐無稽路線はかなりイマイチです。でこの話もかなりの荒唐無稽さです。UFOは第1シーズンにも一度登場しましたが、2回目の登場。シービュー号をフォースフィールドで捉えて船内に引き込もうとします。ネルソン提督はフライングサブでおとりになってシービュー号を逃がそうとしますが、フライングサブが逆に船内に取り込まれてしまいます。そこに登場した人間型エイリアンの言うことには、シービュー号の核燃料を分けて欲しいというので、これは第1シーズンのUFOと言うことが同じです。違うのは、本当は原子力エンジンではなく、チタンを燃料とするエンジンを使っていて、外壁がチタンで出来ているシービュー号を燃料として使いたい、というのが本当の目的でした。エイリアンはそのために難破した男を使って6体のオモチャをシービュー号の艦内に送り込みます。シービュー号とネルソン提督は、UFOの外壁に高熱を発する装置を取付け、UFOを追い払うことに成功します。しかしオモチャはまだシービュー号の艦内に残ってシービュー号の破壊を狙っています。結局、難破した男が犠牲になって、その間にネルソン提督達は何とかオモチャを破壊しておしまい、という話です。
原子力潜水艦シービュー号の”Night of Terror”
原子力潜水艦シービュー号の”Night of Terror”を観ました。ネルソン提督がダイビングベル(潜水球)で地質学者のプレイグと共に海底資源の調査をしていた所に津波が襲い、ダイビングベルのワイヤーが切れて、どこかの島に打ち上げられます。そこはジャングルで、かなり嫌な予感がしたのですが、またも出ました!トカゲ恐竜。といっても今回は「大トカゲ」と言ってますが…それに加えて島の空気が人の幻覚を呼び起こすということで、プレイグはそこに昔のスペインの海賊が隠した宝を発見し、狂喜してそれを持ち帰ろうとしますが…といった話。前回が集団催眠で今回が幻覚ガス。これでシーズン3は4話目ですが、ダメダメダメ…決してシーズン2までが素晴らしかったとは言いませんが、何故にこのようにダメになるのか。もはや単なる笑い話ネタにしかなりません。
原子力潜水艦シービュー号の”The Day the World Ended”
原子力潜水艦シービュー号の”The Day the World Ended”を観ました。シービュー号はX4という装置をテスト中です。それを使うと、敵も味方もすべての世界中の原子力潜水艦の位置が世界地図上にマッピングされるという、原理はまったく不明ながら優れものです。それを視察に、ある州の知事に他所の地域からやってきたのに、短期間の準備期間で州知事に圧倒的多数で当選したという男です。しかし、コワルスキーはその男と話したすぐ後、以前登場した宇宙怪物を目撃し、銃を撃ちますが、当たったのは同僚でした。そのうちシービュー号の周りにいた筈の魚などがすべて消え失せ、また大西洋上にいた筈のシービュー号が潜望鏡を上げて見るとサンフランシスコにいる、といった実に奇妙なことが起こります。フライングサブでワシントンに行ったネルソン提督も、そこで誰一人として人間も生き物もいないのを目撃します。
という話ですが、オチが全てはその知事の「集団催眠」で目的はX4を破壊することでしたというもの。実に信じられない程ひどい脚本です。やっぱりシーズン3は駄目っぽいです。
原子力潜水艦シービュー号の”Werewolf”
原子力潜水艦シービュー号の”Werewolf”を観ました。第3シーズンの1話は割とまともだったので、これは期待出来るかな、と思ったら、2話でいきなりやってくれました!何と今回は「狼男!」。一体原子力潜水艦と狼男が何の関係があるのやら。一応放射能を含む溶岩を噴き上げている火山島で、何故か狼が発見され、それに嚙まれた博士が狼男になる、という荒唐無稽の極地のような話。ネルソン提督もその博士に嚙まれて狼男になりかけますが、何とかワクチンが間に合ってOK、という話です。論評に値しない回でした。
原子力潜水艦シービュー号の”Monster from the Inferno”
原子力潜水艦シービュー号の”Monster from the Inferno”を観ました。この話から第3シーズンです。第3シーズンで荒唐無稽さが更に増すかと思ったら、この回はなかなか良く出来ていて楽しめました。何より、第3シーズンでやっとシービュー号が本当に原子力潜水艦なんだということを確認出来、初めて「放射能危険」マークが艦内にあるのが分かりました。お話は海軍の全ての無線を使えなくした海底の物体を調査していて、それが何かの巨大な脳のようなものであることが分かります。それは宇宙から来たものでしたが、シービュー号に収容されるとある科学者をコントロールして、シービュー号のコンピューターの全てのデータを読み取り、シービュー号を自分の体としてコントロールしようと試みます。また、シービュー号の原子力エンジンからパワーを吸い取ります。ある科学者に続いてクレーン艦長もこの脳にコントロールされるようになりましたが、ネルソン提督がこの怪物の正体を察知し、この怪物が発する電波を跳ね返す装置を作って対抗します。最後は、原子力リアクターの制御棒を引き抜いていって、この怪物に能力以上の過剰なエネルギーを与えることで、怪物を倒そうとします。これは下手すると核リアクターが暴走して制御出来なくなり、核爆発を起こすかもしれないという危険な賭けでしたが、何とか成功します。
「600万ドルの男」の第1話(パイロット版)
原子力潜水艦シービュー号の第3シーズンに入る前に、ちょっと気分転換で「600万ドルの男」の第1話(パイロット版)を観ました。意外と地味でした。後になると出てくるスティーブが機械化された部分を使う時に出てくる効果音とか画面がまだ使われていません。またスティーブも手術後素直に自分の状態を受け入れた訳ではなく、色々と葛藤しています。しかし、サイボーグ009とかのサイボーグに比べると、機械化されているのは両足と左腕と左目だけで非常に中途半端な感じがします。左腕に原子力エンジン入れてモーターを回してパワーを出していても、それを支える胴体の部分が普通の人間だったら保たないような気がしますが。
4K放送受信開始
原子力潜水艦シービュー号の第2シーズンのまとめ
原子力潜水艦シービュー号の第2シーズンのまとめです。放送年は1965年から1966年にかけてで、全26話です。各話のタイトルは、Jonah and the Whale, Time Bomb, …And Five of Us are Left, The Cyborg, Escape from Venice, The Left-Handed Man, The Deadliest Game, Leviathan, The Peacemaker, The Silent Saboteurs, The X Factor, The Machies Strike Back, The Monster from Outer Space, Terror on Dinosaur Island, Killers of the Deep, Deadly Creature Below!, The Phantom Strikes, The Sky’s on Fire, Graveyard of Fear, The Shape of Doom, Dead Men’s Doubloons, The Death Ship, The Monster’s Web, The Menfish, The Mechanical Man, The Return of the Phantom です。
第2シーズンの最大の特長はなんといっても、フライングサブという新しいメカが追加になったことです。このフライングサブはシービュー号から発進出来、海中だけでなく空中も高速に飛行出来るという優れもので、シービュー号だとどうしても移動に時間がかかってしまう、という制約を取り除いて、ストーリーの幅を拡げてくれたと思います。もっともフライングサブの羽の部分の面積は極めて少なく、いくら強力なジェットエンジンでも、空中を飛行するのは無理に思いますが、まあそれを言えばサンダーバード2号だってそうですから、野暮は言わないことにします。また、フライングサブの搭載に合わせ、シービュー号自身にもレーザーが装備され、近距離の敵相手には威力を発生するようになりました。レーザーはフライングサブにも装備されています。
それから、第2シーズンのもう一つの特長は、007を始めとするスパイ物が当時全盛だった影響を受けて、それを安っぽく真似したようなストーリーがいくつかあることです。名優リチャード・ベースハートにショーン・コネリーみたいな役を演じさせるのにはかなり違和感がありました。
さらにもう一つの特長は、「ネタに困ったら怪物を出す」ということで、全26話の内、実に9回がこの手の怪物がらみです。(大クジラ(2回)、巨人、宇宙生物、謎のへドラに似た怪物、巨大電気クラゲ、巨大海中グモ、半魚人、恐竜)デヴィッド・ヘディスンがインタビューで嘆いていたように、こうした怪物の登場する回はストーリーが単純になり、俳優達が演技をする余地がほとんど無くなってしまいます。おそらく、怪物を出すと視聴率が一時的に上がったのかもしれませんが、ちょっと安易と言わざるを得ません。多分第3シーズン・第4シーズンではこの傾向がもっとひどくなるんじゃないかと思います。
最後に、回数として沢山はありませんが、第1シーズンで目立った「冷戦もの」に加え、第2シーズンではアメリカ内部での権力争いみたいな話があり、なかなか興味深かったです。
第2シーズンで個人的に一番良かったと思う話は、”The Killers of the Deep”ですね。シービュー号自体はあまり活躍しないのですが、ネルソン提督が駆逐艦の艦長代行となり、某国の潜水艦と戦う話です。
原子力潜水艦シービュー号の”The Return of the Phantom”
原子力潜水艦シービュー号の”The Return of the Phantom”を観ました。タイトル通り、”The Phantom Strikes”’(第一次大戦の時のドイツのUボートの艦長の亡霊がクレーン艦長の肉体を乗っ取ろうとする話)の続篇です。ということは”The Phantom Strikes”の視聴率が良かったのでしょうか。しかし、個人的にはあの話をまた引っ張るのはちょっと止めてくれよ、という感じです。今回はネルソン提督はクルーガー艦長の脅しに屈し、クレーン艦長を銃で撃ち、瀕死の状態になったクレーンの肉体はクルーガーに乗っ取られてしまいます。しかし、チップ副長は、原潜には必要の無い浮上をクルーガー艦長が乗っ取ったクレーン艦長が命じたことで、クレーン艦長が本人ではないことに気がつきます。それで肉体を手に入れたクルーガーがやりたかった事は、昔ハワイの近くの島で出会った女性との愛を復活させることで、その女性も当然とっくに死んでいますが、クルーガーは生きているダンサーの女性をその女性の墓に連れて行き、その女性も蘇らせようとします。最後はシービュー号のミサイルが島を吹っ飛ばして、クルーガーもその女性の霊も一緒に消滅します。(クレーン艦長と拉致された女性はネルソン提督が助け出しました。)
これで第2シーズンは終わりです。第1シーズンの時もそうでしたが、オマケでデイヴィッド・ヘディスンのインタビューがついています。アーウィン・アレンは名セールスマンで名プロデューサーだが良い監督ではなく、特に生身の俳優達とのコミュニケーションが取れず、またユーモアの感覚もほとんど無かったことが暴露されています。またシービュー号の後半の2年間では奇妙な怪物のオンパレードで、せっかく集められた俳優達は自分達の演技がほとんど無用のものとなって、フラストがたまっていた、と告白しています。