落語、今度は古今亭志ん朝の「寝床、刀屋」を聴きました。志ん朝の「寝床」は、柳家三語楼-古今亭志ん生バージョンが混じっています。このバージョンは元の噺をより過激にスラップスティック化したもので、義太夫を語る旦那が嫌がって逃げる番頭を追っかけ、番頭が土蔵の中に逃げ込んで中から鍵をかけます。旦那は土蔵の回りをぐるぐる回って義太夫を語り続けますが、そのうち土蔵に出窓を見つけ、そこから義太夫を「語りこみ」ます。旦那の義太夫は狭い土蔵の中で渦を巻いて番頭に襲いかかります。これが三語楼-志ん生バージョンですが、サゲは番頭はたまらず逃げだし、「今はドイツにいます」というものです。さすがにサゲだけは志ん朝は普通のバージョンのにしています。
刀屋は、自分のことを放っておいて結婚しようとしているお嬢さんと相手を斬り殺そうと、主人公の徳三郎が刀屋で刀を求めようとするのですが、それをじっくり話して止めようとする刀屋の旦那の語りが見事に演じられています。
古今亭志ん朝の「寝床、刀屋」
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