落語、今度は志ん朝の「品川心中、抜け雀」を取り寄せて聴きました。
「品川心中」は、品川で売れっ子だった遊女が、寄る年波で段々人気がなくなり、移り替え(衣装替え)をしたくてもお金を出してくれる客がなく、それをはかなんで客のうち人の良い貸本屋の若旦那と心中しようとします。しかし土壇場で、若旦那を海に突き落とした後、お金を出してくれる客が見つかったと連絡があり、遊女は若旦那を海の中に落としたまま帰ってしまいます。突き落とされた若旦那は幸い海が浅かったので助かり、世話になっている親分の所に行きますが、子分共は博打の真っ最中で、手入れが入ったと勘違いして慌てふためくさまを志ん朝は見事に演じ分けます。実際の品川心中はこの後、若旦那が遊女に復讐する話があるのですが、これは現在では演じる人がいないようで、この志ん朝のCDも前半までです。
「抜け雀」は、一文無しで旅籠に泊まった絵師が、宿代の形に衝立に雀の絵を描いたのが、朝日を浴びると雀が絵から抜け出して餌をついばみにいってまた戻ってきます。これが評判になり旅籠は大儲けしますが、ある日老人がやってきて、その絵に欠陥があると言い出して、というお噺です。噺として面白いですし、サゲも決まっています。
古今亭志ん朝の「品川心中、抜け雀」
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