IELTSのライティングの添削

IELTSのライティングの試験(結果5.5)で思い知ったこと。AEONでのライティングコースは、英語を書く機会を作るという意味では有用でしたが、AEONの先生(ネイティブ)による添削の内容ははっきり言ってIELTSのライティングで要求されるようなレベルのものではまるでなかったということです。AEONは7月末で止めますので、ライティングの添削サービスをインターネット上で探して、ILETS Advantageというサービスの添削を取り敢えず5回受けてみることにしました。$115です。1回辺り約2,500円ということになります。AEONのは20回の添削で3万円ちょっとでしたから、1回1,600円くらいです。
昨晩第1回目の課題を提出して、添削されたものがほぼ24時間で返って来ました。AEONのしょうもない添削と違って(言ってみればAEONのは小中学レベル、このサービスは高校・大学レベルです)、真っ赤っかですがとても有用な添削です。というか、英語の問題よりも、日本人が学校でほとんど訓練を受けていないロジカルなライティングの組み立てが問題なんだ、ということが良く分かりました。評価は、

Task Response (課題への対応の適切さ)6
Coherence and cohesion (主題との関連性、まとまり)5
Vocabulary (語彙)6
Grammer (文法)7
Overall (全体)6

でした。この間の本番が5.5だったからそれよりはいいですが、どこで減点されるかが良く分かりました。とにかく、問われていることをストレートに議論しないといけないということで、ちょっとひねった新聞のコラムみたいなスタイルは駄目ということです。次回からはその辺りは改善出来ると思います。

NHK杯戦囲碁 鶴田和志6段 対 王銘エン9段

本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が鶴田和志6段、白番が王銘エン9段の対戦です。序盤で黒が左辺から左上隅にかかり、白がコスんで受けた後黒は同じく左辺から左下隅にかかりました。これに対し白がコスミツケて、黒を立たせた後一間に開いたのがAI登場後の最近の打ち方です。個人的には未だに違和感があります。白が地に辛いといっても隅にはまだ三々他の手段が残っています。黒が左辺のどこに開くかが注目でしたが、黒は上方を重視し左上隅にかかった石から二間に開きました。白はすかさずその開いた石の右斜め下に肩を付き、これもAIが好きな打ち方です。黒は這わずに沿い上げて、ここで競い合いになりました。その後の戦いで黒が左下隅にかかった石から中央に一間飛びしそこからケイマにあおった所を白が出切りました。この出切りは成功し黒は左辺と下辺に分断されてどちらかが取られそうでした。しかし黒が中央の白に利かしに行った時、白の受け方が問題で、黒から飛び付けられていっぺんにダメが詰まり、打ち方が制約されました。白は左辺で下がって黒のワタリを止めに行きましたが、黒から出切られて、中央の白を逃がす必要があり、その間に左辺の白4子を取り込まれてしまいました。これは黒から見ると取られそうだった石が逆に白を取り込んで活きたのであり、これ以上ない結果でここで黒が優勢になりました。その後王9段が勝負手を連発し局面はもつれて差が縮まりましたが、結局鶴田6段が逃げ切り、黒の1目半勝ちでした。

ヒッチコックの「救命艇」

ヒッチコックの「救命艇」を観ました。1943年の作品で、私がヒッチコックのベストと思っている「疑惑の影」と同じ年に撮影されたものです。これで1934年の「暗殺者の家」以降のヒッチコック作品は2本の短い国策映画を除いてすべて観たことになります。お話はドイツ軍のUボートの魚雷によって沈没させられた客船の救命艇に生き残った10人くらいの人々のお話です。そこにこれまた沈没させられたUボートの乗組員が乗り込んで来ます。最初は足の怪我が壊疽になったガスの手術を買って出るなど、善人を装っていましたが、実はコンパスを隠し持っていて、船をバミューダの方ではなく、ドイツの補給船がいる方向に導こうとするなど、正体を現します。英語はしゃべれない振りをしていて、実は英語もフランス語も堪能という怪しさ満点の人物として描かれています。まあそのドイツと戦争をしている真っ最中に作られた映画なので、ドイツ人が悪者扱いされるのは仕方が無いかと思います。一部で有名なヒッチコック自身のカメオ出演ですが、さすがに人数が最初から決まっている救命艇に突然自分を出演させる訳にもいかず、何と生き残りの一人が読んでいた新聞の広告に、やせ薬服用の前と後、というシルエット姿で登場します。