N95クラスのマスク

ウレタンマスクは不可とか、ドイツで公共交通機関の中はN95クラスのマスク着用が義務になるとか、ようやくマスクについてもともかく口元を覆っておけば良いというレベルから素材や効果にまで意識が行くようになったのはいいことだと思います。
私は不織布マスク+自家製漏れ防止アダプターで効果的には十分だと思っていますが、一応N95クラスのマスク(N95、FFP 2、DS2)を昨年マスクの供給が潤沢になってから、100枚程度買って備蓄しています。元々防塵マスクなんで、建築関係の材料を売っているサイトで入手出来ます。注意点は、一種類を大量に買うのではなく、顔の形に合う合わないがありますので、少しずつ買って試した方がいいです。お勧めは当然3MやMoldexといった一流メーカー品です。これらの模倣品が多数売られていますが、ゴムがすぐ外れたりとかしますので、安くても手を出さない方が無難です。
ここの資料が参考になります。

スタートレックのファーストシーズンの”The Alternative Factor”

スタートレックのファーストシーズンの”The Alternative Factor”を観ました。エンタープライズ号がある星に近付くと突然宇宙全体での磁気嵐のようなことが起こり、地球連邦はこれを何かの侵略と考え、エンタープライズ号に調査を命じます。その星には一人だけラザルスという男が小型の宇宙船のようなものといました。その男はある「物体」を追いかけており、その「物体」は全宇宙を破壊しようとしていると言います。それで色々あって、結局、パラレルワールドで2つの宇宙があり、それぞれが正物質と反物質で出来ているという、この時代のSFに好まれた話になります。宇宙家族ロビンソンでもそういう話がありました。結局それぞれの宇宙にラザルスがいて、片方は狂っていてもう一人のラザルスを殺そうとしています。しかしどちらか片方の宇宙で両方が出会うと両方の宇宙が消滅するということで…それで結局エンタープライズ号がフェイザーでラザルスの宇宙船を破壊して(同時にもう一つの宇宙の宇宙船も無くなり)二人のラザルスは2つの宇宙をつなぐ回廊に閉じ込められて未来永劫戦い続けるという話でした。まあパラレルワールドも物質・反物質の話も消化不足でとってつけたような話になってしまっています。

ワーフェデールのDenton 85thのレビュー

今回新たに購入した、ワーフェデールのDenton 85thのレビューです。これを購入したのは、真空管アンプで現代のスピーカーがどの程度鳴らすことが出来るのかを実験したかったからです。実は10年以上前に買ったクリプトンのKX-3Pという出力音圧レベル87dBのスピーカーで既に試してみましたが、300Bのシングルアンプ、KT77のプッシュプルとも、それぞれ音量は狭い部屋の中で聞くには十分なものが出ます。問題は、鋭い音の立ち上がりで歪むことで、たとえばピアノの高音の強い音が割れます。これはシングルの方がひどく、プッシュプルでも若干出ます。良く人が音楽を実際に聞いている音量は1Wも無いから、3W+3Wの真空管のシングルアンプでも十分といった議論をする人がいますが、それは間違いだと思います。音楽の音量にはVUメーターで表されるような平均的な音量とピークレベルメーターで表されるような突発的に立ち上がる音量の両方があります。小出力のアンプは前者に対応出来ても後者については出力不足で歪みます。
それでKX-3Pはダメでしたが、このワーフェデールのDenton 85thは出力音圧レベルが88dB/mと現代のスピーカーにしては高いので、もしかしたら、と思って買いました。実はワーフェデールの前にJBLの3ウェイを検討して、こちらは出力音圧レベルが90dB/m以上ありますから真空管でも問題無いと思ったのですが、残念ながらブックシェルフタイプでは大きすぎるか小さすぎるかで丁度いいサイズがありませんでした。
それでワーフェデールは出力音圧レベルもありますが、落ち着いたデザインにも惹かれました。普通のブックシェルフに比べると一回り大きめで、構造的には普通のエンクロージャーの回りを木のキャビネットが取り囲むような構造になっています。この構造が独特の再生音を作っています。好意的に言えば独特の音場を作ってくれ、否定的に言えば若干ですが余計な音を付け加え音像の輪郭をぼかしている感じです。故にこのスピーカーはサウンドマニア向けではなく音楽ファン向けです。
ユニットは、ツィーターがテキスタイル、つまりソフトドームです。ソフトドームとは言っても、KX-3Pのもそうですが、現代のソフトドームは得意の弦やボーカルだけではなく、ピアノについても綺麗に再生します。ウーファーは16.5cmのケブラーコーンで、センターキャップ部はツィーターと同様の柔らかめの素材が使われていて、つながりを良くしています。このウーファーの腰は非常にしっかりしていて、低音についてはかなり強い押し出し感を感じる音になっています。なおサランネットを外すと、外側のキャビネット部は若干ですが、フロントホーンの形状になっています。なのでスピーカーの置き方としては、ラックに平行ではなくて、メーカーが推奨している通り、それぞれ左右を少しユーザー側に向けた方がいいと思います。
音はちょっと聴いた感じではレンジが狭いような気もするのですが、良く聴きこむと高域も低域も十分伸びています。特に低域はバスレフ(パイプ状のダクトが2本背面に付いています)であるにも関わらず、40Hzがある程度の音量で鳴らせています。このバスレフは低域を持ち上げるというより、スピーカーの背圧を抜いているような感じです。
音楽ジャンルとしては何を聴いてもそつなくこなしますが、特にオーケストラの量感の再生に優れていると思います。ボーカルはほんの少しですが音像がヴェールをかぶったような感じで、これはエージングで改善されるかと思います。音場は前にではなく横と後方に拡がる感じです。
最近ずっとバックロードホーン+サブウーファーをメインにして来ましたが、こういう一本でOKというスピーカーもなかなかいいと思います。これだけの質のスピーカーがペアで14万円でしたので、コストパフォーマンスは高いと思います。(昔RogersのLS3/5Aをペアで買った価格より安いです。)
最後に真空管アンプで鳴らせるかですが、シングルはさすがにまだ苦しくやはり音割れが発生します。プッシュプル(定格:20W+20W)はそれに比べほぼ問題ありませんが、若干低域の制動が弱い感じで、アキュフェーズのE-600で聴くのが当然とはいえ、このスピーカーにはふさわしいようです。

「巨人の惑星」の”The Chase”

「巨人の惑星」の”The Chase”を観ました。脚本が出ました!、ウィリアム・ウェルチ(原子力潜水艦シービュー号できわめてナンセンスな脚本を何度も書いた人)でした。ウェルチにしてはそれなりにまともなストーリーでした。いつも地球人達を追い回している捜査官のコービックが、ベティとヴァレリーを捕まえます。この2人を人質にしてキャプテンと交渉しようとします。そこでコービックが提示したのが、偽札製造グループの検挙に協力してくれたら、人質を解放するだけではなく、今後もう追い回すことをしない、というものでした。普段は巨人のことは信じないキャプテンが結局その話しに乗ってしまいます。(この辺りの非論理性がウェルチ脚本の特徴ですが。)犯人グループを突き止める方法は、偽札の製造に特殊な光るインク(紫外線を当てるとぼーっと光るアレ)が下水に流された跡をたどることによってであり、そのために下水管に直接入れる地球人達の協力が必要なのだとコービックは言います。表面的にはコービックと地球人達は協力しますが、どちらも裏では相手を信用しておらず、地球人達は自力で人質を救おうとします。それがコービックにばれた時にコービックも約束を果たすつもりはなかったと言います。それで犯人のアジトを突き止めたキャプテン達は逆にその犯人団=独裁政府を倒そうとしている決して悪人ではない人達と手を組む提案をします。そしてコービックの事務所に戻ってその犯人団にとって都合の悪い資料を盗むことに協力します。犯人団が爆弾を仕掛けて混乱に導き、犯人団の2人が地球人達を外に連れ出してくれた、という話です。今一つすっきりしないストーリーでした。これで第1シーズンは終わりで、半分観たことになります。

NHK杯戦囲碁 許家元8段 対 余正麒8段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が許家元8段、白番が余正麒8段の対戦です。この二人の戦績は許8段から見て8勝2敗と許8段が大きく勝ちこしています。しかし先期のNHK杯戦でも3回戦でこの二人が対戦し、余8段が勝っています。この碁の最初の焦点は右上隅で、黒の小ゲイマジマリに白が肩付きしたのに黒が手を抜いて左上隅の三々に入りという面白い変化になりました。白が右上隅の黒を包囲気味に付けていった時に、黒はハサミツケで応えました。白は普通上に延びるのですが、下からハネたのが白の工夫で、黒は白が1子抜いた後に当てましたが、白は切って劫にしました。劫材は白には左上隅と右下隅にいくつかあり、黒はありませんでした。なので白が右下隅に劫立てしたのに黒は受けず劫を解消しました。代償で白は右下隅で黒のケイマを突き破りました。この別れは白が良く、しかも右上隅にはまだ手が残っていて、白は上辺の白が攻められた時に1線で渡って当てるという手をすぐ決行しました。結局右上隅の白と上辺の白が連絡しました。ただこの白には隅で後手1眼しかなく、黒はこの白への攻めにかけました。その後左上隅の白3子もカラミで攻められる形になり、黒にもチャンスが回って来ました。しかし白が上辺の黒の構えに置いていったのを黒は強く突き当たって受け、左上隅との連絡をさせないようにしました。しかし結果から見てこれが打ち過ぎで、白が準備した後この置いた石を動き出し、上辺で大きな攻め合いが発生しました。この攻め合いは上辺だけ見れば見れば黒が有利そうでしたが、中央が薄く白に切られて収拾が付かなくなり、結局白は上辺の黒を取って左右がつながり、どこにも弱い石が無くなりました。ここで黒の投了となりました。

サンバレーの300Bアンプ→半導体整流に変更

サンバレーの300Bのシングルアンプ、整流管を半導体ダイオードによるものに交換しました。真空管らしさがもしかすると若干後退するかもしれませんが、そもそもエレキットの真空管アンプは全て半導体整流ですし、マッキントッシュのパワーアンプも最近はそうです。何よりこれならスパークが出ることは無いという精神衛生上の安心感が大きいです。ただ過電流が流れないという保証にはなりません。5U4G/GB、GZ34、5AR4、5Y3管互換です。ミュージックプラントというギター関係のグッズを売っているオンラインショップで購入しました。

サンバレー300Bシングルアンプ再追試

昨日使用しないことを一度決定したサンバレーの300Bアンプですが、Webで調べたら整流管がスパークするというのは時々ある現象のようです。その理由が整流管自体が不良である場合と、何かの理由で整流管のヒーター電流が大きくなっているため、となっていました。思い当たるのは、今は整流管としてJJのGZ34を付けています。元々付属していたのはSovtekの5AR4です。5AR4とGZ34は同じ真空管のアメリカ名と欧州名なので、これを選んだのは間違いではありません。ですがWeb上の情報ではこの5AR4/GZ34は製造時期によって仕様が微妙に違うとのことです。とすると、GZ34に差し替えた結果として、それに適していないヒーター電流が流れ、それによって突入電流が流れた時にヒューズを飛ばしているのではないかというのが現時点での私の仮説です。この仮説を実証するために、元の5AR4に付け替えて、また音楽を流しています。2時間くらい経過しましたが、今の所スパークやヒューズ切れは発生していません。それからこのテストでは、万一高槻電器工業のTA-300Bが飛んだら大変ですから、こちらも最初から付いていたサンバレーブランドの中華300Bに付け替えています。それからヤフオクで、古い松下製の5AR4を落札して到着待ちです。

サンバレーJB300BVer.3使用中止

サンバレー製300Bのシングルアンプ、ヒューズを8Aに変えて様子を見ていましたが、スイッチ操作時だけではなく、音楽演奏中にも整流管の中でスパークが発生、これ以上使用すれば発火や真空管の破壊につながると考え使用を停止しました。おそらく抵抗やコンデンサーも劣化して過電流になっているのだと思います。わずか一週間ちょっとの復活でしたが、どういう音だったのか確認出来たのが収穫でした。やはりサンバレーの真空管アンプはダメです。

サンバレーのヒューズ飛び300Bアンプ追試

サンバレーのヒューズが切れまくる300Bのシングルアンプ、この際だと思い色んな定格のヒューズを取り寄せて実験しました。
この実験で分かったのはやはりヒューズが飛ぶ条件は真空管が充分熱くなっている状態でスイッチを切り、3秒以下でもう一度ONにすることです。
私も知らなかったのですが、ヒューズには定格以上の電流が流れると即切れるクイックブロータイプと、若干切れるまで時間がかかるスローブロータイプがあるということです。
実験結果は。
(1)5Aのクイックブロータイプ
これが元々入っていたものですが、これは上記の条件で即昇天します。
(2)5Aのスローブロータイプ
これもスローブローの効果は多少ありますが、それでも0.5秒くらい昇天するのが遅くなるだけでやはり上記条件で切れます。
(3)8Aのクイックブロータイプ
これを使うと上記条件で切れるのに時間が1秒くらいかかりますが、その間に整流管がブルッという感じで振動します。
(4)10Aのスローブロータイプ
これを使うと、上記条件では切れるまで数秒保ちますが、その間整流管の両極の間を白いアークの火花が飛ぶ、というかなり危険な状態になりました。
結果的に採用したのは、
(1)ヒューズは8Aのクイックブロータイプを使用する
(2)電源ON、OFFの時はボリュームを最小に絞る
(3)OFFにして再度ONにする時には、最低5秒以上開ける
という使い方で、これで様子を見ることにします。
しかし、10Aのヒューズが切れるということは、瞬間的に12Aとかが流れているということであり(アークが出るということはもしかするともっと高い)ほとんどデロンギのオイルヒーター並の電流量です。
なおこのアンプを設計したのが、ADVANCEの米田さんかどうかは不明です。米田さん(米田英樹さん、2007年に既にお亡くなりになっています)は、元々グヤトーンというエレキギターのメーカー(今はありません)でギターアンプを作っていた方のようです。そういう方ならここまでひどい設計はしないと思いますので、ADVANCEの設計ではないのかも知れません。
いずれにせよ、サンバレーが売っているアンプはこういうレベルの基本的な安全設計がまったくされていないものです。(最近売っているものについては未確認です。)自分で改良して使う分にはいいと思いますが、30万円~40万円も払って完成品を買うような品質のものではないということです。

サンバレーの真空管アンプ→やっぱりダメ

サンバレーの300Bのシングルアンプについて、ボリュームを交換して復活した話はここで書きました。それでここ数日ずっと聴いていて「何だ結構いい音じゃないか」と少し見直しかけました。(私はこのブログで過去にサンバレー製品を買うな、という記事を書いています。)しかしそれはやっぱりぬか喜びで、サンバレーはサンバレーでした。
このアンプ、昨日からヒューズが4回飛んでいます。最初に飛んだ時はスピーカーケーブルの交換中だったので、多分間違って+とマイナスをショートさせたんだろうと思っていました。しかし、新しいヒューズ(5A、5mmx20mm)が到着して交換し、音楽を聴いている時には問題ありません。しかしスイッチを切って、あまり間を空けないでまたONにすると、ほぼ確実にヒューズが飛ぶことが分りました。おそらく一度スイッチを切って、コンデンサーにまだ蓄電している状態でスイッチを入れると、そこに流れている定常的な電流に加え、スイッチの接点接触による突入電流が発生し、その相乗効果でヒューズが飛んでいるのだと思います。電源スイッチはオータックスのトグルスイッチであり、定格はおそらくAC100Vで6Aぐらいのものだと思います。この場合想像ですが、定常的な電流は定格の1/4ぐらいで1.5Aぐらいではないかと思います。それに突入電流として、この場合電源は平滑コンデンサーがあるためコンデンサー負荷と考えると、おそらく最低でも6A~7Aに近い突入電流が流れていると想定されます。そして最初から付いているヒューズが5A定格なら、定常的な電流にさらに突入電流が加われば、飛んで当然かと思います。元々このアンプはこの突入電流の対策がまったくされておらず、ボリュームを上げた状態でスイッチを入れるとかなりのレベルのボツッ音がしていました。なので私の方で、岡谷のスパークキラーをスイッチにパラに入れました。これでボツッ音はほとんどしなくなっていますが、しかしスパークキラーで吸収される前にヒューズが飛んでいるのだと思います。
対策として以下を試してみます。
(1)ヒューズを5Aではなく7A定格のものに交換する。
(2)溶断するのが若干遅いタイプのヒューズを使う。
(3)ヒューズではなく、リセット型のサーキットブレーカーに交換する。
Webで検索すると同様にサンバレーのアンプでヒューズが飛んでいる方がいて、その方がサンバレーにクレームしたら、2回それぞれ前のより電流容量を上げたヒューズを送って来たそうです。しかし1回目のはすぐ切れ、2回目のは切れなかったですが、その代りにトランスから煙りが出たそうです…さすがとしかいいようが無いサンバレーの対応です。ちなみにここの初期のアンプ、例えばプリアンプのSV-3は私が持っているADVANCEのEL34プッシュプルと筐体がまったく同じです。おそらく初期のアンプはADVANCEのOEMだと思います。ちなみにADVANCEは社長が亡くなられて廃業されたようで、現在ADVANCEの真空管アンプキットはオークションでの中古以外は買うことが出来ません。