小林信彦の「名人 志ん生、そして志ん朝」を再読了。2001年10月に、古今亭志ん朝が63歳の若さで亡くなったことをきっかけにして、作者の志ん朝・志ん生に関するエッセイをまとめ、なおかつ「小説世界のロビンソン」に掲載されていた夏目漱石と落語の関係を論じたものを再掲したものです。
作者は、志ん生、志ん朝の親子、特に志ん朝を贔屓として、その早すぎる死を惜しんでいます。私もこの所ずっと志ん朝の落語をCDで聴いていますが、私も志ん生より志ん朝の芸の方を高く評価します。
作者は日本橋の商家の生まれで、志ん生-志ん朝に関しては特に江戸言葉の素晴らしさを讃えています。伝統的な下町の言葉は1960年代に絶滅してしまったようで、今後志ん朝のような素晴らしい江戸言葉をしゃべれる噺家というのは出てこないのではないかと思います。
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