古今亭志ん生の「茶金、風呂敷、疝気の虫」

jpeg000-17本日の落語、古今亭志ん生の「茶金、風呂敷、疝気の虫」。
「茶金」が昭和33年で病前、後の2つが病後です。
「茶金」に関してはマクラが長く、志ん生の師匠(志ん生の自称)である4代目橘家圓喬のことが出てきます。
「風呂敷」は前に志ん朝のでも聴きましたが、何回聴いても噺の筋がよくわからない噺です。
「疝気の虫」は、「疝気」というのは下腹部の痛みのこと。ある時医者が知らない虫を捕まえて、問いただすと「疝気の虫」だということ。蕎麦が大好物で蕎麦が入ってくると元気になるが、唐辛子が大の苦手で、あれが来ると別荘(睾丸)に逃げ出す、とのこと。これは夢でしたが、医者はいいことを聞いたと思って、早速疝気の患者に試してみる。女将さんの方に蕎麦を食べさせたので、疝気の虫は患者から女将さんに移って、女将さんが腹痛。そこで女将さんに唐辛子の汁を飲ませて、疝気の虫は「別荘」に避難しようとしたけど…

白井喬二の「祖国は何処へ」[7]異邦篇

jpeg000-18白井喬二の「祖国は何処へ」第七巻、異邦篇読了。
南橘丸で火薬庫の爆破を脅しに使って水野忠七郎と正面対決した臺次郎は、対決の姿勢を取ったまま清国に着き、今は双方が日本人村に暮らしています。一方不良少女のお吉は、以前阿佐太夫に無理矢理犯され、今はその子を孕んでおり、日本人村を出て、料理屋をやっている中国人の元に身を寄せています。一方水野忠七郎の弟の友輝は発狂してしまっており、忠七郎は友輝の名を騙って日本人村の治外法権を獲得します。忠七郎は、ある日、鶉(うずら)の闘鶏に手を染め、中国側の鶉と自分の鶉を戦わせ、卑怯な手段を使って勝ちます。その賭けで忠七郎はお吉が世話になっている中国人の料理屋を自分のものにします。忠七郎の様々な陰謀を察知した臺次郎は、忠七郎に対し、一世一代の勝負を申し込みます。負けた方は日本人村を出て行くことが条件です。勝負は忠七郎が卑怯な真似が出来ないように、千拳勝負(じゃんけん1000回)で決着を付けることになりました。千拳勝負は臺次郎のほぼ勝ちに決まりかけましたが、そこで忠七郎が苦し紛れに果たし合いを申し込み、二人は斬り合いになります。斬り合いは臺次郎が勝って、忠七郎の膝を斬りました。臺次郎はとどめを刺さずに去りましたが、忠七郎はその後で馬賊に襲われ、深手を負います。そのことを臺次郎のせいと思い込んだ忠七郎の部下が臺次郎を襲いにやってきますが、そこに再度馬賊が襲来し、双方ともそれを防ぐのに懸命になります。何とか撃退することができましたが、双方に何人か犠牲者が出ました。

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