NHK杯戦囲碁 西健伸5段 対 林漢傑8段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が西健伸5段、白番が林漢傑8段の対戦です。この碁での戦いは白が黒の勢力圏である下辺に打ち込み、黒が上からボウシしてから始まりました。下辺は元々スソアキだったので黒は白を右下隅に渡らせて打つかと思いましたが、この碁での西5段は積極的で、白を分断しました。白が中央に逃げて行くと黒の左下隅からの棒石も危なくなりますが、黒が白の飛んでいる石に付けて行って白を分断したのが良く、白1子を取ってこの棒石は完全に活きました。しかし白も下辺と中央の黒を分断し、かなり複雑な戦いになりました。この戦いの中で黒は劫で再度白を中央で分断しました。この劫は白は勝つしかない劫でしたが、黒からの何手目かの劫立てが小さく、白が劫を解消して一安心しました。この辺りで黒は中央左下の白のいわゆる「犬の顔」の真ん中に置いたり、一間トビに割り込んで白のタネ石を取って下辺と左辺をつなげておく手が大きかったのですが、何故か黒は打たず白に繋がられてしまいました。白はその後左側の黒へ寄り付きながら左上隅を大きくまとめたので、勝勢になりました。なお、左上隅はもしかすると三々に付ける手があったかもしれませんが、黒が別の場所に付けて結局持ち込みになってしまいました。この結果白の勝ちがほぼ確定し、黒の投了となりました。

トワイライト・ゾーンの”A Quality of Mercy”

トワイライト・ゾーンの”A Quality of Mercy”を観ました。時は1945年8月6日、日本人ならすぐに何の日か分る日です。場所はフィリピンのミンダナオ島でした。あるアメリカの歩兵部隊が、洞窟に閉じ籠もった20人くらいの日本人部隊を見張っていました。ベテラン軍曹のカウサラーノは、中の日本兵が傷ついてほとんど戦う力がもう残っていないことを知っており、その洞窟を放置したまま先へ進もうとします。そこに新任少尉のカテルがやって来て、日本兵の皆殺しのための攻撃を命じます。カテルはまだ戦場の経験が浅く、ともかく敵は皆殺し、という考え方しかありません。しかしカテルが双眼鏡を落した瞬間、彼はタイムワープし、1942年5月4日のコレヒドールに移動し、何と日本兵ヤムリ(おそらく家森、八森、ヤモリの間違い、あるいは山森)になってしまっています。その日は日本軍によるアメリカ軍のコレヒドール要塞への総攻撃の日でした。ここでは逆にアメリカ兵が20名程度洞窟の中に傷ついた状態で潜んでいました。ヤムリは上官に、アメリカ兵は傷ついているので、攻撃しないで先へ進むべき、と意見しますが、上官はアメリカ軍は皆殺しだ、それが戦争だ、と聞き入れません。総攻撃の開始の瞬間、ヤムリはまたカテルに戻り、時間も1945年8月になります。そこでは後方部隊から、広島に落した新型爆弾の威力で日本はもうすぐ降伏するだろうから、これ以上攻撃を続ける必要は無い、という指令が来ます…
大平洋戦争の話はこれで2話目ですが、前回もフィリピンの話でした。たまたまなのか、脚本家達に実際にフィリピンで戦った者がいたのかは不明です。ただ8月6日の段階で、日本が降伏するだろうはまだ希望的観測のように思います。