トワイライト・ゾーンの”The Encounter”を観ました。スタートレックで加藤(スールー)を演じたので有名なジョージ・タケイが出ています。フェントンは第2次世界大戦で日本軍と戦ったベテラン兵士ですが、アル中となって奥さんにも逃げられています。彼が物置でガラクタを整理していると日本刀が出て来ます。そこに芝刈りの御用聞きで日系人のアーサー(タロウ)・タカモリがやって来ます。フェントンはタカモリに日本刀は日本兵からもらったものだと言います。その日本刀の表面には「討仇の剣」と刻んでありました。フェントンはタカモリにそれが読めるかと聞きますが、タカモリは英語しか分からないと言います。タカモリがその日本刀を取ると、急にフェントンへの殺意が湧いて来て二人は戦います。しばらくして我に返ったタカモリが物置から逃げ出そうとしますが、ドアが開きません。フェントンの日本刀は実は沖縄かサイパンで降伏して刀を捨てた日本兵の将校を撃ち殺して得たものでした。一方タカモリは、4歳の時ハワイにいてパールハーバーを体験したことを話し出しますが、結局彼の父は裏切り者で日本軍に爆撃の合図を送っていたことを告発します。どちらも過去に罪の意識を持つ二人は結局殺し合いを再開し、倒れたフェントンに日本刀が刺さってフェントンは死に、タカモリはその日本刀を持って「バンザイ」と叫びながら窓に体当たりして下に落ちます。
という、1960年代になってもまだ日本と日本人に対してこんな感情が残っていたのかと、暗澹たる気持ちになるエピソードでした。フェントンが「戦争中は猿だったのに今は文明人かよ」というセリフがあり、これが日本でそのまま放送されることはあり得ないですし、アメリカでも再放送は難しいかもしれません。(実際に現在は放送禁止となっているようです。)