古書山たかしの「怪書探訪」

古書山たかしの「怪書探訪」を読了。元は東洋経済オンラインで連載されていたWebコラムです。作者は上場企業の役員をやっている人だそうですが、筋金入りの古書マニア。なんせ1日に3冊のペースで古書を買っているそうです。このペースで買い続けると、10年で1万冊を超します。私は中途半端なおたく、は好きになれませんが、マニアは尊敬します。本物のマニアがその趣味に関して書いたことは大体面白いと思います。この本も外していません。あの吉川英治が映画のキング・コングを観て、それをぱくって「恋山彦」を書いたとか、マーク・トウェインがハックルベリーフィンの冒険のシリーズの最後の作品で、なんとハックがコレラ菌になってしまうという話を書いたとかは初めて知りました。「恋山彦」はAmazonでポチってしまいました。また日本のSF史上もっとも怪しい作品として有名な(これは知っていました)、栗田信の「醗酵人間」もこれもポチりました。(復刻版が出ているのです。)他にも、尾崎紅葉の鬼桃太郎、とか興味の尽きない作品がたくさん紹介されていて、お勧めです。

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