NHK杯戦囲碁 坂井秀至8段 対 井山裕太6冠王

本日のNHK杯戦の囲碁は黒番が坂井秀至8段、白番が井山裕太6冠王です。布石はタスキの配石で白が右上隅の黒の星にいきなり三々に入ったのが流行の打ち方でそれに対し黒が手を抜いて左上隅を両ガカリしたのはもっと最新の打ち方です。白が上辺の黒に付けて黒がはねて白が延びた時、普通は黒でツケノビ定石と同じで隅に伸び込むかあるいは一間に飛び付けるかですが坂井8段は右上隅の黒石を意識して右側から押すという手を打ちました。白は黒が延びなかった所を押さえて黒が継いだ後、左上隅で下がって隅を守れば普通なのですが、井山6冠王は左辺の黒にかけるという新手を放ちました。この結果未知の進行になり、双方序盤で持ち時間の10分を使い果たすという展開になりました。その後の進行では白は弱石を2つ持ち、苦しいかと思われましたが、ここで白は左上隅の黒に働きかけていき、劫になりました。白は中央に絶好の劫立てがあり、黒は劫に勝って左上隅を確保し上辺とも連絡しましたが、白も黒の種石2子+αを制して中央が厚くなりました。先手となった黒は右下隅にかかっていき、右辺に展開しましたが、最終的に黒が右下隅の三々に入っていき、右下隅と右辺の振り替わりになりました。この辺りやや白が厚いかなという感じで進んでいましたが左下隅で二段劫が発生しました。黒は右上隅の白の生死を劫立てにしようとしましたが、白は受けずに右下隅を包囲している黒を切断し劫を大きくしました。ここで黒が冷静に右上隅を取っていればかなり細かい形勢で、勝敗は不明でした。しかし坂井8段は足らないとみていたのか下辺で切り離された黒を助ける劫立てを打ちましたが、結局劫に負け、代償として右上隅を取りました。最後に黒は中央の白地が付きそうな所に単純に右辺から出て行くヨセを打つだけでなく、中央で手にしようと頑張りました。しかし回りの白にどこも弱い所がなく、一眼しか出来ず、ここで黒の投了となりました。坂井8段としては惜しい一戦でしたが、井山6冠王の読みの正確さが光った一局でした。

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