田中圭一の「ペンと箸 ~漫画家の好物~」を読了。「ど根性ガエルの娘」を買ったらAmazonがおすすめで出してきたもので、確かに吉沢やすみの息子さんも登場するので関連があります。有名漫画家の子供さんを呼んで、その漫画家が好きな(好きだった)食べ物を聞いて、親の漫画家の話を聞きながらそれを食べるという企画物。そして最大の特長は、そのインタビューの様子をその漫画家のタッチを真似して書くという所です。田中圭一の模写はかなりのレベルで、よく特長をつかんで模写していると思います。登場する漫画家は、最後の永野のりこを除いて、私が読んだことがある漫画家ばかりで、ちばてつや、手塚治虫、赤塚不二夫の御大から、平松政次や中島徳博、江口寿史といった少年ジャンプ系、そして魔夜峰央とか西原理恵子とか上村一夫とかともかく多岐に渡ります。個人的に懐かしかったのは「まんだら屋の良太」の畑中純。娘さんが月子のタッチで描かれていて、うるっと来ました。出てくる漫画家は皆子供と良好な関係を築いていた感じで(実際には吉沢やすみの例のようにそうでもない場合もあるのでしょうが、あくまでも取材の表面上はそうです)、なかなかほろっと来る話が多くてお勧めです。
ちなみにWebでも読めます。第1話はここです。