以前、亡父の四十九日を自分なりのやり方で悼むため、浄土真宗のお経のCDを取り寄せました。それには、お経のテキストがついているのですが、「日本語における長音符の起源」で紹介した、本来の音引き記号である「引」が、お経では今でも使われていることを発見しました。(写真は「正信偈」の最後の方です。)
ちなみに現在の長音符の「ー」は、元々この「引」の旁(つくり)だけが残ったものと言われています。(なので、明治時代から昭和に入っても、横書きの時でも長音符だけは縦に書くことが行われていました。詳しくは上記のHP参照。)
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
カール・ベーム後期録音集
カール・ベームという指揮者は、毀誉褒貶の激しい指揮者です。かつて(私がクラシック音楽を聴き始めた高校生の頃)は、その実力以上に神格化された存在でした。カラヤン/ベルリンフィルの対抗馬がベーム/ウィーンフィルでした。今は逆にそこまで言わなくてもいいんじゃない、と言いたくなるぐらいに貶められているように思います。クラシック音楽を聴き始めて約40年が経過した今、客観的に見てみると、かつてのように神格化するのはやり過ぎとしても、そんなにひどくけなされる程悪い指揮者ではなく、名指揮者列伝の中でも、決して悪くない位置につけているんじゃないかと思います。かつては、モーツァルトはベームと言われたものですが、その後ピリオド演奏というのが流行し、ベームのスタイルは古くさいとされてしまいました。ベームの指揮はややもするとくどくなり、その最たるものがブルックナーだと思います。意外にいいのはオペラで、専門家であるR・シュトラウスはもちろんですが、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」も最高の名演だと思います。まあ、こんな23枚組のCDを買うぐらいだから、私はベームが好きです。
ミヤコドリ
八重桜、サトザクラ
イッタラ社の鳥の置物
フィンランドの熊缶
麻薬犬
ダイシャクシギ
シギ・チドリの仲間の中でも、ホウロクシギと並んで大型なのが、このダイシャクシギです。名前の通り大きなクチバシを持っています。このダイシャクシギは英語ではcurlew(カーリュー)と言います。鳴き声から来ている名前みたいです。イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンに、「カーリュー・リヴァー」というオペラ作品があります。直訳すれば「ダイシャクシギのいる川」になります。実はこのオペラは、日本の謡曲「隅田川」を翻案したものです。隅田川に都鳥が登場しますが、この都鳥は現在のミヤコドリのことではなく、ユリカモメのことだと言われています。ですが、ブリテンは文字通りミヤコドリ(シギ・チドリの仲間です)だと解釈して、同じシギ・チドリの仲間でイギリスにもいるダイシャクシギを選んでタイトルにしたんだと思います。いわば勘違いから生まれたタイトルです。