白井喬二の「盟路」を読了。大日本雄弁会講談社の「キング」の昭和13年11月の秋の増刊に掲載されたもの。新妻を娶ったばかりの新郎が、初夜が明けた後、突然出奔してしまう。それと入れ替わりに藩の方から手入れが入り家捜しして何物かを探る。その探索の者が去った後、一日遅れで届いた新婚の祝い物の中には秘かに手紙と鍵がついており、それを発見し新妻は自身も出奔してしまう…新郎の盟友で、7年前に殉死したとされる武士が生きているという疑惑が…といった具合で、始まり方は素晴らしいんですが、結末があまりにも尻切れ蜻蛉。これは単行本には収録されない筈で、明らかな失敗作でしょうね。
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