作家や評論家の中で、白井喬二の「富士に立つ影」を評価している人って、私の知る限り、大岡昇平、大井廣介、そして小林信彦です。(他に中谷博もいますが、白井と同時代なので除きます。)
この3人には共通点があることに気がつきました。
(1)3人とも色んなジャンルのものを評価して、極めて趣味が広い。
(2)「面白いものは面白い」と言い切れる、偏見から自由であること。
特に大岡昇平は「富士に立つ影」を10回も読んだと言っていますが、彼は文壇一のディレッタントと呼ばれていたらしいです。写真はそれぞれの人が「富士に立つ影」に触れている本です。(小林信彦のは「小説世界のロビンソン」が文庫本になる時改題されたものです。)
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