スタートレックのファーストシーズンの”Arena”を観ました。これは以前YouTubeで観た記憶があります。何故かというとこのエピソードはフレドリック・ブラウンの「闘技場」という短篇を使っているからです。(英語版Wikipediaの説明だと、偶然似た話になったため、後からブラウンの了解をもらってクレジットを出したとなっています。)ブラウンの「闘技場」は、長期間戦争を続けている2つの種族が、ある超越的な力を持つ第3の種族によって、それぞれの代表者一名を選び出して、ドーム状の「闘技場」の中で戦わせ、勝った方がその戦争の勝利者になるという話でした。このスタートレックのエピソードでもまさにその通りに、ゴーンという恐竜型のエイリアンとエンタープライズ号の戦いに、メトロンという第3のエイリアンが干渉し、カークと敵のキャプテンはある彗星の上の「闘技場」で戦うことになります。しかし力と頑強さでは明らかに人類よりゴーンの方が上であり、カークに残された勝つチャンスは、その彗星の上にあるもので何かの武器を組み立てるだけでした。まあご都合主義的に硝石、硫黄、石炭が手に入り、また巨大なダイヤモンドの粒もころがっていて、カークはダイヤモンドの粒を弾にした原始的な大砲を作り、ゴーンを倒します。しかしカークはゴーンにトドメを刺すことせず、相手から見れば地球の基地が相手の領域を侵害していたということに気がつきます。カークの慈悲の心はメトロンに評価され、カークは無事にエンタープライズ号に戻ります。