第72回NHK杯テレビ囲碁トーナメントが始りました。初戦は黒番が高尾紳路9段、白番が平田智也8段の対戦です。序盤右辺の黒模様を荒らしに行った白が途中で手を抜いて下辺の黒に仕掛けていき、その結果右辺の黒地がほぼ確定し、この辺は黒のペースでした。しかし下辺の戦いが劫になり、その結果左下隅方面の黒が切離されました。黒は中央の白に襲いかかる手があったのに守りの手を打ち、また左下隅を活きに行きました。その結果無事に左下隅が活きていれば黒も良かったのですが、攻め取りとはいえ取られてしまい、これで白地が増え、白が優勢になりました。その後左上隅方面の争いで白が2子当たりになっているを逃げず、右下隅からの白の活きを確かめたのが冷静で、これで白が優勢がほぼ確定しました。結局黒が投了して、白の中押し勝ちとなりました。