三上於菟吉の「雪之丞変化」(下)

三上於菟吉の「雪之丞変化」(下)を読了。一言、面白かったです。結末は最初から分かっている訳で、読者としては、その過程で作者によっていかにはらはらどきどきさせてもらえるかですが、この作品はその点実に良くできていると思います。ファーストガンダムも言ってみれば、シャアの敵討ちの物語ですが、敵討ちというものは、古の曽我兄弟以来、人の心を捉えるものがあるようです。雪之丞が付け狙う敵の土部三斎の娘で、将軍の側室であった浪路が、雪之丞の計略もあって、雪之丞を心から恋するようになるのですが、その浪路が父親が敵を討たれる前に、悲劇の死を遂げてしまいますが、浪路の純心を受けて心が揺れる雪之丞を描いて、読者を惹き付けます。この辺りのストーリー廻しが素晴らしいですね。

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