菅野完の「日本会議の研究」

菅野完の「日本会議の研究」を今頃読みました。出版差し止めされたり解除されたりと忙しく、万一読めなくなってはと思い、目を通しました。かなり地道な労作で、決して日本会議側がそう呼んでいるような「トンデモ本」ではありません。私は安倍晋三という人につきまとう、怪しげな雰囲気がなんなのだろうと常々疑問に思ってきましたが、この本で少しその理由がわかったような気がします。面白いのは、著者の菅野氏も保守右寄りの人だということで、そういう人が同じ右寄りでも日本会議にはかなり違和感を感じている所が面白いです。
ちなみに私はこの本にも出てくる「右傾化」という言葉が嫌いです。何故ならば、「右化」か「右傾」で十分で、わざわざ「傾」と「化」を重ねる意味がわからないからです。というか何かをごまかそうとしていう言い回しにしか思えません。「右傾化傾向」に至っては噴飯ものです。言葉を曖昧にすることが、存在が曖昧なまま日本最大の圧力団体になった「日本会議」を産んだような気がして、このことは因果関係があるように思います。

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